■ CBR1100XXの燃料タンクを交換してみる

管理人が運用中のホンダCBR1100XXスーパーブラックバード「ねこにこばん」
少し前の話になるが、燃料タンクを交換する機会があったので、その際の記録について。
参考まで、ホンダが最近発表した新型車のCBR125Rやグロム、ズーマーX、クロスカブ、リード125等の話は明日以降に先送りである。
本内容は管理人が行った作業の記録である。
部品・工具等の名称は管理人が使用しているもので正式なものではない。
良い子はこんな記録を参考にせず、正しい情報を入手して、正しく整備されたい。
万一、参考にしてしまう場合には自己責任で。

■ 燃料タンクが凹んだので、管理人も凹んでみた

ある日、CBR1100XX「ねこにこばん」の燃料タンク(ガソリンタンク・フュエルタンクとか)が凹んでしまった。
 
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凹んでしまった。
 
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やっぱり凹んでしまった。
 
■ 凹んだ原因とか
今回、「ねこにこばん」の燃料タンクが凹んでしまった原因というのは、交通事故でフレームが撓んで、その影響で燃料タンクのライダー側が凹んだ訳ではなく、転倒して何かに燃料タンクをぶつけた訳でもない。
上空からの飛来物による損傷である。
上空といっても、車体の上方1メートルから2メートル程度の高さから落下した飛来物だが。
 
管理人のバイクを主に収容しているガレージ、「ねこのすⅡ」は、残念なことに、管理人が満足するほどの収容能力を持ってはいない。
そこで、収容可能な車両の台数を少しでも増やすため、車両以外の収容物は、棚に収容したり、容器に入れて積み上げたりして、床面をクリアにするように努めている。
 
そんな努力の一つとして、体積が大きくて、重量が軽くて、使用頻度が低い収容物は、バイクの上に棚を作成して、その棚の上に収容するようにしている。
 
そんな「体積が大きくて、重量が軽くて、使用頻度が低い」という、「棚上げするのに都合が良い」収容物の代表といえば、
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パニアケース類(サイドケース)が、真っ先に思いつくのだが、
 
他にも、
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カウル等の樹脂製外装部品や、アルミ製の部品、備蓄バイク用の保管部品など、「棚上げ」できるものは、可能な限り「棚上げ」してしまう。
 
そんな棚の上の収容物なのだが、さすがに地震が多い地域に住んでいる以上、地震による揺れ等で棚から落下して、下方に保管しているバイクを損傷させないよう、落下防止措置は厳重に施しておかねばならないだろう。
 
実際に、管理人も、パニアケースや衣装ケース、その他の荷物も、普段はロープで棚に固定しておく等、通常の地震程度では落下しないように配慮していたのだが・・・。
 
今回の事故は、洗車時に使用する「電動ポリッシャー」を探して、脚立の上に乗って、棚の上にある箱を降ろそうとしたところ、どういうわけか手が滑って、電動ポリッシャーが入った小さなダンボール箱を、CBR1100XX「ねこにこばん」の燃料タンクの上に落下させてしまった。
「電動ポリッシャー」といっても、業務用の大きくて重いものではなく、軽くて小さなD.I.Y用のもの(最近はホンダビート「ねこにまたたび」のコンパウンド掛けで登場している・・・)で、しかも購入時にそれが入っていたダンボール箱に梱包してあったので、まさか鉄製の燃料タンクが凹むようなことは無いだろうと思っていたのだが・・・。
 
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埃が乗った、事故発生直後のCBR1100XX「ねこにこばん」のタンク。
この時点では、まだ「ひょっとしたら、光の加減で凹んだように見えるだけかも・・・」という甘い期待があったのだが・・・、
 
埃を払って、見る角度を調整すると、
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光の加減で、あきらかな「凹み」が確認できてしまうのだった。
(ちなみに、この画像は「タンク表面の凹んだ部分」で、黄色い物体が反射してカメラに写り込むように、「黄色いボウル」を手で持って、凹みを強調して撮影している。)
 
■ 修復方法の検討
損傷したCBR1100XX「ねこにこばん」の燃料タンクを、じっくり観察したところ、
凹みの深さは「深くて1ミリメートル程度」
凹みの(主な部分の)大きさは、直径が500円硬貨くらい。
塗装に「割れ」や「ヒビ」はない。
ことを確認。
 
管理人が取りうる修復方法を幾つか考えてみる。
(今回も例によって、「自分で補修する」という前提での検討である。)
・案1として、
 大型の「タンクパッド」や、タンクカバー等で、凹んだ部分を覆ってしまう。
・案2として、
 補修用の「黒色塗料」(タッチアップ)を何度か「重ね塗り」して、凹みを厚塗りした塗料で埋め、平らに磨く。
・案3として、
 凹みをパテで埋めて、その上から補修用塗料で塗る。
・案4として、
 タンクごと交換してしまう。
という案を考え付いた。
 
作業の手間について考えると、
・案1がもっとも楽で、市販のタンクパッドやタンクカバーを買ってきて、取り付けるだけ。
・案2は何度か塗装をしなければならない。
・案3は「パテ盛り」と「パテ削り」の分だけ案1よりも手間が増え、
・案4は燃料タンクの脱着の手間があるが、塗装の手間は全く無い。
 
修復にかかる費用の面では、
・案1は、タンクパッドやタンクカバー代が必要。
・案2は、補修用塗料代のみ。
・案3は、案1+パテ代程度。
・案4は、純正部品の燃料タンク代が必要になる。(おそらく結構な高額になるだろう)
 
