■ スイッチボックス(左手側)を確認してみた

 管理人が主にツーリング用として運用中のヤマハトレーサー900「ねこけり」
 そんなトレーサー900のスイッチボックス(左手側)を確認した際の話について
本内容は管理人が行った活動の記録だったりする。
各名称等は管理人が使用しているもので正式なものではないかも。
こんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく活動されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ 最近のスイッチボックスがいまいち気に入らない

 最近のバイクではスイッチ類の配置が以前の配置と異なる場合が多く、いろいろなバイクを併用したい管理人としては、頭が痛くなりそうな材料が供給されているといった認識にならざるを得ない。
 もちろん正規に販売されている新しいバイクが装備しているスイッチ類。 以前の配置よりも人間工学的に正しいのかもしれない。
 スイッチの配置が変更されたとしても、たいていの場合「慣れ」でなんとかなるのだろう。
 
 ただ、とっさのときに操作する可能性が高いスイッチに関しては、できることなら不慣れなスイッチで操作に失敗するようなことは避けたいと考える管理人。
 これから育つライダー達には新たなスイッチ配置に慣れてもらうこととして、管理人のような旧型の人間のために、選択の余地も残しておいてもらえると嬉しいのだが。
 
■ 具体的な不満点とか
 スイッチ類の配置に関する不満で、(管理人のまわりで)よく話題にのぼるところでは、
 ホンダや一部のヤマハ車に見られる「ホーンのスイッチ」と「ウインカーのスイッチ」が上下で入れ替わっている というものがある。
 これに関しての対策は、(運用する車両を新しいスイッチ配置のものに総入替してしまう方法を除けば)
・ スイッチボックスを(新造したり、改造するなどして)入れ替える
・ (複数の操作系にライダー側が)頑張って馴れる。
 といったところか。
 2種類のスイッチを上下で入替できるようなモジュラー構造のスイッチボックスが車両メーカーに導入されることは考え難いので、素直に諦めてライダー側が操作に馴れるのが得策だろう。
 
 次に(管理人のまわりで)スイッチの不満としてあがるのが、
 パッシングスイッチが人差し指で操作できない ・・・というもの。
 (たいていの場合、ディマースイッチをハイビームの反対側に押し込むと、押し込んでいる間だけハイビーム点灯する。)
 こちらの方式であれば、もともとヘッドライトまわりの配線が接続されている「ディマースイッチ」を小変更するだけで済み、専用のパッシング用スイッチを増設するよりもシンプルでコスト的に有利なのだろう。(特に最近の常時点灯式ヘッドライトであれば、ハイビーム用の配線一本を断続するだけで済む。)
 
 しかし、実際に管理人がパッシングスイッチを操作するような状況を想定すると、
「とても左手の親指をスイッチボックス上部まで動かしている余裕はないし、左手の親指は「他に押さなければならなスイッチ」がある。」
 と考えざるを得ない。
 こんな状況にならないように運転しろというのは簡単なのだが、実際の道路上ではこのような状況は起こらないように注意していても起きてしまうもの。
 他メーカーのバイクでは、最近でも左手親指で操作する独立したパッシングスイッチが装備されていることから、法規的に以前のパッシングスイッチを取り付けてはいけないというものではないはず。
 
 そんな訳で、バイクの不満点については、バイクの選定時に考慮するか、導入した後は自分でなんとかとかするしかないだろうということで、まずは少しだけスイッチボックスを観察してみることにした。
 

■ 確認とか

 とりあえず現物を確認していくと、
 トレーサー900(無印)の左手側スイッチボックス
 
 スイッチボックスしたのスクリュを抜いて、
 
 上下でスイッチボックスを割って、
 
 内部。
 
 ウインカーのスイッチ
 
 ハンドルバーとディマースイッチの間に、ディマースイッチをボックス上部に固定する枠が嵌めこまれている。
 
 枠をボックス上部に固定する際に引っ掛ける爪(の穴)
 
