こんにちは。
動揺と怒りを感じながらこの記事を書いています。
もともと書いていたテーマをスキップさせて、あえて
この記事に触れます。
とても痛ましいニュースを目にしました。
http://www.asahi.com/articles/ASK885R61K88ULFA01M.html
CMでも有名な、某製薬会社の新入社員だった男性が、
新入社員研修中に自殺したということです。
亡くなった男性の研修報告書からは、研修の講師から、
罵倒と言わざるをえないほどの、汚い言葉を吐かれた
うえに、
自分がいじめにあった過去を無理やり開示させられ…
挙句に、吃音を指摘される、といった…
とうてい想像することすらおぞましい、この場は、
紛れもなく「新入社員研修」だったということです。
まさにこれから将来を嘱望されていたはずの、
この男性の冥福をお祈り申し上げます。
そしてこの男性のご両親の気持ちを察すると、
胸が締め付けられる思いがします。
大切に育て、たとえいじめ被害にあったとはいえ、
それを乗り越えたわが子を、ようやく社会人として
送り出した、その直後。
送り出した先の、その会社で。
乗り越えてきたその過去をわざわざ掘り起こされ、
汚い言葉を浴びせられ…
ご本人は、いかほどの気持ちだったのでしょう。
そして、こうした「新人の性根をきたえなおす」と
いう主旨の研修を、この製薬会社は、繰り返し研修
会社に依頼してきたらしい、ということです。
耳を疑いますが、研修会社の代表は言っています。
「当社の研修に落ち度はなかった」と。
この世のものとは思えない、いまわしい所業です。
今回は、この痛ましい事件に潜んでいるいくつかの
本質に焦点を当てたいと思います。
まずは、この事件には、2つの企業の意図が絡み合って
います。
・製薬会社の企業風土
つまり、「新人はいつまでたっても学生だ。
その性根を鍛えなおさないと、会社では使えない。
そして、その手を下すのは、従順な研修会社だ」
・研修会社の経営理念
お客様のいうことを100%信じ、それにしっぽを振って
盲目的に追従する、企業の姿勢。
ここで私はあえて、この雇い主や研修会社を糾弾しません。
それは、じゅうぶんにウェブで吹き荒れています。
いずれ、正しい裁きが下るでしょう。
私はここで、
「いったい何が、そこまでの事件に発展させたのか?」
について、考察したいと思います。
当社は、言うまでもなくコンサルティング会社ですが、
企業のリーダー層の人材育成の研修を請け負うこと
もあります。
ですから、まったくの人ごとだとは言えません。
それにしても研修会社というくくりでいうと、その数は
星の数です。
それぞれの研修会社が、それぞれの主張を掲げており、
企業側としては、みずからの企業の人材育成の方針に
最もフィットした会社をチョイスします。
たしかに星の数ほどの研修会社が、それぞれに理念を主
張はしていますが、おそらくすべての研修会社に共通
した価値観は、一言で言えば
「人の成長」
でしょう。
企業の教育対象者が、みずから成長するための支援を
色んな方法で支える。
あるいは、その機会を設ける。
それが、人材を教育する企業の、共通した理念である
はずです。
ところが、成長どころか、その真反対にある、「死」。
それを引き起こしてしまった、先の事件。
とうぜん、雇い主の企業の責任でもあり、
雇われる側の研修会社の責任でもあります。
ではここで、今回急きょテーマにした、企業側から見ての
「ダメな研修研修の見分け方」について共有させていただき
ます。
<定義>
まずは、定義です。
「ダメな研修会社」とは
・その企業の教育方針を、理解できない研修会社
・成果を焦るあまり、自社の理念を捻じ曲げる研修会社
といえるでしょう。
企業にはそれぞれ、人材育成方針があり、それにともなう
キャリアプランや人事制度が存在します。
人を育てる、ということは、当たり前ですが、すぐに目に
見える成果が出るわけではありません。
企業にとっては、息の長いプランとなるわけです。
研修会社は、
「人を育てるとは、その息の長いプランを長期的に支える
ことだ」と、自覚しているはずなのです。
ところが、現実は違うケースが多いです。
ダメな研修研修の定義を明確にしたところで、次は
「こういう会社を選んではいけない」という、
特徴をいくつかあげていきます。
<危険な研修会社を見分ける 10の特徴>
1)研修費用が異様に安い
・国内の1日(7時間)の研修費用の平均は、30〜50万円。
・価格戦略をしかける研修会社自体、マーケティングセンスは
ゼロ。
・安くするほど、コンテンツに自信がない証拠。
2)どこまでも研修内容をカスタマイズする
・カスタマイズを売りにする研修会社ほど、コンテンツを
持っていない
・「何でも屋」を信用する人は、ビジネス界にいない。
3)研修会社の社員の退職者が多い
・つまり、研修会社が大切にしているはずの理念が根づかない
・しょっちゅう講師が代わり、いっこうに価値が安定しない
4)その研修会社の社長が人を育てられない
・自分にできないことを、顧客に提供する企業を信じ
られますか?
