この一報は先程仕事場に着いて休憩室でスマホを見て知りました。

ついにこの日が来たかと。

以前、小塚崇彦さんが引退前に、そろそろ危ない、とかなり心配して、結果最後となった全日本を観戦に行ってよかったと思ったことがありましたが、昨年は自分の健康問題もあり全日本を観戦のための遠征はしなかった。

それでも、最後に日本開催のワールドで観戦出来たのはよかったなあと。

試合となると、あの不可解な点数でかなりモヤモヤしたNHK杯が最後になったのかー。

まあもう仕方ないよね。

本当に、ジュニア最後の頃からいっきに世界トップに駆け登り、長い間ケガがあっても、試合を棄権せずにやってきてくれて、お疲れ様でした。ありがとう。

憧れの人が高橋大輔さんだったこともあり、はたからはポスト大輔さん、と言えるような踊れる選手でした。


樋口先生の振り付けで滑る姿を見ていて体の動きと音がピッタリと天性のものかと思っていたら、あれは練習で繰り返し繰り返しなじませていた努力の結果だと知り、すごいなと。


あとは3Aだけなんだよね。

なんと、5年もかかったんだよね、しんどかったよね。

先に4T成功し、それキッカケか?

急にアクセル跳べるようになりましたね。

元から素晴らしかった表現力とジャンプがぐんと伸びて、見事にジュニアトップになり、勢いがそのままシニアでも大活躍でした。



初めての五輪は2018年平昌。
あの時は羽生結弦さんが深刻な怪我をして、五輪代表にはなってたけど実際に本当に試合に来るのか、誰もわからなかった、そして見事な演技で金メダル。
昌磨君はFS最終滑走。最初の4Lp転倒したけど他はノーミスで堂々の銀メダル。
忘れられないのが、メダル授与は後日別の場所になるけど、その場ではフラワーセレモニーがあった。
しかし彼は疲れて眠かったようで、報道陣に「このあと何かあるんですか?」と。いやいや、帰ろうとしてた??みたいな、すっとぼけた事を言ってましたな。
みるからに眠そうでしたよねー。
あんなところも可愛かった。

まあマスコミは羽生連覇で大騒ぎしてたから、金銀のワンツーフィニッシュも確かに日本フィギュア史上初だしそれなりに扱いは大きかったかとは思うけど、本人が当時五輪も一つの試合で特別意識はしない、というようなコメントをしていたのも記憶に残っている。
長く一緒にやってきた樋口コーチから離れてコーチなしでやる、とのシーズンがどん底になり、だからフィギュア選手にコーチなしはありえない!誰か助けて!とあのフランス大会で見てるのも辛くて自分も泣いてしまたが、天の神様がステファンを連れてきてくれた。

私は未だにステファンは大明神様、と神社を作って日本の神様としておまつりしたいくらい感謝している。
わずかな期間で彼を見事に救いあげてくれた。

数々の名作プログラムを振り付けしてくれて、全身全霊で彼を支えて励まして信じて包んでくれた。
ありがとう、ステファン。
mizunoさん、コラントッテさん、TOYOTAさん、山一ハガネさん、たくさんのスポンサー様ありがとうございました。

はにかみ屋さんでインタビューしても声も小さかったあの少年は、世界と日本でチャンピオンとなる選手に成長し、発言も嘘いつわりなくしっかり話す大人になりました。
2023さいたまワールド前にとんでもない不調になって、ジャンプが全く決まらなくなるという恐ろしい事態でも、田中刑事君が取材に行くと笑ってダメだ~と答えてくれたりと、マスコミや取材シャットアウトすることなく、ありのままを見せてくれる人柄。

ただ、スケーターとして好きだけでなく、人として魅力があり応援しないではいられなかった。
あなたのファンで幸せです。

競技会ではもう見られないのは寂しい。
でもきっと、もう不毛な回転不足ルールに悩まされずに、素晴らしい表現を存分に発揮出来るアイスショーの世界で輝いてくれると期待しています。

荒川静香さん、本田武史さん、高橋大輔さん、浅田真央さんと、素晴しい先輩方が元気にプロの技をみせてくれてますから、そちらの世界でぜひまた魅了してください。
まだ、現役引退おめでとう、とは言えないけど。
長い間現役で頑張ってくれてありがとう。
お疲れ様でした。