@脊髄のinvolvementを示すPRES (PRES-SCI)(Neurology 2014;83:2002–2006)
- 全例でsevere acute hypertension,7/8例で網膜症, 降圧薬のみで良好に反応して画像所見も改善する
- 少なくとも4椎体以上のT2WI高信号
【感想】
PRESは典型的な経過を辿らない限り証明困難だと思われるので、診断されていない例がたくさんありそうだし、逆にPRES-SCIと診断されていても本当にそうなのかの確信が得られづらい。ちなみに脳幹〜脊髄でCLIPPERS vs. PRES vs. other vasculitis/demyelinationの鑑別が問題になった症例の経験アリ。
@PRESにおけるGadolinium造影の有用性と重要性(AJNR Am J Neuroradiol 2016;37:415–22)
- 43.7% (59/135)に造影増強効果;endothelial injuryによる?
- 17.8% (24/135)でleptomeningeal, 15.6% (21/135)でleptomeningeal plus cortical enhancement
- 造影増強効果の有無と症状, 血圧, 予後, MRI所見の重篤さなどに相関はないが、MRI所見の重篤さと予後には相関あり。
- 患者背景:免疫抑制/化学療法中 (n=60), 本態性高血圧緊急症 (n=21), 敗血症 (n=14), 子癇 (n=12), SLE (n=7), コカイン中毒やアルコール離脱を含む薬剤性 (n=7), その他 (n=4), 不明 (n=10)
- 特に免疫抑制治療中の患者に限定すると50%に造影増強効果あり
@CLIPPERSとPRESの合併例のcase report(Multiple Sclerosis and Related Disorders 2021;49:102791)
- 1ヶ月前に胃腸炎のあった47歳中国人女性。高血圧や免疫療法、薬剤・中毒の既往なし。
- 血圧114/80mmHg、髄液蛋白上昇 0.55g/L (0.15–0.45)、髄液WBC上昇18x10^6/L (0–8 x 10^6/L)、髄液糖正常。
- 感染症(rubella, CMV, HSV, 細菌, 真菌, 結核):陰性。
- 血清・髄液のAQP4, MOG, paraneoplastic (Hu, Yo, Ri, CV2, amphiphysin, MA2), autoimmune (NMDAR, AMPAR, LGI1, CASPR2):陰性。
- MRIでは両側後頭葉白質(u-fiber含む)を含むテント状や橋底部、小脳半球にT2WI/FLAIR/DWI高信号, ADC高値, punctate or curvilinear gadolinium enhancementあり。
- 脳生検:主にCD3- and CD4-positive T lymphocytesが脳実質や血管周囲に浸潤(consistent with CLIPPERS)
- 治療:500mg × 3日間のmethylprednisolone静注。15日後に症状改善。20mg/day prednisoloneを2ヶ月で漸減し、MRI所見もほとんど改善した。
【感想】本例はPRESとしては典型的な分布のvasogenic edemaがあったが高血圧や1ヶ月前の胃腸炎以外のリスク因子が乏しく、CLIPPERSらしい造影増強効果や病理像を伴っていたために合併例と診断されている。が、CLIPPERSもPRESもさまざまな原因で起こり画像所見もoverlapし得る上に(特に脳幹型PRES)、CLIPPERSの治療に用いるステロイドはPRESを増悪させうるという点で診断も治療も困難になりうる。
@CLIPPERSの診断基準(BRAIN 2017: 140; 2415–2425)
Box 1に診断基準が書いてあり有用そう(基にした症例数はそんなに多くはない?)
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Features of non-CLIPPERS aetiology included: asymmetric
lesions with an area of T2 signal abnormality much larger than enhancement, the presence of mass effect, and lack of complete resolution of enhancing abnormalities following a brief course of steroids.