・よくその社長を見ること。
案外、会社員が務まらなくて、やむなく研修会社を経営する
ことになった、という理由もあり。人は育てられない。
5)お客様(企業側)の「困ったこと」ばかり聞きたがる
・困ったことを解決することは、人材育成ではない
・「この人たちに、将来何を託したいのか?」から、
育成は始まる
6)お客様(企業側)の担当者にしっぽを振る
・「なんでも良いから仕事がほしい」会社に、何を
任せるのか?
・「その方向では、人は育ちません」と言い切れる
姿勢はあるか
・顧客の方向性に、逆に「提案」はできるか?
7)すぐに「モチベーションを上げる!」と言いたがる
・いまだに、この都市伝説を持ち出す研修会社は、
現代に存在してはいけない
・モチベーションでなく、「しくみ」の話ができるか
8)講師がキャラで売っている
・ビジネス経験がなければ「ぜったいに」成果は出ない
・キャラに頼る講師ほど、勉強しない
9)人を育てるとは、「鍛え直す」ことだと思っている
・「人間理解」という、そもそもの理念がない
・「人を扱う」というデリケートさが、欠落している
10)企業の風土、部門の「リアル感」に鈍感
・そもそも顧客について何も知らないで研修している
講師が本当に存在する
いかがでしたでしょうか?
先の事件で、研修を請け負った研修会社は、
「人を追い込む」ような内容が売りだったとのこと。
これは、果たして「人の成長を支える」と何の
関係があるのでしょうか?
「厳しい研修」を売りにし、
依頼者側の企業の、いち担当者にしっぽを振り、
「お前は何様だ」と人を罵る。
これは、「ウリ」ではありません。
企業側の担当者と、研修会社の、マスターベイション
です。
危険な研修会社というのは、もはや企業側が雇った
ペット同然。
忙しくて人の教育に手が回せない人材育成担当者に
代わって、
都合よくこっち(担当者)の意向を汲み取ってくれる
ペット(危険な研修会社)を飼いならしおけば、
企業側(担当者)は、社員たちに嫌われないで済む。
だから、簡単に、
「若い連中を鍛え直してやってください」と、他人に
丸投げできてしまうのです。
そして結局、最後に被害者になるのは、研修を受けた
社員です。
ここまでは、たいへん極端ですが、
思考停止の人材育成担当、そして
思考停止の研修会社
この二者が引き起こす悲劇について、書きました。
そしてここからが、
こんなムダな投資をしなくて済むための対策です。
この業界に永く関わっている私から、率直にその
判断基準を共有します。
<研修会社を選ぶときの8つの条件>
1)自社の育成プランが明確であること
当然ですが、自社の経営理念や経営目標に応じた
人材育成方針とプランが明確であることが前提です。
研修会社選びは、「パートナー選び」です。
ただ担当者にしっぽを振って、盲信的に言われた
通りのプログラムを持ってくる会社を、まず信用して
はいけません。
自社の人材育成プランを、補強するくらいの提案を
持ってこさせてください!
