管理人が過去に乗っていたバイクについて
今回は、手放さなければ良かったバイクの中でも筆頭にあがる(つもりの)バイク。
■ ドミネーターNX650 ホンダ
1999年頃、たまたま手に入れたホンダのNX650ドミネーター。
ホンダのNXと言えば、NX125あたりしか思い浮かばないが、海外仕様としてNX250ドミネーターも存在していた。(迷車AX1をスポークホイールにして、リアブレーキをドラムに変更したようなバイク)
 
本車は名前からして分かるように、排気量は約650ccで、4サイクル単気筒エンジン搭載である。
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フロントタイヤは、ホンダがいうところのデュアルパーパス?、トレールバイクで一般的な21インチサイズではない。
今でいう「モタード」の御先祖様という認識でよかろう。(たぶん)
 
正式に国内で販売されたわけでもなく、正直、人気車とはいいがたいバイクである。
それでも、この後管理人が「この手のバイク」を好んで乗るようになる「きっかけ」を作った記念すべきバイク。
 
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今見てもなかなか良いデザインだと思う。
ドゥカティの旧ムルティストラーダが、洗練された中にお茶目な一面を見せる芸術品だとしたら、ドミネーターは無骨で野暮ったい農機具といったところだろうか。
 
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メーターまわりも素っ気無い。
 
この無骨で素っ気無いところも、ドミネーターの特徴だと思う。
 
■ 運用状況
先に「たまたま手に入れた」と書いたが、別に「ドミネーターが大好き!」とか、「ドミネーターが欲しくて欲しくてたまらない!!」とかいう状況では「全く」なかった管理人。
ドミネーターがどういうバイクなのかも知らずに乗り始める。
 
乗り始めた直後、ホンダらしからぬ(?)元気でイキのいい単気筒エンジンに感心して、あちこちへツーリングに出かけるようになる。
そしてしばらく運用したところ、
「思ったより、速度が出ない。」
「思ったより、燃費も良くない。」
という事に気づく。
 
 
 
ツーリングから帰り、行きつけのバイク屋で、この件について聞いたところ、
店員  「・・・コイツはマイルメーターだから・・・」
管理人 「・・・  」
 
マイル表示のメーターには、ZX11等で経験があるのだが、ドミネーターに乗っていた時には、全く気が付かなかったというか、全く忘れていた。
(メーターにはしっかり「mph」で書いてあったのだが・・・。)
 
という事は、今まで「思ったより出ていなかった速度」は、その表示×1.6倍のキロメートル毎時が出ていた事になる。
同様に、燃費も以前の1.6倍の距離(1リットルあたりのキロメートル)を走っていたことになる。
 
管理人のスピード感のいい加減さが分かる、恥ずかしい出来事だが、今となっては良い思いでである。
 
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そんなドミネーター、燃料タンクも結構容量があり、燃費のよさもあって非常にツーリングにも向いている。
 
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そして意外にイキが良い、単気筒らしい元気なエンジン。
旋回性も極めて良く、街の中でも、普通の交差点でも、ガンガン曲がって非常に楽しい。
(おそらく、現代のモタードもこんな感じ?なのだろうか)
あまりの楽しさに、後輪がパンクした事に気付かず、調子に乗ってバンクさせたら、吹き飛びそうになった事も。
(管理人がチューブタイヤのパンクについて、極度に恐れるきっかけを作ったバイクでもある。)
当時は、現在のように「パンク防止剤」に良い物がある事を知らなかった管理人。
 
ツーリングで楽しい、街中で楽しい、と来たら・・・
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当然というか、当時の管理人はドミネーターもトレールバイクという「大きな括り」の中で認識していた訳で、
 
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当然林道にも連れ出していた。 
 
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多分御嶽山周辺だったと思うが、それまで走ることが出来た林道が、走れなくなった頃である。
 
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もちろん、いつもの夜間林道にも出かけていた。
 
■ 整備について
何かと「使い勝手」が良かったドミネーター。
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特に問題があった訳ではないのだが、スイングアームまわりのグリスアップぐらいはしていた。
 
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露天で整備。
やっていることは最近と変わっていない気がする。
 
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スイングアームは鉄製だったが、特に困らなかった。
商品としてはアルミ製の方が嬉しいに決まっている?のだが、実際に乗っているとあまり気にならない。
無駄な見栄に囚われている管理人。
(ホイールのリムは是非アルミ製にして欲しいものだが・・・   もちろんXTZ125とか他車の話である) 
 
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そして、XTZ125で雪道に突入して苦労した鈴蘭高原付近や、
 
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伊吹山の三国峠(舗装される前)の林道も単機で走り回った。
 
■ 不調もあったりする。
ドミネーターで気持ちよく走行していると、エンジンが時々「点火しない」症状が出るようになってきた。
手に入れた当初から、たまにエンジンのヘッドから「カチカチ」音が聞こえてくる事があったのだが、特に走行に支障が出るわけでもなかったので、気にしていなかった。
その後、「点火しない」症状が悪化し、時々走行できなくなる事態が発生し初めた。
突然エンジンが回らなくなり、しばらくセルを回していると復活する。
これらの症状が出る際にも、エンジンのヘッドから「カチカチ」音が聞こえてくるので、当初は「エンジンのヘッド内に問題が発生したか?」と思い、ヘッドを開けて確認してみたのだが、ヘッド内はきれいなもので、特に異常が発生しそうな問題点は無かった。
 
その後も、時々「点火しない」症状が治まらなかったので、いろいろ調べてみると、ドミネーターのカムは、エンジンが停止する際にクランクが少し逆回転をするのを利用して、デコンプを行っている事を知る。
という事で、エンジンヘッドから発生している「カチカチ」音は、時々発生する「点火不良」の際に、カムが逆回転し、デコンプ機構が作動している音では?
と考え、エンジンの点火系に原因があるのではと考え始める。
 
とりあえず、スパークプラグは交換してみたが、問題は解決しなかったので、点火系自体を変更してみる。
CDIだったか、トランジスタだったか、バイクのイグナイター・電気系の部品を交換するのは、費用がかかりそうだったので、心配したのだが、実際に純正部品を発注してみると、意外な事に数千円で部品を調達できた。
 
そして、イグナイターの部品を交換してみると・・・
 
見事に症状は治まっていた。
エンジンヘッドからの「カチカチ」音も皆無である。
 
こんな事なら、車体を買ってすぐにイグナイターを交換しておけば良かった。
 
■ その後
本車を買ったバイク屋を通じて、「ドミネーターを是非欲しい。」という奇特な方が現れ、本車を譲ることになった管理人。
最後に、記念のツーリングに出かけてから、引き渡しに向かう。
 
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最後にバイク屋に向かう途中で、前輪のメーターギアとメーターを結ぶ、メーターケーブルが切れ、スピード・積算距離のメーターが動かなくなった。
 
 
本当はもっと乗っていたかったのだが、不本意ながら本車を手放してしまった管理人。
バイクに感情や意思があるとは思っていないのだが、最後にメーターケーブルが切れたのは何か意味があるのだろうかと思わないでもない。
 
やっぱり愛着があるバイクを手放すのは辛いものだと思う。
 
とりあえず、何かと思い出に残るドミネーターだった。
 
 
 
 
・・・思い出した頃に続くかも

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当時、これがあればよかった・・・ と思う。