ある秋の日の昼下がり、我が家の玄関先で足元にふと目をやると、庭木から落ちたらしき枯れ葉が私の目にとまりました。
ただ、枯れ葉にしては異様な気の放射を感知して、よくよくその対象に目を凝らして観察してみたところ、私はとんでもないものを発見してしまいました。
それが、こちらになります。
当初は庭の植木の枯れ葉が落ちていたものかと思われたものの、それにしてはその形がちょっとアレで、足先でつついてみたところ、その枯れ葉のごときものが突然羽ばたき出したではありませんか
あぁ、なんということでありましょうか。
実は先週末の連休を利用して召喚の術式の研究のためのショート・リトリートを実施したのですが、その際の結界の構築に瑕疵があったらしく、魔界のエーテル生命体がこの現象世界へと漏出して実体化してしまったもののようであります。
私のちょっとした不注意のせいで、世界は現実と幻想との調和を失い、ファンタジーがリアルとなってしまったわけで、この世界を構築しているエネルギー元素が活性を増大させ、植物と昆虫が物質次元において容易に融合してしまう事態が出来してしまっているようであります。
…、と思いかけたのですが、私の構築した結界にそれほどの瑕疵があったとも思えず、つらつらと考えをめぐらしてみたところ、私はさらに恐ろしい現実に直面することとなりました。
そう。
これは東電の高給取りの娯楽のために福島第一原発から世界に垂れ流され続けている放射能汚染によって突然変異を起こした蛾の類なのではないか、ということであります。
いくら高給を使いあぐねて暇を持て余しているからといって、いくらなんでもこんなにしつこく放射能汚染を世界に垂れ流し続けなくてもいいのではないか、とは常々思っているところなのではありますが、福一汚染の放射性物質は海からついには陸の生物にまでその魔手を伸ばしはじめている今日この頃のようではありました。
さて、これは私の召喚儀式の瑕疵による魔界のエーテル生命体か、それとも原子力村の住人たちによって世界にばらまかれ続けている放射能汚染による突然変異体の異形の蛾か、はたまた単に無知な私が知らなかっただけのただの珍しい蛾なのか、さてさていったい真実はどこにあるのでありましょうか。
一応は対象を捕獲した上でネセサリウスに対応を依頼してみたのですが、 “ 管轄外 ” ということで対応を断られてしまいました。
私の無知を笑いたい勇者はぜひご一報をお待ちいたします ( その際には俗名と学名、さらにできれば出典などもあわせてお知らせいただければと思います ) 。