2)研修会社の社長が、ガラス張りで見られること
非常に重要です。
研修会社は、創業社長が経営することが多いです。
その社長が何を考えているのか、案外、直接会う
ことが可能です。
講師も大切ですが、社長がどんな人が重要なのです。
例えば、次々と社員が辞めていくような会社は
選んではいけません。
「人を扱う」ことがどれほどデリケートなことか、
そのためのフィロソフィー、理論、手法はもちろん、
どれほどのビジネス経験があるかも、押さえておく
べきです。
そして、騙されやすいのが、意外とその人の書いた
「本」だったりします。
あまりにもその内容と真反対、という人がこの
業界には多いのも、事実です。
例えばSNSには、その人の「本性」がよく出ます。
人の批判、政治的な傾注、ライバル会社の批判など
よくここまでやっていて仕事があるな、と思う人が
多いのも、また事実です。
簡単に探せる、シンプルな方法です。
3)成果を中期的な視点で開示できること
どんなヘタな研修講師でも、研修直後に受講者アンケ
ートを取れば、そこそこの満足度を獲得できます。
アンケートは、直後ではなく、一週間後に取ってください。
そして、さらに1ヶ月後。
そのさらに、1ヶ月後。
計、3回アンケートを取ってください。
これこそが、中期的に人に影響を及ぼせているか、
見極めるための時間基準です。
4)講師のビジネス経験と成果を開示できること
当然ですが、ビジネスのシロウトに講師はできません。
リーダー育成を請け負うのであれば、講師本人に
マネジメント経験が最低10年は必要です。
そして、これも当然ですが、雇う側の企業規模と
同等あるいはそれ以上の規模の企業で、働いていた
経験が必要です。
でなければ、
「単に会社勤めができず、ドロップアウトした、
使えないオジサン」
を、会社に招き入れることになります。
・ビジネスの成功・失敗経験。
・人の成長に関わるための、明確で揺るぎない信念。
・理論と手法。
・実績
これらを、ヒアリングしてください。
単なる「教え方のウマい人」に、騙されないでください。
5)抱えている講師の数は多すぎないこと
講師の数が多いほど、「当社はナンデモ屋です」と
言っているのと同じです。
つまり、何もできないのです。
ラインナップが豊富、
というのは、
「ポリシーがない」
ということなのです。
6)そこそこ高い研修費用、かつ値引きをしないこと
自信があれば、値引きの必要はありません。
他にいくらでも、引く手があるからです。
言ってもないのに費用について触れてくるのは、
腰が引けている証拠です。自信がないのです。
7)タレントは雇わない
キャラに頼る講師にかぎって、実力がありません。
キャラが受けていた時代があったので、努力をして
こなかったため、中身がないのです。
ビジネスでは、タレントは要りません。
私は、1時間50万円も取りながら、まったく成果を
出せないビジネスタレントを、実際に知っています。
8)提案力があること
自社の人材育成方針をよく理解した上で、反対に
「それなら、こうすればもっと御社は良くなるのでは」
と、補強してくれるか。
明確な人材育成プランを提示し、希望を伝えた後、
その希望を満たすのはもちろん、こちらが想像も
しなかった価値の提案があれば、選んで良いでしょう。
以上が、失敗しない研修会社選びの条件です。
つまるところ、今の研修業界に対して私が言いたい
のは、
あなたは何の専門家なのか?
ということです。
教えることがウマい人は、腐るほどいます。
こういう類の人たちは、趣味でやっていれば良いと
思うのです。
「人を教える」ということほど、デリケートで
かつ崇高な仕事がないと思っています。
それだけに、いかに「人」というものを学び、
理解し、
関わっていくには、
教える側の、「経験」と「解釈」がモノを言います。
何を経験し、その経験をどう解釈したか?
それこそが、教える側のフィロソフィーとロジックに
昇華されるのです。
私はコンサルタントです。
近いところにいるだけに、今の研修業界には、ある意味で
危機感を感じています。
人を育てることは、趣味ではない。
「研修をやることが好きだから」とか言っている講師が
いれば、即退場です。
ただの趣味に、人を巻き込むのは、悪質です。
ただの社会のドロップアウト組がある日、研修講師になり、
「先生」と呼ばれ、なにか勘違いを起こす。
どんどん進化するビジネスの現場から、取り残されている
自分に気づかず、
それでも、たまに「先生」と言われ、あいまいな安心感に
浸っていれば、
進化など、するはずもありません。
そんな人が、人を引き上げられるはずもありません。
しかし、世の中には、少数ですが、上記の条件をすべて
満たすような、素晴らしい人材教育会社が存在するのも
事実です。
社長も、人材育成担当の方も、
「人を育てる」ということに、けっして妥協しないで
自社にフィットする人材教育会社を、探しましょう。
必ず、御社の発展を支えてくれるような、力強い
パートナーが現れるはずです。
本日は、書きかけていたテーマを急きょ変更し、
勢いのままに描かせていただきました。
なるべく自制しながら書いたつもりですが、
ところどころに吹き出してしまった感情の一端が
あれば、ご容赦ください。
これからの教育業界は、そのあり方を変えていかなけ
