コンプリートしたり何枚も買っているわけでも聞いているわけでもないのだけれど 「 好き 」 なアーティストというものがいて、そんなご贔屓アーティストの一人に私の場合にはケイト・ブッシュ ( KATE BUSH ) がいます。

女性としても当然に魅力的なのだろうとは思いますが、その神秘性とインテリジェンスを感じさせる音楽の才能がなんとも嫉ましい限りでもあったりする不思議な存在なわけですね。
もちろん、その才能というものはその美貌によってこそ引き立てられているのですが、綺麗ならそれでいいってものでもないのでこれ がなかなか難しいところでもあります。
そんなケイト・ブッシュが 1993 年に発表した 『 THE RED SHOES ( ザ・レッド・シューズ ) 』 というアルバムに 「 L I L Y 」 という曲が収録されているのですが、これがなかなかオカルトだったんですね。
I'll show you how with fire ”
Gabriel before me
Raphael behind me
Michael to my right
Uriel on my left side
In the circle of fire

・・・、西洋魔法の業界でいうところの 《 五芒星の追儺式 》 という奴ですよね、これ
まぁ買った当時にも思ったのですが、これは一体どういうつもりだったんでしょうか?
アルバムのライナー・ノートではこの件に関してはまったく触れられていなかったし、私はこのアルバムがデビュー・アルバム以来 ( 『 ライオン・ハート 』 はちょっとお気に召さなかったので ) だったのでワケが分かりませんでした。
マジなのか、単なるファッションなのか?
ケイト・ブッシュってそっち系に流れていっちゃってたの?
ケイト・ブッシュだと魔法 ( w ) とかやっててもなんか 「 あるかも 」 っていうか 「 ありそう 」 って感じがしてしまいます しね。
でも、それにしても、もしもケイト・ブッシュほどの有名人がゴルデン・ドーンとかやってたとしたら、日本の魔法業界でも話題にな りそうな気がするんですけど、そんな話は聞いた事がなかったです。
もっとも、私が知っている日本の魔法業界ってまんま 『 月刊 ムー 』 の世界でしかないのですけど 、こんな感じで・・・ ↓ 。

上の 『 世界魔術大百科 』 がでたのが昭和 62 年 ( 1987 年 ) ですから、日本の 80 年代のオカルト業界は魔法 ( 西洋魔術 ) の時代だったとも言えるような気がするのですが、魔術とか西洋魔法というのはオカルトの中でもなんとなく垢抜けていなかった印象がありますね。
『 世界魔術大百科 』 では 「 魔術結社の作り方、魔術師の心得 」 なんていうコラムもあったりして、オカルトな方々がこ んなのを参考にして勝手に 《 魔術結社 》 を結成してアデプトを名乗り、それぞれに好き勝手なことをやって、その残滓が今の 21 世紀にまで垂れ流されているのでしょうね、きっと・・・。
宗教の世界でさえも 「 あれ 」 なのに、ましてや魔術だなんて、とも思うのですが、 「 ケイト・ブッシュみたいな綺麗なお姉さんがやってるなら 」 とも思ったり して男心とは複雑なものであります。
ところが、実はケイト・ブッシュは 1958 年生まれということで、西暦で 2010 年になる今年の 7 月にはもう 52 才になるバリバリの熟女 さんなんですね
でもケイト・ブッシュなら全然大丈夫そうな気もします
1980 年代から 1990 年代の日本では 《 魔女の家 BOOKS 》 とかいうところから大量の魔術・魔女術関係の本なども出版されていたとの話も耳にするのですが、いつのまにか全然み かけなくなってしまったらしく、結局のところ日本的な風土には西洋魔法は定着しなかったようです。
これは西洋魔法の達人達が復活させた神格と日本の神々との相性が悪かったせいなのか、それとも単純に人材に難があったせいなのか、それとも所詮はオカルトだからなのか。
まぁ 『 ハリー・ポッター 』 は大ヒットしても、オカルトの世界の西洋魔術・魔法などというものは結局かつての勢い ( といってもかつてもそれほどではありませんでしたけど w ) を盛り返すことはないままにあるような今日この頃ではあるよう です。
『 ムー 』 の魔術記事の執筆陣をはじめとした大御所クラスの人たちはなんか煩瑣哲学っぽい世界に没頭してしまっているみたいですし。
Raphael behind me
Michael to my right
Uriel on my left site
In the circle of fire
《 五芒星の追儺式 》 というのは雑多な霊的汚染をその場所から追い払うもので、まずは東に向かって 《 カバラ十字 》 を切ってから東西南北に向かってマントラのような呪文を唱えて、再び東に向かって上の祈りの文句を唱えつつ、イメージを使って四大天使を呼び出してその力によって雑多な霊的汚染を排除しようとするもののようです。

《 カバラ十字 》 の 「 アテ~ 」 とか 「 マルクト~ 」 などという呪文はちょっとオカルト風のマンガなどには結構出てきたり もしていて、氷室奈美さんの 『 タロット・ウォーズ 』 の中でもよく出てきていましたね。

そういう時代だったのでしょうか。
ちなみに、この氷室奈美さんの往年の名作 『 タロット・ウォーズ 』 が文庫化されて再刊され ( て? ) るらしいです。未読の方はこの機会にぜひ一度お手に取られてみては如何でしょうか。