さて、テレビのニュース番組もやくたいもない企画で時間をつぶすことができる程度には ( たとえ表面的とは言え ) 社会も落ち着いてきた今日この頃ではあります ( 一部の弱者をトカゲの尻尾の如くに切り捨てて・・・、ではあるようです ) が、そんな現在、リニューアル版の 『 HONKOWA 』 第 3 号が絶賛発売中であります。


ドワンのブログ@アメーバ-HONKOWA-No3表紙
『 HONKOWA 』 創刊第 3 号

 今号の 『 HONKOWA 』 には永久保さんの漫画は掲載されていないものの、山本まゆりさんの玲子さんシリーズ流水りんこさんの 『 オカルト万華鏡 』 、あるいは加門七海JET さんの 『 怪奇心霊語り 』 や小林薫さんの 『 影御前 』 シリーズ、さらにはリニューアル以後顔出しした事によって実話系ホラー漫画界のニューアイドルとして急にメイン格のパワーというか風格を獲得しつつある伊藤三巳華さんの 『 スピ☆散歩 』 と、息の長いシリーズとして読み継がれてきている名物漫画が目白押しです。


 しかも、今号掲載の山本まゆりさんによる玲子さんシリーズは、なんとシリーズのスタートからちょうど第百話目にあたるという事で、マユリーナ山本さんと玲子さんのそれぞれにQ&A形式の緊急インタビューを実施した上に、漫画本編に続くこの緊急インタビューの後にはさらに、これまでに発表された寺尾玲子シリーズ全 100 話 ( + 秘話・番外篇 etc. ) の完全リストが 《 まゆり&玲子の全お仕事スペシャル年表 》 として纏められていたりもしています。


ドワンのブログ@アメーバ-100話リスト
『 HONKOWA 』 創刊第 3 号 P.58.

 このスペシャル年表を纏めるという作業は、もちろん、編集者の方にとっては給料なりなんなりのお金の対価としてなされたものなのではありますが、ではあるものの、その作業に伴う苦労を考えると思わず 「 コイツもきっと玲子さんシリーズのファンなんじゃね? 」 と思ってしまうほどにありがたいファン・サービスと言えるものと思います。


 この全 4 ページに纏められている 《 まゆり&玲子の全お仕事スペシャル年表 》 の為だけにでも今号の 『 HONKOWA 』 を買う価値があるといえるほどの力作なのではないでしょうか。


 私は確か 『 星になった少年 』 あたりまでしか単行本を購入してはいなかったのですが、改めてこの 《 スペシャル年表 》 を見るとついついその後続作品も購入してしまいたくなってしまい、本棚や押入れの奥を覗いては何か処分できそうな本や雑誌はないか考えあぐねてしまう今日この頃にもなってしまっています ( ただでさえ東日本大震災以降関東各地で地震活動が活発化するとともに、 87 %の確率であれが “ 来る ” と言われている昨今ですので、本来ならば本や雑誌の新規購入どころか、過去に購入した分を随時処分していかなければならない状況なのに、なんとも悩ましい限りではあります・・・ ) 。


 それはそれとして、今号の掲載漫画でふっと気になったのが流水りんこさんの 『 オカルト万華鏡 』 で、今回の 『 万華鏡 』 のテーマは 《 生まれかわり ( 輪廻転生 ) 》 という事のようでありまして、まずは先ごろ逝去されたインドのサティヤ・サイババから説き起し、 《 生まれかわり ( 輪廻転生 ) 》 というテーマとしてはベタな展開とも言えるチベット仏教の最高指導者とも言われるダライ・ラマ 14 世法王へと筆を進めておられるのでありますが、そのストーリー展開の中でも前振り的な部分に相当しているこの部分で紹介されている当代のダライ・ラマ 14 世法王発見のエピソードを描いたシーンに次のような絵が描かれていたのがとっても気になってしまいました。


ドワンのブログ@アメーバ-アカマ
流水りんこ 「 オカルト万華鏡 」
『 HONKOWA 』 創刊第 3 号 p.71. より


 この絵は、マニアが見ればすぐに分かる事かとは思うのですが、かなりきちんとした取材をして描かれているもののようで、もしかしたらこの流水さんという漫画家さんもチベット・サポーターというかフリー・チベッターだったのか・・・、という疑惑がでてきてしまう程であります ( ・・・、もっとも、その割には “ リンポチェ ” のことをわざわざ “ リンポツェ ” などと言って出典不明なカタカナ語を使ったりしているところが、詰めが甘いと言えば言えるかもしれませんが・・・ ) 。


 それでも、チベットのペチャの代わりにテルマの和綴じ本を描いて偉そうに一席ぶってしまう MMR に較べれば極めて良心的と言うべきなのかもしれません。


 一方、誌上顔出しを解禁してここのところブイブイ言わせている伊藤三巳華さんの 『 スピ☆散歩 』 の方はますます上り調子となってきているようなのですが、今回は顔出し写真の掲載がなかったのがちょっと残念なところかと思います。


 ・・・。


 しかし、・・・、それにしても流水さんの 『 オカルト万華鏡 』 に小林さんの 『 影御前Ⅶ うしろの若旦那 』 、さらには三巳華さんの 『 スピ☆散歩 』 とたった一冊に収録されている掲載漫画 ( しかもみな定評あるメジャーどころばかり・・・ ) 三作品に作中の登場人物として顔を出してくる氷室奈美さんとは一体何者なのでしょうか?


 ・・・、って、いえ、元漫画家の現オーラ・ドロワーという事は当然知ってはいるわけですからこれは、その隠然たる影響力とでも言うのでしょうか、顔の広さというか、そのあたりに関して、ご自身ではもう漫画を描いていないのにかつての古巣でこんなに名前が頻出するというのも凄いものだな・・・、という感嘆の表現なわけですけど、ね。


 さぁ、もしまだ購入されていない方がいらっしゃいましたら、今すぐに書店なりコンビニなりに走って購入しましょう。


 但し、間違っても類似のパクリ本に引っ掛かったりしないように細心の注意をお忘れなく・・・。