私がまともに運転をしていたのは、結婚前に営業車を走らせていたときだから約20年前のこと。
結婚と同時に東京23区内の中でもわりと人口が多い地区に住み、車も持たない生活になった。
便利だからどうとかより、駐車場代がとにかく高い。
最寄りの駐車場代は1人暮らし時代の家賃と同じだと知り、ひっくり返りそうになったことを覚えている。
そんなわけで、必要なときだけレンタカーを借りて、基本は電車移動をしていた。
2020年に入り、わが家は引越しをした。
夫の仕事の都合もあり、ついに23区内から離れることになった。
この話はまた別の日に。
いま私たちが住んでいるのは、車が必要なところ。
そうはいっても、今回も駅のそばに住むことにしたから、最低限の生活には困らない。
車がなくても大丈夫じゃない?
何度かボヤいてみたけれど、夫が首をたてに振ってくれない。
夫からペーパードライバー講習へ行くよう厳命された。
練習に付き合ってくれる気はない模様(涙)
娘まで「お母さんの運転の車は怖いなあ、大丈夫なの?」なんて言い出した。
夫と娘がタッグを組んで、教習所へ行くように言うものだから腹が立つ(得意の逆ギレ)。
引越直前にペーパードライバー講習へ行った。
教習所併設のところではなく、駅前で待ち合わせて初対面の先生と一緒に、路上で練習をする感じの学校に申し込んだ。
これがまあ大変だった。
約10年、いまの街に住んでいたから、自宅周りの道は熟知している。
それでも運転席から見るとまるで違う。
歩行者は飛び出しまくり、自転車もうろうろ、幼児だって楽しそうに歩いている。
窓をあけて「みんなー!どいてー!」なんて言いながら、クラクションを鳴らして走りたい衝動にかられるくらいの気持ちだった。
運転席に座るのは7年ぶりだけれど、そのときは旅先の田舎道を走っただけ。都心の運転なんて初めてだし、余裕がまるでない。
10時10分でハンドルを握るのは当たり前として、カーブのたびにハンドルを回しすぎて注意を受ける始末。
半泣きで3時間を過ごし、とりあえずは走れるようになった。
それでも車線変更やら大きな交差点は行っていないし、車庫入れなんてまったくやっていない状態で引越したから不安は残る。
引越し先ですぐ教習所へ入った。
初回は教習所内の仮免コースを回ったり、ポールの何番目でハンドルを切って車庫入れとか、懐かしい気持ちを思い出すことができた。
教習所の教官たちは、超やさしい。
二言目には「免許をお持ちの方ですからね」と、助手席でニコニコされていた。
決して嫌味とかじゃなく、先生方は無責任でいられる心地よさを堪能されていた感じで、それはまあにこやかな講習&教官ばかり。
6コマほど受講したら、「もう大丈夫ですよ、今日で卒業にしましょう、うちの学校に払うお金をガソリン代につかって実践で練習してください」なんて、強制退会ならぬ優しい言葉で送り出してくださった。
あと2コマ受ける予定だったのに。名残惜しいのは私だけ。
スーパーゴールド・ペーパードライバーだった私は、自主的に車の前と後ろに初心者マークをつけている。
シルバーマークにしようかと迷ったけれど、夫から止められてしまった。
世間のドライバーは、初心者マークのおばさんに優しい。
対向車線からくる大きなトラックが、すごい勢いで私にパッシング(ライトをピカピカ)させてきたときは、チビりそうになった。
すれ違ってふっと息をはくと、私の車はハイビーム(ライト)が付きっぱなしだった。
トラックの方はご親切にも、ハイビームがついていると教えてくださっていたのだろう。
相変わらず駐車はうまくできない。
隣近所がいないスペースを探し、何度も何度も切替しながら、後部座席の娘に励まされながらやっている。
バックモニターという文明の利器のおかげで、何とかなっている。バックモニター最高。
最近は娘と大合唱できる余裕もでてきた。
自分には絶対できないと思い込んでいたことが、できるようになってとても嬉しい。
「バス停で停車中のバスは、無理に追い越さなくていいですからね」
教官の言葉を胸に、皆さまの迷惑にならないよう走っていきたい。
車をおりようとしたとき、後部座席の娘から「お母さん、エンジン切ってないよ」という声が何度もかかったことがあります。なぜ手順を知っているのか、、、夫が送り込んだスパイなんじゃないかと疑っています。
わが家より先に引越したお友だちと、今でも親しくしてもらっています。
親子ともに気があうのでとても嬉しいです。
先日、ZOOMお茶会をしました。娘たちは2時間もしゃべりまくりです。ぎょえー。
お互いにおすすめの本を紹介しあっていました。
お友だちはとってもとっても優秀な女の子なのですが、彼女のおすすめは
赤毛のアンだったそうです。ああもう素敵。
それに対し、わが娘がドヤ顔で紹介していたのがこちら。
なんだかもう。
頭をグシャグシャとしたくなる気持ち、伝わりますでしょうか。
彼女のママと話をすると、赤毛のアンが好きな彼女も、いみちぇん!を読んでいたことがわかり、ほっとしました。
聞けば同じクラスの子たちもわりと多くハマっている人気作だそうですよ。へえ。
ブームのうちに全20巻をメルカリに売り出してしまおうと思っている、母の殺気を察したようです。
娘が単行本のつづきを読み出しました。
後半はすごくおもしろかったようで、興奮ぎみでストーリーを教えてくれました。
そんなわけで私が8巻から進むことはもうないと思います。