前回の記事 ( → こちら ) の最後にもちらっと触れたように、永久保貴一さんの永遠のテーマ 『 変幻退魔夜行 カルラ舞う! 』 の最新シリーズとなる < 聖徳太子の呪術編 > の第 1 巻が全国書店にて大絶賛発売中であります。


ドワンのブログ@アメーバ-カルラ舞う聖徳太子編
変幻退魔夜行 カルラ舞う!
聖徳太子の呪術編 > 第 1 巻
( 秋田書店 / ボニータ COMICS )

 しかも、今回の一冊はただ単に新シリーズのスタートというのみに止まらず、永久保さんの 『 カルラ舞う! 』 シリーズそのものがスタートしてから四半世紀、即ち 25 年目となった上に同シリーズの単行本としても 50 冊目という記念碑的な一冊となってもいるのだそうであります。


 今回は、以前の < 飛騨怨霊絵巻 > 編における闘い ( について私は把握していないものの・・・、そんな思い出 ) の回想シーンからスタートするという 『 カルラ ! 』 らしからぬ ( ? ) 幕開けとなってはいるみたいなのですが、そんな冒頭の数ページで軽く状況説明をしてから、今シリーズの事件の舞台となる奈良の生駒山へとシーンは展開していきます。


 私は生駒というと生駒聖天さん前の参道に拡がるあの淫靡極まりない風景をついつい思い出してしまうのですが ( なんの事前情報も持たずに訪れた私がそう感じたほどに明確な気が漂っていました・・・ ) 、もちろん健全な少年少女を読者層として想定している 『 カルラ! 』 にはそんな大人のお話は出てはきませんのでご安心下さい。

 なんでも今回の新シリーズでは < 平城遷都 1300 年にわく奈良を舞台に、日本史上 “ 最強 ” の超能力者・聖徳太子の呪術が発動する > とのことらしいです。


 今回のお話はアストラルな啄木鳥テラツツキをキー・コンセプトとして展開されているようなのですが、それとともにもう一つの核として、主人公の扇姉妹のお家芸であった変幻を使いこなす阿修羅神道なる集団が敵役として登場してあの剣持さんを苦戦させているようでありまして、具体的なストーリーの展開に関してはぜひ本編を手にとって御覧戴きたいものと思います。


 オカルトな記述に関しては、実在・剣持さんの影響と思しきものが強く感じられ、H師匠に肯定的な立場の私から見てもちょっと不安というか、どこまでがノン・フィクションのつもりでどこからが完全なフィクションのつもりなのかの判断に迷うような場面も多々あって ( 具体的には、 打破や破局の解説シーンや阿修羅神道側の交野かどのが剣持の放った式神から分離させた核を弄るシーンだとか、あるいは、おそらくは次巻以降の収録になるかと思われる吉野金峯山寺蔵王堂での蔵王権現立像りゅうぞうに関する記述など・・・、とか ) 、ただでさえH師匠の影響を快く思っていないらしい古くからの永久保ファンの方々からは批判も出るのだろうな・・・、とは思われるようなところもあるようではあります。


 ・・・、もっとも、それでもまだ私は、基本的には肯定的な立場に立ちますけど、ね ( 叫び

 ただ一つ残念なのは、私が楽しみにしていたH師匠の監修によるオマケ・コーナーである 『 「 カルラ舞う! 」 直伝 パワースポットのお作法 』 が単行本には収録されていなかったことでしょうか・・・。


ドワンのブログ@アメーバ-カルラ舞う聖徳太子編の裏帯
『 変幻退魔夜行 カルラ舞う!
< 聖徳太子の呪術編 > 』 第 1 巻の帯の裏側


 単行本の帯裏でこんな具合に < 要チェック > とまで謳っているのに単行本未収録とは泣かせてくれるものであります。


 一応は < 電子書店 “ ソク読み ” の 「 ミステリーボニータ5月号お試し版 」 で無料配信決定!! > などと謳ってはいるものの、実際に検索してみた結果は下の通りでありました。

ドワンのブログ@アメーバ-ソク読み検索結果


 この手の漫画雑誌まで国会図書館で閲覧できるかはまだ試したことがないのですが、一度なにかのついでの時にでも確かめてみなくてはならないかも知れませんね。