これらを総合的に検討してみると、
管理人が、「意地と気合い」で維持している、「腐ってもオーバー1リットル級」のCBR1100XX「ねこにこばん」の、顔である燃料タンクの、一番目立つ部分に、「凹み」があるというのは、精神衛生上あまり芳しいものではない。
(もし、対象がKSRⅡ「ねこのひたい」や、XTZ125「ねこちやづけ」CRM250AR「ねこまつしぐら」等であったなら、凹みなどまったく気にせず、補修すらしなかったのだろうが・・・)
 
案1の場合、他人には見えないとはいえ「凹み」がある部分を、タンクパッドやタンクカバーで隠して、そのまま乗り続けるというのは、管理人の気分的には(精神衛生上のはなし)、何の解決にもならないので却下。
案2は、補修できた場合、自己満足度は高いが、おそらく時間が経つと、塗膜が痩せたりしてみすぼらしくなる可能性が高いので却下。
案3は、凹みがあるとはいえ、(ほとんどの部分は)美しい燃料タンクを、パテ盛りしてヤスリで削るというのは気が引ける。
しかも、バイクで一番目立つ部分であるだけに、自分の補修技術で満足がいく仕上がりを期待するのは無理がある。
案4は、費用はかかるが、補修の満足度としては一番高いだろう。(新品部品に交換するので、少なくとも燃料タンクの見た目は新品同様になる。)
 
・・・ 結局は、「自分がどこで満足できるか?」という問題だけなのだが。
 
(いつもの諸般の事情もあって)CBR1100XX「ねこにこばん」には、今後も走り続けてもらわねばならない管理人。
ここは、自己満足を追求して、燃料タンクを新品に交換してみることにした。
 
とりあえず、ホンダのバイク屋に走って、純正部品の燃料タンクを発注するのだった。
 
(ちなみに、CBR1100XXの「後期型及び国内仕様」はフュエルインジェクション仕様なのだが、管理人の「前期型」はキャブレタ仕様である。燃料ポンプの有無等に違いがあり、両者の燃料タンクに互換性はない。)
 
■ 燃料タンクの取り外し
新しい燃料タンクが到着するまでに、凹んだ燃料タンクを取り外しておく。(燃料は空の状態で)
・燃料タンクの後部をフレームに固定しているボルト2本を抜いて、タンク後部を少し持ち上げ、
・燃料計のセンサーに繋がる電気配線のカプラを外し、
・燃料コックをOFFにして、燃料ホースを外し、
・燃料コックに繋がる負圧ホースを外し、
・水抜き穴から繋がるホースを抜いて、
・燃料タンク前方のゴムキャップをフレームから抜いて、
燃料タンクを取り外す。
 
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取り外した燃料タンク。
燃料が満タンの状態では外したくない。(重いので。 だいたい落としでもしたら(自重で潰れて)大損害である。 そもそもガソリンが漏れたら危険)
 
燃料タンクの底板側は、
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燃料コック(画像中央)、水抜き穴とホース、燃料計のセンサー(画像右上の金色部品)と配線を確認できる。
 
燃料タンク本体以外(燃料コック、燃料計のセンサー、その他ホース類)は再利用してしまうので、取り外す。
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吸音?スポンジの裏側に燃料計のセンサー配線が通っているので、スポンジを剥がして電気配線を出して、
 
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燃料計のセンサー(浮き等)を取り外し、燃料コックも取り外す。
 
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取り外した燃料計のセンサー。
もちろん異常なし。
 
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燃料計のセンサー部分と燃料コックを取り外した状態。
ガスケット部分に茶色に見える部分もあるが、燃料タンク内部に錆はみられない。
 
■ 燃料タンクの取り付け
到着した新品の燃料タンクを取り付けるのだが、
 
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大きな箱に入って燃料タンクが到着。
 
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もちろん錆はない。
開口部分はシールで密閉されている。
 
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新品なので、塗装はもちろん新車状態。
給油口も密閉されている。
 
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せっかくの新品部品なので、溶接箇所や、奥まった部分に防錆剤を注入・充填しておく。
 
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燃料計のセンサーを取り付け。
液面を測る「浮き」はセンサーの取り付け穴に通して挿入。
 
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新しいタンクに、旧タンクから、燃料計のセンサー、燃料コック等の部品を移植完了。
 
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附属の吸音?スポンジを貼り付けて、取り付け準備完了である。
 
旧燃料タンクを取り外した際と逆の手順で、新しい燃料タンクを取り付ける。
ついでに、
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新しい燃料タンク内部は、もちろん錆はなく、綺麗なもの。
念のため、少量のガソリンで内部を濯いでおいた。
 
■ 修復完了
という訳で、
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修復作業が完了。
 
今回は、交換作業ではあったが、補修作業という印象ではない。
 
 
機能的な部分だけを見れば、全く意味がなかった作業だが、自己満足のための作業としては、満足度が高いだろう。
ちなみに、補修当時の純正部品燃料タンクの価格は、約7万円強(税別)であった。
非常に高くついた自己満足だった。
 
しょぼんぬ。
 

「ねこかんす」 トップページ  http://blogs.yahoo.co.jp/rcxfw053
「ねこのす」トップページ     http://www.geocities.jp/rcxfw053/index.html
CBR1100XX「ねこにこばん」の部屋 http://www.geocities.jp/rcxfw053/bike/cbr1100xx_0000.html

 
 
 
 
 
参考 : 凹む前に取り付けておけば良かった。             ・・・あくまで結果論でしかないが。
 

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