さて、それに対して、の永久保貴一さんの永遠のテーマとも言うべき 「 変幻退魔夜行 カルラ舞う ! 」 の < 聖徳太子の呪術 > 編 第 8 話が掲載されている月刊 『 ミステリーボニータ 』 の 2011 年 7 月号が、現在全国書店・コンビニ等で絶賛発売中であります。


ドワンのブログ@アメーバ-ミステリーボニータ2011-7
『 ミステリーボニータ 』 2011 年 7 月号
( 秋田書店 / 690 円 )


 私は永久保貴一さんの「 変幻退魔夜行 カルラ舞う ! 」 だけを・・・、というか、特にそのオマケの 『 「 カルラ舞う! 」 直伝 パワースポットのお作法 』 をお目当てにして、つい先月号から買い始めたばかりの初心者なのですが、その私の最大のお目当てであった 『 「 カルラ舞う! 」 直伝 パワースポットのお作法 』 ( 作/永久保貴一 監修/ほしの ) は今回で第 6 回という事で、出雲大社にスポットをあてたものとなっていました。


 作中にはボケのマイちゃんと解説役のシーちゃんといった感じで扇姉妹を登場させて解説を進めていくのですが、今回の解説で特に感心したのはその冒頭において、シーちゃんに “ それにしてもなんて慈悲深い気・・・ ” とおそらくは監修者であるほしのさんによる気の感覚に基づいたものなのであろう出雲大社の大雑把な特質を指摘させた上で、その “ 慈悲 ” という言葉について解説している次の一節であります。


ドワンのブログ@アメーバ-永久保さんの慈悲
『 ミステリーボニータ 』 2011 年 7 月号 p.486.

 これは、果たして監修者であるほしのさんによるものなのかそれとも永久保さんによるものなのかの別は判然とはしていないのではありますが、いずれにしたとしても、上の解説は仏教用語としての慈悲の定義・解説としてはまさしく正鵠を射たものなのであって、仏教マニアなどでは ( おそらくは ) ないであろうにも関わらずこのように専門用語に対して正しい理解を示す事ができるというのは、まさに一流ならではなのだろうなと感心してしまいました。


 仏教オタクやマニアなら、たとえ底辺の構成員であったとしても常識として知っているべきことではあるものの、高揚して潤んだ瞳でダライ・ラマの語る慈悲を “ 愛と慈悲 ” 、 “ 愛と慈悲 ” などというわけの分からない言葉に置き換えてオウム真理教信徒が麻原尊師のマントラを唱えるかの如くに語り唱えるカルト気質なダライ・ラマ・グルーピーとは雲泥の差があるとでも言うべきところかとも思います。


 現今の日本におけるダライ・ラマ・グルーピーとでも言うべき方々 ( 少なくともネット上で確認されるものに関して ) は極めてカルト的な傾向を強く持った階層を構成していて、それがかろうじてカルト化せずにすんでいるのはひとえにダライ・ラマ 14 世法王が極めて聡明であり科学的な方だからであるに過ぎません。


 これは “ オウムの信者が犯罪を犯したのはたまたま師に恵まれなかっただけで、中沢さんはたまたま師に恵まれただけ ” という趣旨の、中沢新一氏に破門・絶好されたの元オウム・高橋氏の名言そのままという哀しい状況が日本では瀰漫しているという事になるわけでもあるのですが、オカルト漫画などというものを世間にばら撒いている ( 叫び ) 永久保さんのような方がかえって上のように科学的とも言える態度を保持しているというのも、なかなかに皮肉なものではあるようであります。


 オウムのようなカルト的な支配に対抗するには科学的な態度こそが肝要なのであって、科学的な態度の本質というものは論理性にこそあるわけですね。


 そして、その論理を有効に機能させるためには言葉の定義というものをまずは明確にしなければならないわけなのですが、カルトに嵌まる方というのはそもそもが瞳を潤ませてフワフワとした言葉を吐きたがるもののようであります。


 論理や科学的な態度というものは必ずしも偏差値の高さや頭の良さに比例するものでもないようで、それはオウム事件で多くの事例が得られていますし、オウムでなくても、瞳を潤ませながら舌鋒鋭く矛盾した主張を押し通す多弁な輩も多く見受けられるのが現実の世界の面白いところでもあるかと思います。


 ・・・。


 まぁ、どうも話が脱線してしまっているようではありますが、この作品の監修者としてクレジットされている “ 「 気 」 を使う技術のプロフェッショナル ” としての実在・剣持ほしのさん ( 旧・H師匠 ) による 《 気 》 という視点からの分析に基づく出雲大社論は他誌掲載のH師匠時代以来のものでもあり、その事に対する評価は人それぞれで様々なものがあるという事も承知してはいますが、それでも大丈夫・・・、 『 ミステリーボニータ 』 2011 年 7 月号は今も全国の書店やコンビニ等で大絶賛発売中なのでありますから。


 ちなみに、私は 『 ミスボ 』 の今月号を購入するついでに、 「 変幻退魔夜行 カルラ舞う! 」 の < 聖徳太子の呪術編 > 第一巻の単行本も買ってきてしまいました。

ドワンのブログ@アメーバ-カルラ舞う聖徳太子編
変幻退魔夜行 カルラ舞う!
聖徳太子の呪術編 > 』 第 1 巻
( 秋田書店 / ボニータ COMICS )
絶賛発売中



 ・・・、が、こちらについてはまた後ほど・・・。