昨日の松竹大歌舞伎広島公演には、大向こうさんは来ていなくて、
客席から「○○屋!」とやる一般客も居なかった
(出ている人の大半が誰も彼も澤瀉屋ではあったが……(^_^;)。
かわりに、熊谷次郎直実が花道に姿を現したとき、
「右近!」
と、女性の、きりりとした一声がかかっていた。
今回の構成なら、こういうのも良いものだな、と思った。
ちなみにロビーには、右近の贔屓の方からの豪華なお花が飾られていた。
私がもし、十億円ころころっと入って、マダームになったら、
いっぺんやってみたいと思っていることが以前からあって、
それは、まず、音羽屋(菊五郎)の出演する演目の初日に、
たっぷりとした「千両の実」をスタンド花にして贈ることだ(笑)。
「花の千両役者、待ってました!」とばかりに(^_^;。
芝居が始まったら、そりゃもう、通い倒して音羽屋三昧だ。
わけても、初日・中日・会総見・千秋楽は必見だろう。
勿論、開演前にゆったりと番頭席に寄り、切符を受け取り、会席で観る。
特等だろうが三等だろうが構うことはない。
その日そのとき、最も後援会として支援になる席に、喜んで座らせて頂く。
観劇には、演目に合わせた和服で行くのが、ファンとしての密かな喜びだ。
例えば昨日の『陣屋』の場合なら、桜の付け下げとか、
敦盛・小次郎にちなんで「嫩(ふたば)」の帯とか。
菊五郎格子を細かくあしらった半衿など、色違いで持っていたら、
期間中、装いに合わせてニュアンスを加える楽しみがあって、
これまたよろしいのでは。
まさに、女でないとできない着道楽ではありませんか。
公演中は、楽屋アレンジで、演目やお衣装の色にちなんだ花を、
ときどきに応じて、気の向くままに。
そしてめでたく迎えた千秋楽の朝には、
「万両の実」をふんだんにあしらったスタンド花を贈る。
「ここに、万両役者、結実」ということで(笑)。
師走とかお正月の公演だと最適ですな。
………(^_^;。
何にしても、完璧、ただの自己満ですから。
花も着物も、劇場の一角に添える、ささやかな華やぎなのであって、
舞台に咲くホンモノの千両万両の花に較べたら、ものの数ではない。
役者なんて、貢がしてナンボ。
ファンたるもの、いくら払ったの、相応の見返りが無かったのと、
キュウキュウしている間は、こういう遊びに手を出しては、いかんのだ。
ま、そもそも私に、ころころっと入ることはゼッタイないので。
妄想、妄想(笑)。