ればなりません。
それは意外にも、企業が、人材育成を「自分ごと」と
して捉えることから始まる気がします。
すでに飽和状態となった教育業界で、良い意味での
淘汰が起きるのを待望しています。
引用元:危険な研修会社を見分ける9つの特徴
リバース・フロウの清原です。
動揺と怒りを感じながらこの記事を書いています。
もともと書いていたテーマをスキップさせて、あえて
この記事に触れます。
とても痛ましいニュースを目にしました。
CMでも有名な、某製薬会社の新入社員だった男性が、
新入社員研修中に自殺したということです。
亡くなった男性の研修報告書からは、研修の講師から、
罵倒と言わざるをえないほどの、汚い言葉を吐かれた
うえに、
自分がいじめにあった過去を無理やり開示させられ…
挙句に、吃音を指摘される、といった…
とうてい想像することすらおぞましい、この場は、
紛れもなく「新入社員研修」だったということです。
まさにこれから将来を嘱望されていたはずの、
この男性の冥福をお祈り申し上げます。
そしてこの男性のご両親の気持ちを察すると、
胸が締め付けられる思いがします。
大切に育て、たとえいじめ被害にあったとはいえ、
それを乗り越えたわが子を、ようやく社会人として
送り出した、その直後。
送り出した先の、その会社で。
乗り越えてきたその過去をわざわざ掘り起こされ、
汚い言葉を浴びせられ…
ご本人は、いかほどの気持ちだったのでしょう。
そして、こうした「新人の性根をきたえなおす」と
いう主旨の研修を、この製薬会社は、繰り返し研修
会社に依頼してきたらしい、ということです。
耳を疑いますが、研修会社の代表は言っています。
「当社の研修に落ち度はなかった」と。
この世のものとは思えない、いまわしい所業です。
今回は、この痛ましい事件に潜んでいるいくつかの
本質に焦点を当てたいと思います。
まずは、この事件には、2つの企業の意図が絡み合って
います。
・製薬会社の企業風土
つまり、「新人はいつまでたっても学生だ。
その性根を鍛えなおさないと、会社では使えない。
そして、その手を下すのは、従順な研修会社だ」
・研修会社の経営理念
お客様のいうことを100%信じ、それにしっぽを振って
盲目的に追従する、企業の姿勢。
ここで私はあえて、この雇い主や研修会社を糾弾しません。
それは、じゅうぶんにウェブで吹き荒れています。
いずれ、正しい裁きが下るでしょう。
私はここで、
「いったい何が、そこまでの事件に発展させたのか?」
について、考察したいと思います。
当社は、言うまでもなくコンサルティング会社ですが、
企業のリーダー層の人材育成の研修を請け負うこと
もあります。
ですから、まったくの人ごとだとは言えません。
それにしても研修会社というくくりでいうと、その数は
星の数です。
それぞれの研修会社が、それぞれの主張を掲げており、
企業側としては、みずからの企業の人材育成の方針に
最もフィットした会社をチョイスします。
たしかに星の数ほどの研修会社が、それぞれに理念を主
張はしていますが、おそらくすべての研修会社に共通
した価値観は、一言で言えば
「人の成長」
でしょう。
企業の教育対象者が、みずから成長するための支援を
色んな方法で支える。
あるいは、その機会を設ける。
それが、人材を教育する企業の、共通した理念である
はずです。
ところが、成長どころか、その真反対にある、「死」。
それを引き起こしてしまった、先の事件。
とうぜん、雇い主の企業の責任でもあり、
雇われる側の研修会社の責任でもあります。
ではここで、今回急きょテーマにした、企業側から見ての
「ダメな研修研修の見分け方」について共有させていただき
ます。
<定義>
まずは、定義です。
「ダメな研修会社」とは
・その企業の教育方針を、理解できない研修会社
・成果を焦るあまり、自社の理念を捻じ曲げる研修会社
といえるでしょう。
企業にはそれぞれ、人材育成方針があり、それにともなう
キャリアプランや人事制度が存在します。
人を育てる、ということは、当たり前ですが、すぐに目に
見える成果が出るわけではありません。
企業にとっては、息の長いプランとなるわけです。
研修会社は、
「人を育てるとは、その息の長いプランを長期的に支える
ことだ」と、自覚しているはずなのです。
ところが、現実は違うケースが多いです。
ダメな研修研修の定義を明確にしたところで、次は
「こういう会社を選んではいけない」という、
特徴をいくつかあげていきます。
<危険な研修会社を見分ける 10の特徴>
1)研修費用が異様に安い
・国内の1日(7時間)の研修費用の平均は、30〜50万円。
・価格戦略をしかける研修会社自体、マーケティングセンスは
ゼロ。
・安くするほど、コンテンツに自信がない証拠。
2)どこまでも研修内容をカスタマイズする
・カスタマイズを売りにする研修会社ほど、コンテンツを
持っていない
・「何でも屋」を信用する人は、ビジネス界にいない。
3)研修会社の社員の退職者が多い
・つまり、研修会社が大切にしているはずの理念が根づかない
・しょっちゅう講師が代わり、いっこうに価値が安定しない
4)その研修会社の社長が人を育てられない
・自分にできないことを、顧客に提供する企業を信じ
られますか?
