魔王のお見合い! 第七十五話『ふたたび魔界貴族!』
「・・・というわけで。来月、式をあげます。」
「そうかそうか。」(よかったな、ヤン。)
ヤンが結婚する、という朗報に対し、魔王は素直に喜んでいた。
最初はヤンを妬んでいたのが、なんだか恥ずかしい魔王であった。
「帰って来たばかりだろう?無茶するな。」
「・・・はい。お言葉に甘えさせていただきます。」
魔王府に帰還するなり魔王に報告に来たヤンは、疲れているのがはっきりと分かる足取りで魔王室を出て行った。
(本当によかった。)
・・・魔界。
魔王との決戦に敗れたジルは、魔王府に戻ることもできず、放浪の旅を続けていた。
誇りを重んじる『貴族』のため、やすやすと家に戻る訳にも行かないのだ。
(唾飛ばしでは・・・おそらく勝てないだろう。)
疲れた頭をフル回転させ、打開策を考える。
(何とか魔王をギャフンと言わせたいものだ・・・。腕ずくでは・・・。ん?いや!)
何かを思いついたジルは、最寄りの天魔の門を目指すことにした。
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