こんにちは!
「説明会で語りきれなかったこと」シリーズ第二弾です。第一弾はこちら
今回は「広報資料に載っていないUWCノルウェー校の特徴」をテーマに書くことに決めました。
おそらくこのブログを読んで下さっている方はUWCもしくは海外留学に興味があり、情報をリサーチしている中でここに辿り着いてくださった方が大半(残りは面白半分で覗いている同期)だと思うのですが、リサーチする中でかならず通るのがUWC日本協会のHPだと思います。
でも!
正直、HPに載っている情報ってかなり古いのでツッコミどころが多く、実情が100%反映されていないと感じました。少なくともノルウェー校に関しては「?!」となるところ満載です。
また、広報資料には書いていないノルウェー校の魅力や逆に盲点となっているところなど、UWCへの留学を考えるうえで「これ知っておいてほしい!」と私なりに考えた情報をまとめてみました。
少しでも参考になったら幸いです。ではいってみましょうっ!!!
お品書き
「カレッジ紹介」に物申す!
まずは、UWC日本協会HPにある「主なカレッジ紹介」について、補足やツッコミを入れながら見ていきましょう。
※以下、青斜体がこのページからの引用です
(6)ノルウェー校:レッド・クロス・ノルディック・カレッジ(UWC Red Cross Nordic)
レッド・クロス・ノルディック・カレッジ(RCN)はノルウェー政府、赤十字の協力により設立され、1995年に開校した。
そうですね。ここは100点満点。
カレッジは、オスロから北西約300kmのフィヨルドを臨む風光明媚なフレック・フャーレルに位置している。
うーーーーーーん。ここには「フレック・フャーレル」って書いてありますが、NorwegianB(ノルウェー語)の授業を取っていた私に言わせると、「フレッケ・フィヤーレル」が正しい発音に近いと思います。書くと”Flekke”で、絶対にノルウェー人は「フレック」とは発音しないです。
「風光明媚(意味:自然の風景が清らかで美しいこと。ながめがよいこと。 引用元風光明媚とは - コトバンク (kotobank.jp))」 に関しては、あっている…はず。どう思いますか?
生徒は約200人である。はい。
カレッジには講堂とカフェテリアが一緒になった“カフェトリアム”、
“カフェトリアム”…?在学中に一度もそう呼ばれているのを聞いたことがないぞ…?(確かに講堂とカフェテリア(通称カンティーナ)は同じ建物ですが)
図書館、実験棟ほか科目分野ごとに分かれた教室、生徒が暮らす寮など13の施設がある。
うーん、今までは科目ごとに教室が分かれていたらしいですが、最近は割とそうでもないですよ!例えば私がとっていた英語の授業はここでいう「実験棟」にある一室で行われていました。
それぞれ石造りの小道でつながれ、校長始め教師、生徒が共同生活をしている。
確かに石造りの小道もあるけど、普通に道路あります。というか道路です。アスファルト造り。
校舎や寮など建物の概観は、地域の風景と調和するよう、時代ごとの伝統的なノルウェー西部の木造建築で統一されている。
最近リノベーションされて、外観は木造ですが中身はたぶんただの木じゃないです。火災もきっと前よりは起きにくくて安心なはず。ビフォアフターの写真はっておきますね↓
BEFORE
コロナで一部のルームメイトが帰国したのちに、自分の日本への帰国準備をしているときに撮影したので汚いです、、、普段からここまで散らかっている部屋はそうそうないです
AFTER
…なんということでしょう!かなり雰囲気違うでしょ?(違う部屋で撮りました。窓の配置とかまでは変わってないです)
ちなみに家具は全部IKEA。
一方、内部は中央管理の空調システム、情報通信システムなどが導入され、快適な学校生活を送ることができる環境が整備されている。
ここはツッコミどころがないですね…。結構Wi-Fiもちゃんとつながるし、オンライン授業も難なくできる設備がコロナになってから整えられたので安心です。私の今の日本の高校よりオンライン授業のラグや不具合は少ないですよ!
