後出しジャンケンでワーキングメモリーを鍛える | 発達障害と診断されても大丈夫です!!
 後出しジャンケンって知っていますか

 何でこんな話をするかというと、
これを、あるタイミングで、
親子で楽しむ習慣を作ると、

素晴らしい子育てが出来るからです。

 何が素晴らしいかというと・・・

お子さまの

・集中力が上がり、
・学習効率が増し、
・我慢強さも増し、
・目先の事柄に振り回されることも減り、
・先の見通しに基づいて、
・落ち着いて行動できる
・・・

 そんな風にお子さまがスクスク育って行ったら、
将来は、どんな人生を送ると思いますか
どんな人たちと何を成し遂げると思いますか

・・・と想像すると、頼もしい感じがして、
先が楽しみだなぁぁぁ・・・という気はしてきませんか?

 こういった子育てを、
1円のお金もかけずに達成できる
・・・んじゃぁ、ないかなぁぁぁと、
みもざが思っているのが、この方法なんです。


 そう、それが、タイトルにもある後出しジャンケン

「後出しジャンケン、じゃんけん、ポン、ポン」・・・って、
はじめの「ポン」で親が出して、
後の「ポン」で、子が勝てるように出す、あれです。

 普通のジャンケンでは、後出しは反則ですが、
その後出しをルール化したのが特徴なんだそうです。
(ウッキペディアによると・・・)
 
 引用を続けると・・・

 短い時間に判断しなければならないので、
それなりに集中力は要るが、
「勝ちたい」という潜在意識が働くので、
少し意識していると勝てることが多い。
これ、納得です。

 つまり、親の「ポン」から、子の「ポン」迄の間に、
お子さまの神経回路の中では、

親のポンの視覚情報に対する、「勝つ」動作を企画し、
実行する・・・という一連の活動が行われています。

 見て、判断して、適切な反応を返す・・・

それ自体、お子さまの神経回路を鍛え、
集中力を高めるトレーニングなんですが、

更にパワーアップした、
高度なトレーニングがあるんです。

 それが、

「後出し負けジャンケン

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
何でも、あの「伊東家の食卓」で紹介されたものそうです。
(↑みもざは、見ていなかったので、
どんな紹介のされ方だったのかは、分かりませんが)

 つまり、「後出し負けジャンケン」っていうのは、
「後出し負けジャンケン、じゃんけん、ポン、ポン」・・・で、
はじめの「ポン」で親が出して、
後の「ポン」で、子は、自分が負けるように出せたら、勝ち

 実に高度だと思いませんか

 これ、やってみると分かると思いますが、
負けなければいけないことは分かっているのに、
思わず勝ってしまう人が結構多いそうです。
(後出し負けジャンケン的には負けですよね・・・)

 分かるなぁぁぁ・・・

 これが上手く出来ている場合、
お子さまの神経回路の中で、何が起きているか・・・
というと、

親の「ポン」の視覚情報を認識する⇒

  本能的に「勝つ」回路が発動するが、
  それを「頭の中の優先課題
」に従って、抑制する⇒

     「頭の中の優先課題
(この場合、負けること)」に従って、
                              運動企画する⇒

                                     実行する
                     (意図通り負ける手を出せたあんたは偉い!)

 これらの一連の課題を限られた短時間で出来るようになれば、
これは、本当に凄いことです

 目の前の視覚的刺激にあおられた本能的衝動を抑制して、
目的の行動を成し遂げる為の集中力、判断力・・・

 を育むことができるのです。

 特に、視覚的刺激への反応性が優位なお子さまの場合、

目の前の視覚情報に引きずられて
不本意な行動をしてしまうのではなく、
頭の中の優先順位に従って、
合目的的な行動が出来る力を育てることは大切です


 こういった能力を育む為の前提条件に
ワーキングメモリという能力があります。

 ワーキングメモリとは、短期記憶の概念から発展した概念で、
例えば郵便番号の七桁を見て、書き写す間の一瞬、
頭の中にその情報をメモっておく時に使う、
喩えるならば、脳内のメモ帳のような機能です。

