さて、前々回の記事 において、ダライ・ラマ法王は今年は来日されないみたいですね、などという無責任な話をしていたのですが、そんな記事をエントリーして一週間と経たない 2013 年 09 月 16 日に日本のダライ・ラマ事務所が 2013 年のダライ・ラマ法王の来日情報を特集した特設サイト ( はこちら ) をアップされたようであります。


 まぁ、来日公演の内容に関しては、パンチェン・ラマが纏めた大印契の根本テキストの解説だのなんだのというかなり突っ込んだ内容をテーマとして設定している米国などに比べると、いかにもチベット仏教後進国な日本らしいものになっていて " そんなところだろうな " というものにはなってはいるものの、それでもダライ・ラマ法王にとっては逆にそんな程度の内容の方がかえってお好みとも言えそうな印象もなきにしもあらずではあって、ちょうど良い箸休めにはなるのではないかとも思われます。


 むしろ、今回の法王の来日の隠された目的は、去年、法王の偉大な加持力のご加護を得ることによって ( こっち の記事などもご参照ください ) 、第二次長期政権へと奇跡の復活を遂げた安部…、ではなくて安倍さんの周辺にあるのではないでしょうか。


 そんな政治的に高度な密命を帯びての来日スケジュールの合間の講演には、高度なダルマのお話は邪魔にもなるというものでもありましょう。


 今年の法王来日の最重要ポイントは、日本国首相との初めての公式会談であるべきであります。


 チベット側には当然チベット側の国益というものがおありではありましょうが、それはそれとして、日本にも当然日本としての国益というものがあり、その両者の合致ポイントが、今回初めて実現するべき現役の日本国総理大臣としての安倍晋三さんとダライ・ラマ 14 世法王の公式会談であります。


 国会でのスピーチなんていうのもオシャレでいいかもしれませんね。


 ただ、そういったパフォーマンスをするためには、それなりの活動というものも必要ではあり、そういったものの下手糞な部類に属する日本人が言うのもなんですが、チベット人にはそういった才覚はなさそうなところが、まぁ、今の国際情勢というものを出来せしめている、という厳しい現実を知るだけに終わってしまう可能性もあるのかもしれません。


 が、しかし、それでも、ここしばらくの間は、現役の日本国首相とチベット亡命政権の前元首 ( ? ) との公式会談という、自民党政権の崩壊による例の大政権交代劇以上の史上最大の政治ショーを期待して、ワクワクな日々を送らせていただきたいと思います。


 安倍首相には、約 60 年以上の昔に日本は、欧米列強の帝国主義的侵略という暴力に対して富国強兵による帝国主義的な侵略で対抗しようとする過ちを犯しはしたが、その過ちを悔い、 60 年以上にわたって他国を侵略することなく平和国家としての道を歩んできたという事実をぜひとも語っていただきたいものであります。