映画の内容に深く関わるネタバレがあります。
これから、DVD発売を待って、観たい方は、お気をつけください。
了解の上で、読んで頂けると助かります。
スカーレット•ヨハンソン、言うまでもなく、美しかったです。
作られたサイボーグの美しさ、女優のパーフェクトボディに、ため息が出ました。
光学迷彩で戦う、裸体も、変にセクシャルではなく、好印象でした。
原作のストーリーに対して、新たな解釈が、大きな改変が入っていて、はっきり言って、原型を留めていませんでした。
どこまで、攻殻世界を映像化できるのか、と制作サイドの事情うんぬんより、なぜ原作のままの脚本では、いけなかったのか、そこに疑問を持ちました。
アニメの攻殻の要素を取り入れるのも、わるくはないのですが、整合性に欠けていました。
スカーレットも、草薙素子ではなく、代わりにミラ•キリアン少佐という役名でした。
全体的なイメージとして、リュック•ベッソン監督の「フィフス•エレメント」、最初の「バイオハザード」のような感覚でした。
(原作ファンとして、残念な面が多いですが)
今回、ストーリーの大幅な改変や、新しい解釈で、面白いな、良いなと思える面があったので、内容を変えるのなら、思い切りよく、大胆にやって欲しかったですね。
スカーレット演じるミラは、サイボーグとして目覚めて、過去の記憶がありません。
過去の情報を得ても、実感がなく、拠りどころとなるものを、求めています。
原作の草薙素子は、存在証明を求めての不安でしたが、
こちらでは、ハリウッド色といいますか、家族的な繋がりを求めての不安に、みえました。
女優スカーレットの美貌を、魅力を活かすための解釈は、それはそれで良いと思いました。
多くの犠牲の上に、完成した完全義体のサイボーグとして、
「あなたは美しい」
「あの子は私のものよ」
という女性科学者が執着をみせるシーンは、ドラマ展開として、好みです。
ここから更に、ストーリー深部へのネタバレに入ります。
荒巻課長は荒巻というより、
タケシはそのままでアウトレイジ!
いきなりの素子の過去の恋人ヒデオ!
いきなりの桃井かおり!
席で、思わず噴き出しそうになりました。
タケシ、めちゃくちゃ格好良かったです。
スカーレットが、飛び込んだアパートメントで、一人で暮らしている日本人女性、桃井かおりさんと出会います。
かつて、家を出た娘がいるようで、同じ年頃のスカーレットに、懐かしさを感じて、
「また、会える?」と、彼女を引き止めます。
スカーレットの素性も知りませんが、彼女の顔をまじまじと見つめ、
「(娘に)似ている•••、私を見る感じが•••」
桃井かおりさん、さすが大女優。
短い一瞬の場面で、深く引き込まれました。
原作にはないシーンで、予想外に素敵でした。
日本人女性の輝きがありました。
夏らしいラフなワンピース、普通の主婦のような姿でしたが、存在感がありました。
娘に去られた、惨めさ、孤独感を漂わせてはいなくて、草薙素子に母親がいたら、桃井さんのようなサバサバした方だったのかも。
操作された記憶、模擬人格、自分の正体を求めて、真実にたどり着いた先、自分がサイボーグ化する前、実験のため利用された、かつて草薙素子という女性であったことに、気づくのでした。
(桃井かおりさんは、草薙素子の母親であり、直感で娘を感じたようです)
終盤の戦闘シーン、光学迷彩、体一つで戦車に立ち向かい、四肢が引きちぎられる場面。
自分を待っている人がいるという、流れからか、原作とは対照的に、希望を感じられる、ミラの生きようとする力強さがありました。
人形使いに代わる役、クゼの求婚は、ミラが未来を、生きることを望んだことで、断られました。
現実に残り、家族の元に帰る展開は、ハリウッド的だなと、思いつつ、原作の厳しさ、悲壮さに、ブルーでもあったので、
私は実写版を、全く別物として見て、
前向きなハッピーエンドで、心地良かったです。
草薙素子眠る墓地で、姿は違えど、自分の元へ帰って娘を、喜びに満ちた母親が抱きしめます。
高層ビルの上から、コートを脱ぎ捨て、光学迷彩でダイブする、ラストを飾るスカーレットは、鳥肌立つほど、綺麗でした。
日本人キャストではありませんでしたが、生身で動く素子がいてくれるだけでも、とても楽しかったです。