いつもの外商がうちにやってきて、
新しく仕入れた珍しいものを見せてくれる。
次々と開かれる箱から、
夢を食べてくれるという小さなバクに
私の目は留まった。
バクは明け方、勝手に寝室に入ってきて
夢を食べるので、
それ以外の食糧は
新鮮な水と少しの干草だけでいいという。
しかし私にとって夢は大事な魂の旅であり、
時空を超えた人々との会談の場でもあるので、
食べられてしまっては困る。
それでバクにはたっぷりの水と干草、
それに私が食べようとしたら反応を示した
アイスクリームを存分にやっておくことにした。
冷凍庫にストックされた
さまざまなフレーバーのアイスクリームを見せると、
バクは興奮したように足を踏み鳴らした。
愛猫は初め、バクに怯え、
とても警戒していたが、
相手が温厚で危害を加えてこないと分かると、
気にしないことに決めたようだった。
* * *
本当は、ユニコーンが欲しい。
子どもの頃からの私の夢だ。
あの美しいいきものと一緒に暮らせたら、
どんなに心たのしいだろう。
一緒に庭を散歩したり、
雨の日には遊戯室で寝そべってチェスをしたり。
もう何度繰り返したか分からない、
その夢想をなぞる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
☞小説「omicoの庭」続きはこちら
突然ですが、ときどき小説を書いています。
noteにて全文を掲載しています。
ご興味ありましたらご一読いただけましたらうれしいです![]()
上は、omicoさんという素敵な方にインスパイアされて
書いた掌編の始まりです。
☞omicoさんのinstagram
それではまた![]()
▼▼▼人生が変わる“感じる”ノート講座やっています▼▼▼
▼▼▼わたしのinstagramはこちらです。つながってください▼▼▼