 私たちは、ワーキングメモリを
日常の様々な場面で、毎日、数知れず使っているものです。

 文を理解するには、終わりの部分を読み終えるまで、
初めの部分からの情報を忘れず頭の中に置いておかなければ、
最終的に、各々の情報を関連付けて、
文の意味を理解することはできません。

 各々の文の意味が忘れずに頭の中において置けなければ、
文章の意味を理解することはできません。

 所謂読解力の前提になるのも、
このワーキングメモリなのです。

 ワーキングメモリには、
情報を一時保持しておく音韻ループ視空間スケッチパッド
これらを制御しておく中央実行系
長期記憶を検索するエピソードバッファなどが含まれていると
考えられています。

 つまり、情報やタスクを、行動を成し遂げるまでの間、
一時的に保持し、関連付けながら働く、脳の機能です。

 後出し負けジャンケンの場合、

親の「ポン」の視覚情報の把握と保持、
それに勝てる手のイメージの保持、
それを抑制し、
「今は負けるんだった」と優先順位に従い、
負ける手をイメージし、
運動企画し、実行する・・・

それ位沢山のワーキングメモリーが動員されていると考えます。

 しかも、視覚、聴覚、運動感覚の全部を同時に使っている
 
 更に、親の「ポン」に注意しつつ、
勝ちたい本能を抑制しつつ、
負ける手をイメージする訳ですから、

注意課題でもあり、
抑制課題でもあり、
ワーキングメモリーを鍛える課題でもあるんですね。

 メッチャ、高度な課題なんです
 なので、すぐにお子さまができなくても、
めげないでください

 もちろん(エッヘン)
  うちの子に、すぐに出来るものでもないので、
    (何しろ、親の自分が出来ないんだから・・・)


 うちの子には、時間的猶予を上げました。
 全体に、スローモーションで導入しました。

「あっと出っし負けじゃんけ~ん、
      じゃ~んけ~ん、ぽ~ん、・・・ぽ~ん」


 そのうち、「負ける手を考える」のがしんどい・・・と考え、
勝つ手に、更に勝つ手を出せばいい・・・と
視点の転換課題と本能の抑制課題を
ショートカットする方略を思いついたようです。

 (本当は、視点の転換で負ける手をイメージするところで、
頑張ってもらいたかったんだけれど・・・)

 まあ、本人なりの方略は、認めていきましょう。

 ワーキングメモリを割り増して、
効率よく物事を処理しようとして、
私たちも方略を考えることはありますし、
方略を工夫すること自体、大切な経験ですので・・・。

 確かに、私には、こちらの方が、楽でしたし・・・


 さて、では、これをどのようなタイミングで実行したら、
冒頭のような効果が発揮されるのでしょうか

            ・・・・・

 実は、この話は、私のオリジナルではなくて、
子どものソーシャルスキルトレーニング+学習支援の場で、

先生から、
こういう遊びをしてから学習に入ると、集中力が上がります
という話を聞いたんです。

 実際、うちの子たちのクラスでは、
こういった集中力を高める遊びをしてから授業に入ると、
授業への食いつき、集中の仕方が、
目に見えて違うそうです。

 遊びだから、ちょっとした隙間時間に、
いつでもいいので、取り入れてみたらいいと思いますし、
これから、お勉強を見てあげよう・・・というタイミングで、
切り替えに使うといいと思います。

 おやつを食べ、決めた時間から宿題をするなら、
それまでの時間にやろうか・・・と、
予め予定を共有してから始めましょう。

 初日は、まず、普通のジャンケン
続いて、後出しジャンケンのお子さまの理解度を
確認しください。

 一緒にやってみて、
出来るか見てみれば、分かります。

 後出しジャンケンを正しく理解して、
出来ているようならば、
いよいよ、「後出し負けジャンケン」のルールの説明です。

理解できたら、やってみましょう。
はじめは、スローモーションでもいいと思います。

とっさに勝ってしまって、「あっ・・・」と気付いて直したら、
それは、課題と自分の行動を比べて考えられている証拠。
基本、よく気付いたね・・・という暖かい眼差しを送ってあげましょう。

