NHKスペシャルの獣害を転じて福となす ~雅(まさ)ねえと中国山地の物語~

 

 

島根県美郷町の獣害研究家の雅ねえたちの取り組みを紹介する番組。

雅ねえは、この町に来た18年前から、農作物をどうしたら守れるか、

住民と一緒に考えてきた。

 

 

    

(概要 番組紹介より)

イノシシなどが田畑を食い荒らす獣害。高齢化が進むなか、全国で農地荒廃の原因となっている。その獣害に、住民が一丸となって取り組み、元気と希望を取り戻した町が中国山地にある。獣害研究家の雅ねえと住民たちは、守った野菜を売る直売所を作ったり、果物の苗を植えて共同農園を作ったり。さらにイノシシ肉の加工施設も建てられて、新たな雇用が生まれ、若い移住者も増えた。どこにでもある山里の、どこにもない物語。

 

 

 

雅ねえさんの獣害対策の主役は住民ということ。

補助金やハンター頼みにしない。自らが主役になる。

そして、動物の目線で考えるということ。

過疎の街が賑わいを取り戻していく姿が描かれていました。


 

○ 今、人間がやっていることは餌付け。

 →放置されている果物は収穫する

  (高齢化で収穫できずに放置されている柿の木が、動物を引き寄せる

  「えさ場」になっているといいます。味をしめた動物が、畑にもやってきていたのです)

 

 →野菜クズを捨てない

  (「人間が品種改良したおいしい野菜を食えたら、もう天国。絶対に山へもどろうと思えへん」)

 

○動物の目線で対策すること。

 →耕作放棄地をなくす。

  (ここが、イノシシが身を隠す「潜み場」になっている)

 

 →植え方の工夫

  (畑には、誰でも簡単にできる獣害対策の工夫が満ちている。

 

   1)電気柵の内側2メートルは何も植えられていないスペースを。

   雅ねえ「柿でも何でも、柵からちょっと手を伸ばしたら届くかなというところには、

   植えない。もし何か植えたいんやったら、イノシシとかサルの好きでない、

   たかの爪とかこんにゃくとか植えたら、大好きなジャガイモは見えへんじゃん」

    

○農作業を120歳になってもできるように・・

  →植え方の工夫

   ミカンなどの果物は、人の背丈ほどに、低く刈りそろえている。

   高齢者でも残らず収穫できるようにし、動物のえさ場とならないようにした。

 

 

○ 補助金やハンター頼みにしない。

 地元の猟師さんは冬場の脂ののった時期に狩りをしたがる。

 農家がお願いしたいのは、夏場。ギャップがある。

  →自ら猟師の免許を取ったり爆竹を使って追い払う。

 

 

雅ねえは、イノシシが大切なことを教えてくれた。と言います。

 

大切なことはみんなで協力すること。

他の人の畑や田んぼも自分ごとで考える。

あたりまえのことをすれば、動物と住み分けができる。

 

 

獣害に悩まされている農家さん、たくさんいらっしゃると思いますが、

現代人が忘れている大切なことに気づかせてくれる番組だと思います。

 

 

こちらに、かなり詳しく、文字起こしがされていました。

詳細はこちらでご覧ください。