友人が贈ってくれた、大切なパジャマ。
随分着倒して、修復できないくらい布が擦り切れても、捨てられずにいましたが……
今日、新しいパジャマの買い替えとともに、ようやく手放しました。
孤独な入院・手術の期間、まるでお守りのように心を支えてもらいました。
私には色が派手すぎるかなと思っていました。ところが、手術で子宮を失うと、女性でなくなったような喪失感に襲われてしまい……逆に「赤」という色が「女性」という意識をつなぎとめてくれたのかもしれません。
それくらい、生殖・女性性に関する手術は、喪失が大きかったです。
おまけに、独身・未婚。過去に中期中絶(母体保護法適応期限の前日に手術)の経験がありましたから。
昨日、NHKの「性」にまつわる番組を見ながら、改めて思いました。
子宮全摘出術から、気づけば3年半も経過していましたが、私にはまだつい最近のことのように思えます。
子宮腺筋症やPMSで、生理は本当に辛く大変なものでした。
経血はレバー状態で出てくるし、痛み止めは「箱」で飲んでも効かなくて、睡眠薬を飲んでいたのですから。
だけど、いざ生理が無くなってしまうと、楽になった反面「女性でなくなった」といった喪失の方が、正直大きくて。
正直ね、羨ましいなって思えました。
で、改めて。
もう私には無関係な情報なのに……
それなのに、なんで見てるのかなぁって
あぁそうそうなんて、頷いちゃってるのかなぁって。
そこからふと我に返ると、どうしようもない感情に押し潰されそうになります。
今日、新しいパジャマが届いたので、
早速着て、鏡を見たのですが
確かにもう、
男性には女性(雌)として意識されない年齢ですけど
子宮が無くても、
色に頼らなくても、
「大丈夫。私の心は、ちゃんと女性です」
って思いました。
「誰にも愛されない」と嘆くより
沢山傷つけて粗末にしてきた私の心と体を
「私自身が守らなくて誰が守るの?」と思ったら
過去の私に対し、自己憐憫の涙が止まらなくなりました。
こんなふうに扱われてきて
よく死ななかったな・自殺しなかったなと思います。
ある意味、こんな思いを抱えて、よく生きていられるな……とも思います。