以前の記事 ( ← こちら ) でも少し触れ ましたが、女優の水野美紀さんが “ 中国陳式太極拳 宗家継承者 ” を名乗られるチャオ・イエンさんという女性のプロデュースによって “ 雑誌 『 jane, 』 から生まれた 体幹を鍛え、カラダも心も美しくなる 新感覚の太極拳 ( タイチー ) エクササイズ ” である < ザ・ジェーン・タイチー > の DVD & BOOK をチャオさんとのコラボという形で発表されました。


 本体は 「 税込み 2,800 円 」 ということですが、 < ザ・ジェーン・タイチー > の発生元の季刊誌 『 jane, ( ジェーン ) 』 でダイジェスト版が見られるということのようでしたので、早速に書店に足を運んでとりあえずは雑誌の方を買ってみました。


ドワンのブログ@アメーバ-ジェーン2010-夏
季刊 『 jane, 』 2010 SUMMER ISSUE

 やや薄めでどちらかと言うとグラフィック主体な感じの季刊誌で、今号では < ザ・ジェーン・タイチー > を中心とした太極拳にジャイロトニック、ヨガを応用したトレーニング法が特集されているみたいです。


 以前の記事ではなんか 「 動きが様になってない 」 とか水野美紀さんに失礼な事を書いてしまいましたが、雑誌を手にとって実際に読んでみると、よくあるパターンのように水野さんが 「 私が考案しました 」 とか 「 普段から実践してます 」 的な立場で発表しているものではなく、どちらかと言うとモデル的な立場でコラボしてあげたような雰囲気で、動きが様になっていないのはまさにその場でまったくはじめての動作を指示されるままに演じてみせたからのようだという事がわかりました。


 そうだとすると前回の評価は不適切だったな、とドワンは素直に反省の弁を述べたいと思います、と記しておきます ( それにしてはチャオさんに 「 私の一番弟子 」 とか言われちゃってますので 叫び 、一番弟子というからにはその場ではじめて指示された、という事はないですかね はてなマーク ) 。


  それにしても、水野美紀さんクラスの女優がこんな企画に使われるとは・・・。


 雑誌側が水野美紀さんのネームヴァリューを期待したのかもしれませんが、こんな使われ方は名前の売れていないモデルの仕事のような気がします ( それとも本当にチャオさんの一番弟子なのでしょうか はてなマーク ) 。


 それはそれとして、今号の 『 jane, ( ジェーン ) 』 における太極拳の記事を実践者ではないもののおじさん的な目線で見てみると、ただの素人な白人のヨガ・インストラクターにとらせた太極拳風のポーズや、おそらくはヨガのインストラクターでもない本当にただのモデルさんに取らせたのであろう太極拳のポーズ等などがとっても痛々しく見えてしまいます。


 スタイルは普通でももっときちんと太極拳をやってる人をモデルに使えばいいのに・・・、というか、実際に競技化された < 武術太極拳 > を実際に実践している女性を二人も取材しているのですから、彼女たちにモデルもやってもらえば良かったのに・・・、などと思いました。


 まぁ、 『 jane, ( ジェーン ) 』 はおじさんを対象としたものではなくどちらかと言うと若めの女性を主たる読者層として想定されているもののような印象も受けたので、そうだとしたら白人のモデル風の女性が写真に写っているところに今時の若い女性は魅力を感じる ( と少なくとも雑誌編集者は考えている ) という事で、致し方のないところなのでしょうか。


 ちなみにおじさん的には < パン屋の ( 厨房で働く ) 女の子 > はそれだけで魅力 2 割増しになります ( 叫び ) ので、 < パンを作る日本チャンプ > は押しなのですが、 『 jane, ( ジェーン ) 』 の押す < ザ・ジェーン・タイチー > をプロデュースした< 中国陳式太極拳 宗家継承者 > を名乗るチャオ・イエンさんというオバサンはなんかとっても怪しげです。


 なんか太極拳と言うよりは長拳の人のような印象を受けますし・・・ ( 別枠でインタビューを受けていた日本チャンプの言葉によれば 「 自選難易度競技は、国際競技になってから太極拳のほかに長拳や南拳の要素が入ってきた 」 と語られている - p.20. - ので、その長拳出身の可能性もありそうな気がしますね ← 素人の予想ですが ) 。


 ある程度のビジネス・モデルも確立して興味も半減し、 『 武術 』 などの業界雑誌もチェックしなくなってから久しいので ( 今も廃刊せずに発行されているのでしょうか? ) 業界事情にはまったく疎いのですが、それでもやっぱりなんかとっても怪しげ 目


 付録の D V D も、いくら伝統の太極拳ではなく < タイチー・エクササイズ > とはいえ、 < 反清復明 > のムドラー ( 叫び ) をとる太極拳なんて初めて見ました ドクロ


ドワンのブログ@アメーバ-jane-2
jane, 』 ( 2010 SUMMER ISSUE /
マガジン・ハウス社 / p.28.)


 上の写真は 『 jane, 』 ( 2010 SUMMER ISSUE / マガジン・ハウス社 ) の p.28.に掲載されていた写真なのですが、この写真で水野さんが取っている手のポーズは漢字の < > を象ったもので、この < 明 > とは < 明朝 > の < 明 > を意味していて、その当時の中原を支配していた < 王朝 > の統治に対して < 朝 > の統治を興させようという意味を持った < 反清復明 > という政治的なスローガンを隠語的にジェスチャーに現したものとして知られたものです。


  『 jane, 』 なんて今時な感じの雑誌を読みそうな若い女の子はそんな古臭いことは知らないし興味も無いことでしょうけど。


 で、このジェスチャーはどちらかというと少林寺系の匂いがするもので、太極拳ではこんなジェスチャーはしないのが普通なんですけど、どういうわけかチャオさんはこれが中国拳法を象徴するジェスチャーのように感じているみたいですね。


 そんな問題が若干はあるものの、雑誌そのものは D V D の付録がついて税込みで 680 円ということでグラフィカルな雑誌としてはとってもお買い得な感じがします ( 書店では雑誌ではなくて書籍扱いだそうですが、客にとってはどちらでも違いはありません ) ので、ぜひとものご購入をお勧めします。


 キャラメル・マキアートを飲みながら時間潰しに気軽に読むにはもってこいなのではないでしょうか キスマーク