様子を見てね徐々に普通のスピードに上げていったり、
緩急をつけても面白いかもしれません。

 うちの子の場合、うまくいかないと、
演じる動物のキャラが変わったり、
勘違いして負け続ける子(勝って喜こぶ子)の演技をしたりですが・・・

 徐々にレベルアップしていったら、
更なるパワーアップトレーニングもあるようです。
 
 これは、ウィキペディア情報です

 かつて存在したらしい
クイズ番組 マジカル頭脳パワー!!のあと出しジャンケンコーナー
では・・・

 なんと、親の「ホイ」の後に、
「勝って!」「負けて!」等のコールが飛んだそうな
(これ・・・、現在のみもざ、完全お手上げ状態です)

 中には「勝たないで!」「負けないで!」
なんて変則技もあったらしく・・・

 これは、凄い、凄すぎる・・
(というか、事態が複雑すぎて、楽しむ余裕が今はない)

 つまり、上記のプロセスに加えて、
外からの聴覚情報を認識して、
それに応じて行動を変化させる・・・必要の出てくる課題なんですね。

 こんなことが、楽しく出来るようになっていったら、
優先順位を付けたり、今することに集中できたりして、
少しは生きるのが楽になっていんでしょうかねぇぇぇ

 というか、「出来なきゃいけない」的な信念を手放したら、
案外スンナリ楽しめちゃったりするのかもしれませんね。

 さて、後出しジャンケンで、
お子さまのワーキングメモリを鍛える
方法のまとめです。

 お子さまを、
集中力のあり、我慢強く、目先の事柄に振り回されず、
先の見通しに向かって落ち着いて行動の出来る子に
育てたいならば・・・

 お子さまの学習効率を上げておきたい
お勉強前の時間に、

Step.1 5~10分、後出しジャンケンで遊ぼうと誘い、
Step.2 まずは、ジャンケン、
Step.3 後出しジャンケンを理解して出来るか確認する。

出来ていれば
Step.4 後出し負けじゃんけんのルールを説明し、
Step.5 まずは、やってみる。

楽しめそうならば
Step.6 繰り返し楽しむ。
Step.7 時間になったら、次回の約束をして、勉強に移る。
    (お子さまとの約束は、守ります)
Step.8 翌日も、勉強の前に声をかけ、更にレベルアップしていく。

もし、
Step.3 後出しジャンケンを理解して出来るか確認して、

出来ていなければ

Step.4' まず、後出しジャンケンのルールを説明し、
Step.5' まずは、やってみる。
Step.6' だんだん、リズミカルに出来るようになったら、
    その日は終了し、しばらく、後出しジャンケンを楽しんでから、
    後出し負けジャンケンに進む。

Step.5 まずは、やってみて、とても大変そうなら、
    待ってあげたり、スローモーションでやってみたり、
    「グーに負けるのは?・・・」とお子さまのプロセスを言葉にしてみたりして、
    達成感を感じられるようにサポートする。

 ちなみに、天才と普通の人を識別するのに、
処理速度は、それほど有効な指標ではないようです。

 最初は、ゆっくりでも、いいじゃないですか。

 子ども達を、
集中力があり、我慢強く、思慮深く、目先のことに振り回されることなく、
見通しを持って行動し、尚且つ、ユーモアのセンスのある人に
育てていきましょう。

 負けるが勝ちの、後出し負けジャンケン。
やったら、偉い 勝っても、偉い
負けたあなたは、最高さ

            

 さて、ここで、お知らせです。
 突然ですが、姉妹ブロクを始めました。
   http://ameblo.jp/re-member-yourself1
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 最後まで、読んでくださって、ありがとうございました。