・よくその社長を見ること。
案外、会社員が務まらなくて、やむなく研修会社を経営する
ことになった、という理由もあり。人は育てられない。
5)お客様(企業側)の「困ったこと」ばかり聞きたがる
・困ったことを解決することは、人材育成ではない
・「この人たちに、将来何を託したいのか?」から、
育成は始まる
6)お客様(企業側)の担当者にしっぽを振る
・「なんでも良いから仕事がほしい」会社に、何を
任せるのか?
・「その方向では、人は育ちません」と言い切れる
姿勢はあるか
・顧客の方向性に、逆に「提案」はできるか?
7)すぐに「モチベーションを上げる!」と言いたがる
・いまだに、この都市伝説を持ち出す研修会社は、
現代に存在してはいけない
・モチベーションでなく、「しくみ」の話ができるか
8)講師がキャラで売っている
・ビジネス経験がなければ「ぜったいに」成果は出ない
・キャラに頼る講師ほど、勉強しない
9)人を育てるとは、「鍛え直す」ことだと思っている
・「人間理解」という、そもそもの理念がない
・「人を扱う」というデリケートさが、欠落している
10)企業の風土、部門の「リアル感」に鈍感
・そもそも顧客について何も知らないで研修している
講師が本当に存在する
いかがでしたでしょうか?
先の事件で、研修を請け負った研修会社は、
「人を追い込む」ような内容が売りだったとのこと。
これは、果たして「人の成長を支える」と何の
関係があるのでしょうか?
「厳しい研修」を売りにし、
依頼者側の企業の、いち担当者にしっぽを振り、
「お前は何様だ」と人を罵る。
これは、「ウリ」ではありません。
企業側の担当者と、研修会社の、マスターベイション
です。
危険な研修会社というのは、もはや企業側が雇った
ペット同然。
忙しくて人の教育に手が回せない人材育成担当者に
代わって、
都合よくこっち(担当者)の意向を汲み取ってくれる
ペット(危険な研修会社)を飼いならしおけば、
企業側(担当者)は、社員たちに嫌われないで済む。
だから、簡単に、
「若い連中を鍛え直してやってください」と、他人に
丸投げできてしまうのです。
そして結局、最後に被害者になるのは、研修を受けた
社員です。
ここまでは、たいへん極端ですが、
思考停止の人材育成担当、そして
思考停止の研修会社
この二者が引き起こす悲劇について、書きました。
そしてここからが、
こんなムダな投資をしなくて済むための対策です。
この業界に永く関わっている私から、率直にその
判断基準を共有します。
<研修会社を選ぶときの8つの条件>
1)自社の育成プランが明確であること
当然ですが、自社の経営理念や経営目標に応じた
人材育成方針とプランが明確であることが前提です。
研修会社選びは、「パートナー選び」です。
ただ担当者にしっぽを振って、盲信的に言われた
通りのプログラムを持ってくる会社を、まず信用して
はいけません。
自社の人材育成プランを、補強するくらいの提案を
持ってこさせてください!
