さて、前回は三巳華さんたちの一行が大仏山のパゴダにて 《 小柄で赤い法衣を着た僧侶 》 の pure vision から “ 邪を消せ ” という第一のメッセージを得た後に、大仏山裏の上野精養軒手前にある 《 韻松亭 》 にて 《 ランチ弁当茶つぼ三段弁当 》 を満喫したらしいというところまでの検証を致しました。
今回はその続きで、 “ 縁結び・子授け 夫婦円満に効くパワースポットと言われて ” いる ( 『 HONKOWA 』 2012 年 11 月号 p.84. ) という 《 花園稲荷神社 》 とその並びの 《 穴稲荷 》 、及び 《 五條天神社 》 へと歩を進めてみます。
韻松亭に向かってそのすぐ左手に 《 花園稲荷神社 》 の鳥居があり、その鳥居の向こう側には一種異様な光景が展開されているのを目にする事が出来ます。
韻松亭脇にその異様を顕現させ、三巳華さんに同行していた 『 HONKOWA 』 編集さんからも “ 貞子が参ってそう ” などとまで酷評されていた、無数に連なった不気味な小さな赤い鳥居をくぐるとそこはもう異界の地、《 花園稲荷神社 》 の拝殿前になります……。
花園稲荷神社の拝殿前に到着した三巳華さんは大きなおキツネ様の pure vision を得て、 “
そこで、この花園稲荷神社の御利益をより能くいただく為にはいったいどんなお供物がご所望なのかをおキツネ様の pure vision に三巳華さんがお尋ねしたところ、三巳華さんのヘッポコ霊感に顕現していたおキツネ様の pure vision は何故かモジモジしながら “ 白いオシメ…… ” と応えた、という事なのでありました。
その身をモジモジさせテレテレの状態で “ 白いオシメ ” を供物として所望するおキツネ様には、さすがに 《 ヘッポコ霊感 》 を自称している三巳華さんもどう反応していいものかわからず、思わずそこをスルーしてすぐ隣に併設されている 《 穴稲荷 》 へと移動したのですがそこは、ある意味ユーモラスとも言える花園稲荷神社の雰囲気とは打って変わって、三巳華さん曰く “ 念々してる… ” 空間で、その念々として澱んだ空気の中で三巳華さんのヘッポコ霊感は驚愕のヴィジョンを得たのでありました。
三巳華さんのヘッポコ霊感は意識の時空を江戸時代へと遡りそこで、食い詰めたらしい庶民が間引きするために放置していった白いオシメをした赤子をキツネがズルズルと引っ張っていく映像を視た、という事のようで、ここ ( 三巳華さんの意識に映じた映像 ) から、花園稲荷神社とそのすぐ隣の穴稲荷とをセットにしたこのおキツネ様は、人の子の肝を供物と認識してその神威を増大させてきたという霊感判断を三巳華さんはされたようであります。
三巳華さんのヘッポコ霊感が得た情報が作品上に反映されている範囲内に限定されている場合には、その解釈に別な可能性を感じなくもないのではありますが、三巳華さんのヘッポコ霊感が得た情報の全容が開示されていない状況下での議論は避けておくことにしましょう。
ただ、個人的には若干おキツネ様系に対する偏見があるものか、私はすでに三巳華さんによるお墨付きのある花園稲荷神社からして腰が引け気味になってしまっていて、そのすぐ隣に併設されている 《 穴稲荷 》 に至っては、三巳華さんが作中で “ 念々してる… ” などと評されていたように、もう陰々滅々としてドンヨリと澱んだ空気以外は感じられず、穴稲荷は写真を撮るのもビビッて避け、早々にその場立ち去ることにさせていただきました。
そもそも今現在、人肝を捧げてまで縁結びを祈願したくなるような対象も特にない私からすると、ここは一刻も早く立ち去るべき場所のようにも思えたのであります。
が、しかし、その判断はすでに遅く、一刻も早く立ち去るべきという以前に、そもそも、私の如き下賎の者はここに立ち入ること自体すべきではなかったのだ、という事に気づかされることになるのには大して時間を必要としませんでした。