夜汽車~に乗って(4) | 転妻よしこの道楽日記

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3.快速「ムーンライト松山」

寝台ではないが、忘れられないのは快速「ムーンライト松山」だ。
2000年代になってからの話で、乗車区間は大阪―今治。
小学校低学年だった娘と一緒に乗った。
ムーンライト系の快速夜行列車の多くは臨時列車で、
運行は、連休や年末年始、お盆などに限られるのだが、
私が乗ったのも確か、クリスマス直前の時期だった。
梅田で和央ようかの公演を見たあと、彼女のお茶会に出て、
終わるのが夜10時前、それから当時転勤先だった今治まで帰って、
翌朝は通常通りに、・・・と考えると、これがピッタリだったのだ。

夜中の12時に大阪駅を出て、翌朝7時頃に今治着、
乗り換えなしの直通、快速だから特急料金もかからないし、
着いたら朝で、主人の出勤時間前だし、娘は遅刻せず学校に行ける(爆)。
いや冗談ではなく、瀬戸大橋線の特急「しおかぜ」の場合は、
最終は岡山を22時前には出てしまうから、大阪からは全く間に合わず、
翌朝始発に乗っても9時半より前に今治に戻ることは出来なかったから、
このムーンライト松山を発見したときには、
私、自分が旅の天才ではないかと思いました(殴)。

さて乗車してみて、寝台でないにせよリクライニングにはなったので、
これなら上々だ、と最初は思った。
どうせ夜更けで、もう十分疲れているから、寝てしまえばこっちのもんだ。
・・・・・・だが、一時間もしないうちに、寒くなった(泣)。
しゃーしゃーと音がするほど、すきま風が通って、冷えるのだ。
娘は、毛布の上からさらに私のコートを着せてやったので、
くぅくぅと、すぐに寝入ったが、
私はフード付きの携帯用ダウンジャケットを着込み、
顔と鼻先が冷たいのでマスクまでして、マフラーも巻いてみたが、
ほっこりと温まることはどうしても無理で、耐え難かった。
しばらくして車掌さんが回って来られたので、
風が抜けて寒いのだがどうにかならんかと窮状を訴えてみたが、
既にエアコンも入っているので限界です、との返答だった。

温まれないと眠れず、仕方がないからトイレに行った。
すると、なんと思いがけず、トイレの個室内は温かかった。
なぜかと思って見回してみたら、目の前の壁にヒーターがあった。
車両のほうでは天井にエアコンがついているだけで、
そこからの温風は、座席に届くころにはただの風になっているが、
ヒーターの前にいれば、空気の動きを伴わない熱がじんわり広がって
ずっと温かかった。私は嬉しかった。

それにしても凄い絵ヅラだった、
ピンクのダウンジャケットを着てフードを被り、マスクをして、
異様なもじもじくんスタイルになった女が、ひとり、
深夜、トイレのヒーターで暖を取っている、という・・・・・。

(続)