 スクリュを抜いて枠を外した状態。
 
 トレーサー900GT仕様だとクルーズコントロール用「RESとSET」のスイッチが収まっている場所は、
 
 このようなダミープラグが収まっている。
 追加でスイッチ等を増設する際には、このダミープラグ型の部品を作ってそこにスイッチ等を仕込むとスマートにスイッチが増設できるだろう。
 (純正部品のスイッチ単体が入手できれば良いのだが、素人はスイッチを単品を入手することは困難だろうな。 スイッチボックスごと新品の純正部品を購入するのは、費用的に現実的ではない。 可能だとすると中古部品が出回ってきてからだろうか。)
 
 ダミープラグの形状。
 管理人も3Dプリンターが欲しくなるな。(ついでに3Dスキャナーとかも)
 
 そして問題のディマースイッチは、
 
 ハイビーム側の配線が
・ ハイビーム時 ○ 接続
・ ロービーム時 × 切断
・ パッシング時 ○ 接続
 
 太い配線が直接スイッチに入っているので、ヘッドライトハイビームに流れる電流が全て通っているのだろう。
 (と思ったが、配線図とやらを見ると、このスイッチからの配線は「ヘッドライトユニット」とやらに繋がっているようなので、弱電流の信号だけが流れている可能性がない訳でもないか・・・)
 
 
 スイッチの接点受け側。
 
 スイッチ側と受け側の接点。
 スイッチ側。
 
 スイッチボックスの下側を見ていくと、
 
 ハンドルバーの穴にこの凸部を挿入して、スイッチボックスを固定する。
 
 ついでに親指で操作しやすそうな位置にある丸ボタンが収まりそうな箇所を見ると、
 (トレーサー900GT仕様だと、「ハザード」点灯させるためのスイッチだった。)
 
 ウインカー用のスイッチの横、
 
 同じくダミープラグが収まっている。
 
 ここもスイッチを増設する際に使える。
 できることなら純正GT仕様の部品が供給されると嬉しいが、部品メーカー関係者でもなければ入手困難だろうな。
 
 
 それでもって、そのままパッシングスイッチに流用できたら嬉しい位置にある「MENU」スイッチは、
 
 小さなスイッチが収まっている。
 
 灰色のゴム部品は防水カバーだろうか。
 (XT660Zテネレのパッシングスイッチが豪雨で機能不良を起こしたりしたな・・・)
 

 このスイッチの容量はどれくらいだろう?
 配線の細さから、ハイビーム時に流れる電流を全て流すのは無理か。
 整備マニュアルを確認してみたところ、通常が接続で、スイッチを押したときに断となる仕様だった。
 
 このままパッシングスイッチとして使用するのは困難だと思われる。
 
 
■ 考えられる対応策とか
 
 現時点で管理人が考えられたパッシングスイッチ改良策は、
 
● その1 MENUスイッチをパッシングスイッチに流用する方法
 フレームにあるカプラのターミナル。(左手スイッチボックスからの配線とカプラがここにあるかは未確認)
 既存MENUスイッチからの配線を、配線基部のカプラ間にリレー等を仕込んでパッシングスイッチとして使用できるように改造する。
 MENUスイッチは、「丸ボタン」の位置にスイッチを増設して配線を伸ばし、既存カプラ間に追加した箇所に接続する。
 
 ・・・ 一番使いやすそうな位置にある純正のスイッチ(MENUスイッチ)を流用することから、パッシング時の操作は一番馴染みやすいだろうな。
 ただし、カプラー間にリレーや配線を追加し、新たにMENUスイッチを増設することから、適合するカプラの入手やリレーの設定等に手間はかかりそう。(純正の配線を加工することは避けたい管理人)
 
● その2 パッシングスイッチを増設。
  スイッチボックス内のディマースイッチから配線をのばしてパッシング専用のスイッチを追加する。
 配線をのばす距離も短く、改造も小規模で済む。
 ただ、パッシング用スイッチを収める場所が問題になりそう。
 小型の防水スイッチが入手できれば良いのだが、一般的な市販スイッチではなかなか都合が良いスイッチは見当たらない。
 スイッチを増設する箇所は、既存MENUスイッチの横が理想的なのだが、市販スイッチのサイズを考えると難しそう。
 既存ホーンスイッチの近くに押しボタンを追加して、ホーンボタンと一緒に押すこともできるようにするのが得策か?
 
 
 
 ・・・続いてしまう。