2)研修会社の社長が、ガラス張りで見られること
非常に重要です。
研修会社は、創業社長が経営することが多いです。
その社長が何を考えているのか、案外、直接会う
ことが可能です。
講師も大切ですが、社長がどんな人が重要なのです。
例えば、次々と社員が辞めていくような会社は
選んではいけません。
「人を扱う」ことがどれほどデリケートなことか、
そのためのフィロソフィー、理論、手法はもちろん、
どれほどのビジネス経験があるかも、押さえておく
べきです。
そして、騙されやすいのが、意外とその人の書いた
「本」だったりします。
あまりにもその内容と真反対、という人がこの
業界には多いのも、事実です。
例えばSNSには、その人の「本性」がよく出ます。
人の批判、政治的な傾注、ライバル会社の批判など
よくここまでやっていて仕事があるな、と思う人が
多いのも、また事実です。
簡単に探せる、シンプルな方法です。
3)成果を中期的な視点で開示できること
どんなヘタな研修講師でも、研修直後に受講者アンケ
ートを取れば、そこそこの満足度を獲得できます。
アンケートは、直後ではなく、一週間後に取ってください。
そして、さらに1ヶ月後。
そのさらに、1ヶ月後。
計、3回アンケートを取ってください。
これこそが、中期的に人に影響を及ぼせているか、
見極めるための時間基準です。
4)講師のビジネス経験と成果を開示できること
当然ですが、ビジネスのシロウトに講師はできません。
リーダー育成を請け負うのであれば、講師本人に
マネジメント経験が最低10年は必要です。
そして、これも当然ですが、雇う側の企業規模と
同等あるいはそれ以上の規模の企業で、働いていた
経験が必要です。
でなければ、
「単に会社勤めができず、ドロップアウトした、
使えないオジサン」
を、会社に招き入れることになります。
・ビジネスの成功・失敗経験。
・人の成長に関わるための、明確で揺るぎない信念。
・理論と手法。
・実績
これらを、ヒアリングしてください。
単なる「教え方のウマい人」に、騙されないでください。
5)抱えている講師の数は多すぎないこと
講師の数が多いほど、「当社はナンデモ屋です」と
言っているのと同じです。
つまり、何もできないのです。
ラインナップが豊富、
というのは、
「ポリシーがない」
ということなのです。
6)そこそこ高い研修費用、かつ値引きをしないこと
自信があれば、値引きの必要はありません。
他にいくらでも、引く手があるからです。
言ってもないのに費用について触れてくるのは、
腰が引けている証拠です。自信がないのです。
7)タレントは雇わない
キャラに頼る講師にかぎって、実力がありません。
キャラが受けていた時代があったので、努力をして
こなかったため、中身がないのです。
ビジネスでは、タレントは要りません。
私は、1時間50万円も取りながら、まったく成果を
出せないビジネスタレントを、実際に知っています。
8)提案力があること
自社の人材育成方針をよく理解した上で、反対に
「それなら、こうすればもっと御社は良くなるのでは」
と、補強してくれるか。
明確な人材育成プランを提示し、希望を伝えた後、
その希望を満たすのはもちろん、こちらが想像も
しなかった価値の提案があれば、選んで良いでしょう。
以上が、失敗しない研修会社選びの条件です。
つまるところ、今の研修業界に対して私が言いたい
のは、
あなたは何の専門家なのか?
ということです。
教えることがウマい人は、腐るほどいます。
こういう類の人たちは、趣味でやっていれば良いと
思うのです。
「人を教える」ということほど、デリケートで
かつ崇高な仕事がないと思っています。
それだけに、いかに「人」というものを学び、
理解し、
関わっていくには、
教える側の、「経験」と「解釈」がモノを言います。
何を経験し、その経験をどう解釈したか?
それこそが、教える側のフィロソフィーとロジックに
昇華されるのです。
私はコンサルタントです。
近いところにいるだけに、今の研修業界には、ある意味で
危機感を感じています。
人を育てることは、趣味ではない。
「研修をやることが好きだから」とか言っている講師が
いれば、即退場です。
ただの趣味に、人を巻き込むのは、悪質です。
ただの社会のドロップアウト組がある日、研修講師になり、
「先生」と呼ばれ、なにか勘違いを起こす。
どんどん進化するビジネスの現場から、取り残されている
自分に気づかず、
それでも、たまに「先生」と言われ、あいまいな安心感に
浸っていれば、
進化など、するはずもありません。
そんな人が、人を引き上げられるはずもありません。
しかし、世の中には、少数ですが、上記の条件をすべて
満たすような、素晴らしい人材教育会社が存在するのも
事実です。
社長も、人材育成担当の方も、
「人を育てる」ということに、けっして妥協しないで
自社にフィットする人材教育会社を、探しましょう。
必ず、御社の発展を支えてくれるような、力強い
パートナーが現れるはずです。
本日は、書きかけていたテーマを急きょ変更し、
勢いのままに描かせていただきました。
なるべく自制しながら書いたつもりですが、
ところどころに吹き出してしまった感情の一端が
あれば、ご容赦ください。
これからの教育業界は、そのあり方を変えていかなけ
ればなりません。
それは意外にも、企業が、人材育成を「自分ごと」と
して捉えることから始まる気がします。
すでに飽和状態となった教育業界で、良い意味での
淘汰が起きるのを待望しています。
引用元:危険な研修会社を見分ける9つの特徴