皆様、こんにちは
今日は梅雨らしい天気ですが、雨に濡れた紫陽花も美しいですね~
そんな中、4月下旬に『手塚治虫のブッダ展』 に行ったときから気になっていた映画『手塚治虫のブッダ』 を観てきました。
映画館でアニメ映画を観るのは宮崎駿監督作品ぐらいでしたので、今回はとても新鮮な気持ちで観られました
本作は3部作構成でできており、第1部はブッダの誕生から出家を決意するまでのお話です。
舞台は2500年前のインド。王国間の争いが絶えないこの地に、のちに世界の王となると予言されたシャカ国の王子・シッダールタが誕生。思春期を迎えたシッダールタは盗賊の少女ミゲーラと出会い、厳しい階級社会や血を流す戦いに疑問を抱くようになります。一方、彼とは対照的に、奴隷の身分として生まれてきた少年チャプラは、愛する母のためにも奴隷の身分を抜け出したいと必死に生きていました。ある時、負傷したコーサラ軍のブダイ将軍を助けたチャプラは、奴隷の身分を隠したまま出世していき、ブダイの養子の地位を得ることに成功します。すべてを捨てて成すべき道を求めるシッダールタの葛藤と成長、そして身分を偽りながらも出生しようともがくチャプラの悲壮な運命を描いた感動のドラマです。
ストーリーは漫画で既に読んでいたので、先の展開を知っていたにもかかわらず、映画は動きがあって臨場感もあるので想像力が高まり、つい涙してしまったシーンも何度かありました。
奴隷は一生奴隷としてしか生きていかれないというカースト制度が厳しい時代。夢や希望なんて持つことも許されない、生きていくことさえやっとの最下層の身分は何と残酷なんだろう
何故人は命を落としてまで血を流す争いを起こさなけらばならないのか?何故人は生きものを殺すのか?何故人は飢えや病気で苦しみ死んでいくのか?死んだ後はどうなるのか?など、若くして仏教の四苦”生・老・病・死”に悩み苦しむシッダールタ。一国の王子として、強さや勇ましさを求められるのとは間逆で、生まれながらにして心優しく、身分の平等を求める彼には相当の葛藤があったのだな~と、私とは完全に次元の違う悩みを抱えていたことに彼の非凡さを改めて感じました
「人は自分の思うようにならないことを、思うようにしようとするから悩み苦しむのです」というナレーションは、印象的でグサッときました思い通りにならないことに執着して、悩んでもがいてなんて経験は何度もあります。欲が出てしまうのでしょうね
自分で自分の首を絞めていることを分かっているようで分かりきれていないことにまだまだ自分は浅いな~なんて考えさせられました
”シッダールダ=目的を遂げる者”が”ブッダ=目覚めた人”になるまで、まだまだ苦悩の道のりは続きます。
第2部&3部の劇場公開が今から待ち遠しいです