b 皆さんは 『 とんでも不思議 Watcher ① 』 という謎のレポートをご存知でしょうか。


 これは “ 不思議と出会ってしまう ” という不思議な才能を持つひぐらしカンナさんという漫画家さんが、運命のイタズラというかふとした偶然に導かれて、 《 多怪書房 》 という謎の組織から突撃隊員 《 ひぐかんZ 》 というコード・ネーム付与される事となり。以後全国各地の不思議情報を集める 《 不思議の旅 》 を 《 多怪書房 》 という謎の組織のボスから下される数々のミッションとして遂行した記録を漫画という世を忍ぶ仮の姿として借りた上で、リークされた極秘文書であります。


 ちなみに、ひぐらしさんが組織から与えられた 《 ひぐかんZ 》 というコード・ネームに含まれる 《 Z 》 というのは “ アルファベットのラストを飾る…つまり後に続くやつなどいないという決死のコードネームだ ” ( p.9. ) という意味で、それだけ “ ムチャやらされる ” という事を暗示しているものだという事なのであります ( 同書 p.9. ) 。


 闇の世界の動向をひそかに監視している秘密機関のエージェントから極秘でこのレポートの出版の話を聞きつけた私は ( その秘密機関のエージェントは、現在実話系ホラー漫画業界を震撼させているという 《 ヒグマ事変 》 の捜査活動の一環からこのレポートの極秘出版の噂を嗅ぎつけたようでありますが… ) 、早速に裏のルートを駆使して問題のレポートを入手する事に成功しました。


ドワンのブログ@アメーバ-とんでも不思議Watcher
ひぐらしカンナ 『 とんでも不思議 Watcher ① 』
( 竹書房 / 本体 1,000 円+税 )


 現在までにひぐかんZが謎の組織 《 多怪書房 》 から与えられたり、自分で勝手に挑んだりしたミッションは全部で十一あり、それらのミッションが漫画の体裁を装って極秘にリークされています ( それらのミッションの内の六つのミッションは前後篇ものとして報告されています ) 。

  1. プロローグ
  2. ミッション①
    心霊写真を2倍楽しむ方法
  3. ミッション②
    オカルト研究家・山口敏太郎登場!
  4. ミッション③
    奇奇怪怪オカルトパーティー潜入!
  5. ミッション④
    植物たちと話す方法教えます!
  6. ミッション⑤
    長崎県・超能力喫茶に行ってきた!
  7. ミッション⑥
    潜入!妖怪学校
  8. ミッション⑦
    日本最古のピラミッド!?
    長野県・皆神山を調査せよ!
  9. ミッション⑧
    おっぱいが一杯!?愛知県・間々観音
  10. ミッション⑨
    矢追純一の宇宙塾に行ってきた
  11. ミッション⑩
    口裂け女が出た!?
    岐阜県・鶯谷トンネルに潜入!
  12. ミッション⑪
    山形県・出羽三山
    パワースポットツアー
  13. あとがき

 この過酷なミッションの中でひぐかんZさんのミッションをサポートすべく活躍したエージェントには、オカルト研究家・山口敏太郎、スピドルことスピリチュアルアイドル・疋田沙也、和太鼓アイドル・桜りりぃ、ASIOS 本城達也、UFOディレクター・矢追純一などというそうそうたるメンバーがいるのですが、永久保霊学研究家の私をして驚愕せしめたエージェントが、スピリチュアルカウンセラーにしてウッドセラピストの朋ちんこと( なにやら長文読解の手ほどきも受けられなかったゆとり世代育ちの癇癪持ちか、ユーモアの欠片も解せぬ野暮天がピンポイントで文句を言っているようなので、訂正しておきました。おそらくは稲葉さんを変節したとして批判していた勢力の方ではあるのでしょう ) 稲葉朋子んであります。


 僕の朋ちんこと ( 同上 ) 稲葉朋子さんと言えば、 『 永久保怪異談 』 で衝撃のデビューを飾ったものの陽さんの導きのもと ( …、というか大人の事情?によって ) 永久保さんの漫画からはその姿を消して、その後は別の漫画家さんによってその活動がレポートされるようになってはいるのですが、その新しいレポートに対しては世の口さがない輩の批判が向けられているような現状があり、それについてはまた別の機会にエントリーしようかとも思います。


 ちなみに、朋ちんこと ( 同上 ) 稲葉朋子さんはミッション③④⑥の三話にしか登場ておらず、その時期的なものは確認していないものの、これらのミッション・レポートに登場している稲葉さんは、まだかつての永久保怪異談時代の稲葉さんに近く感じられ、これが時代的な変遷の故かレポートする漫画家さんのキャラによるものなのかは今後の検討課題という事にしておきましょう。


 いずれにしろ、何やら 《 ふつう 》 と 《 真性スピ 》 の中間の 《 ゆるスピ 》 ( 同書 p.131. 参照 ) を目指しているらしい姿勢には大変共感でき、私は知らなかったのですが、 『 本当にあったゆかいな話 芸能ズキュン! 』 ( 毎月 14 日発売 ) という雑誌において大人気連載中という事のようですので、この本誌の方も要チェックのようであります。


 あと、なんとこのアメブロでもひぐかんZさんはエージェント活動をされているらしく、 『 とんでも不思議 Watcher ① 』 の発売に関しても、その発売を記念したコスプレのハロウィンハロウィンパーティーなども開かれたようで、その模様などもばっちりレポートされていましたよ ( → 『 なんでも不思議Watsママher 取材日記 』 ) 。


 いずれにしろ、当初はそれほど期待せずに購入したものの、予想外にクリーン・ヒットした一冊でありました。


 ぜひとものご購入をお勧め致します。