RCNの特徴は、ノルウェー、人道、環境を3つの柱としていることである。北欧出身でない生徒は、初級ノルウェー語を勉強することとなっている。
はい!後半は正しくなくて、ノルウェー語を履修する必要は全くありません。ノルウェー語Bのクラスを取るのは生徒全体の一割弱ですし、IBの言語の中で最も初心者向けと言われるコース(ab initio)がなぜかありません。ノンネイティブから初めてネイティブレベルまで習得することを目指す、結構ハードなクラスしかないのです。何でなんでしょうね。
ちなみに、ノルウェー語は「IBで履修する必要がない」上に、「ノルウェー語講座」みたいなものも何もありません。おそらくほとんどの人がノルウェー語を知らぬまま卒業していきます。
また、学校名に赤十字の名前が冠されているとおり、校舎は「赤十字リハビリテーション訓練センター」と併設され、救護やライフセービングなどの活動の機会がある。
これは本当にRCNの推しポイントとして大きくて、このリハビリセンターの施設(プール、スポーツジム、サウナ等)が使えたり、First Aidの授業を受けて卒業時に赤十字からその証明書が貰えるなど、すごく密接な関係があります。
コロナが流行る前は、リハビリセンターの患者さんたちと一緒に運動や工作などをするCAS(一言で言うと部活みたいな活動です、詳細は「IB CAS」で検索)があったりと、より繋がりが強かったのですが、私が卒業する直前はそれもなく、またスポーツジムとサウナは使えませんでした…。
また、先の特徴とも関連し、生徒は「環境システムと社会」「開発学」「グローバル政策」などの科目を取得することが奨励されている。
これも一部間違っていると思っています。まず、「開発学」の授業は私が入学したときにはなかったです。今(2021年秋)もないです。その時その時にその科目を教えられる先生がいると限らないので、受験前に学校が扱っている科目は調べておいた方がいいと思います。
↓RCNの場合は、こちらから見れますので、良かったら参考にしてください↓
Diploma Program – UWC Red Cross Nordic (uwcrcn.no)
また、「環境システムと社会」などの科目を取得することが何か特別奨励されている、というわけではないです。確かに上に出ている科目は人気がありますが、学校から特別これを取るように、と言われた記憶はないですし、科目選択に関して先生方は相談には乗ってくださいますが基本的に生徒本人の意思を尊重してくれます。
ですから、「うわあ…環境システムも政治も興味ないわ…」という理由だけでRCNを候補から外す、なんてことはしないでいただきたいです…!!そのどちらも取っていない人はたくさんいます。
他にも!RCNの魅力
★オーロラが見られます
ノルウェーでオーロラが有名なのは北部なんですが、RCNのある場所でも年に数回チャンスがあります!私は一回ボヤ~っとしたものを見たきりで一番素敵な時には立ち会えませんでしたが、夜更かしが得意な人なら見られるはず!!
私のiPhone7では綺麗に写真が撮れなかったのでここには貼れませんが、ぜひRCNのHPやFacebookで見てみてください!!
★ピザ窯があります
手作りピザ、めちゃくちゃ美味しいんですよ…
(ノルウェーなのにイタリア料理をプロモーションしていることには突っ込まないでください)
★ホストファミリー制度があります
どこかで書いた気もしますが、RCNではだいたい毎月一回週末に希望する人はホストファミリーの家庭でノルウェー文化を直に体験することが出来ます。無料(追加料金なし)!
↑公立の小学校がどんな感じか見せてもらいました
RCNがインターナショナルな環境で、キャンパスにいるだけだと”ノルウェーに行った感”があまり得られない(ノルウェーという国について詳しくなれない)ので、実際の生活を見られる機会は貴重だと思います。また、食堂とは違った美味しいノルウェー料理を食べられます
↑一緒にシナモンロール作りました、おいしかった、、、♡
★最近寮のリノベーションが終わったのでそこそこ綺麗
先ほどの写真は散らかってるからあまりきれいな比較は出来ていませんが…。
後輩たちが綺麗に使ってくれているならまだ綺麗なはず!
