池井戸作品という事である程度の逆転ストーリーを想定しながら『BT'63』を読んだ。
いわゆる逆転劇の類ではなく、とても不思議な感情で読ませて頂いた。
高度経済成長で日本が荒々しく、また情熱を持って皆が幸せを掴む為に懸命に働いていた情景がすごく脳裏に刻まれた。
今は無き父の不思議な訴えかけ、それを仲介するトラック、裏社会における暴力との戦い、そして愛する人へのあくなき情。
これらをただの寡黙な父として決め付けていた子が、情熱あふれる父の軌跡を追うたびに、きっと初めて父の背中を見たのだと思う。
家庭人としてのおとなしい父、それは戒めでもあり、自分の家族や亡くなった愛する人やその子供に対して一生懸命幸せにしたい父の背中であった。
これまでもっていた池井戸作品と全く異なる印象に驚いたが、とても不思議な回想と時代を超えた不文律を懸命につなぎ合わせていく、その作業が非常に感動的だった。
BT’63(上) (講談社文庫)/講談社

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BT’63(下) (講談社文庫)/講談社

¥679
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今は無き父の不思議な訴えかけ、それを仲介するトラック、裏社会における暴力との戦い、そして愛する人へのあくなき情。
これらをただの寡黙な父として決め付けていた子が、情熱あふれる父の軌跡を追うたびに、きっと初めて父の背中を見たのだと思う。
家庭人としてのおとなしい父、それは戒めでもあり、自分の家族や亡くなった愛する人やその子供に対して一生懸命幸せにしたい父の背中であった。
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