おまけ:私の机周りはこんな感じでした。
★意外と寒くない
…いや、寒いんですけどね?想像より全然マシ!っていう意味です。
神奈川県の冬を乗り切る標準装備で全然冬越せました。
理由を簡単に解説すると、ノルウェー沖(イギリスとの間)の海に北大西洋海流という暖流が流れており、上空を常に吹いている偏西風がその暖流によって暖められた空気を運んでくるから、です。受験生で地理選択の方、これ必須知識ですよね
★虫があまり出ない
夏にハエが少々(蚊はいない!!!)、あとは5つあるうちのとある寮でネズミが出るくらいですかね。(余談ですが、そのネズミはエマーソンと名付けられ、マスコット的な感じで扱われています)
★花粉がない
日本ではスギ花粉が猛威を振るう春、花粉などない(そもそも杉がない)場所で快適な春を迎えられます。。当然マスクも不要です。すばらしい。
★日用品は割と無料(追加料金なし)でもらえる
例えばノートやペンなどの学用品から、女の子は生理用品も無料で手に入ります。ただしクオリティは日本の方が断然いい!
あまり書かれていない意外な盲点
私が行ってから少し驚いたシリーズです
★雨めっちゃ多い
本当に。月にもよりますが体感で過ごした時間の半分くらいは雨だった気がします。
(この写真他の記事にも使った気がする…覚えてないけど)
★サーモン全然食べられない
「スモークサーモン食べられます」って説明会で紹介されてたけど、実際出るのは月イチとか。スーパーでも売ってるけれどけっこう高いし、なんならノルウェーで捕る→中国辺りに送ってパックに入れて包装する→ノルウェーに輸入、ってことをしているので決して新鮮ではないし、環境にもあまり優しくないんです。実は。
★物価がすごく高い
消費税25%(食品などは軽減税率で15%)って信じられますか…?
もともとの物価が高い上に税が高いのでかなりやりくりが苦しかった記憶があります。
一度だけバスで1時間ほどの都市部(といってもそんなに大きくはない)にある中華屋さんに友達と二人で食べに行きました。
ここでクイズ!この写真に写っているもの、全て合わせていくらだったでしょう!!
答え:約8000円
内容的には正直、日本ならこの半額以下で食べれると思います、、、
さすが高負担高福祉国家。実際にノルウェーに住んでいる人は給料も高いしさほど苦労しないそうですが(ホストファザー談)、留学生からすると辛かったですね。
★髪の毛ギシギシになる
ノルウェーの水は硬水で、中にカルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含むため、髪がぎっしぎしになります…あまり環境には優しくないですが、界面活性剤がガッツリ入ったシャンプーリンスを使わないと本当に傷みます。つらい。
★冬はずっと暗い
緯度が高いので、白夜・極夜(もどき)があります。特に冬の一番日が短い時は、朝11時ごろにやっと明るくなって15時くらいには暗くなり始める、、、みたいな。想像できますか?
逆に夏(特に7月)は23時くらいまで明るいので一日を長く楽しめます!!
気付いたらすごく長くなってしまったので今回はこの辺で終わりにします!
少しでもRCNっていいな!って思っていただけたらうれしいです。
他にもRCNの情報を集めるには、
・RCNのFacebookページをチェックする(結構頻繁に更新されてます!)
・YouTubeで「UWCRCN」で検索。結構沢山のVlogがヒットします。なるべく新しいのを見るのがお勧めです。
英語が長けている方なら上記のをそのまま原文で、もし苦手だったとしてもGoogle翻訳などを使えばある程度文章は読めると思うので(いい時代ですよね)、是非「生の」様子を見てほしいなと思います。このブログもそのソースの一つに慣れていたら幸いです。
長文駄文でしたが読んでいただきありがとうございました。
それでは!!











