というわけで、私は昨日は音楽会と演劇のハシゴをした。
Studio Lifeのほうが早い時間に開演したので、
最初は、まずこちらを観ていて、
途中、抜け出して(通路側の席を取ってあったのでコソコソと)、
隣の厚生年金会館に行って広島交響楽団を聴き、
それが終わってから、まだアステールプラザに戻ってきて
Studio Lifeの続きを観た。
・・・すみません、忙しい主婦はこーするしかなかったんです~~。
Studio Lifeは男性だけの劇団だ。
宝塚の男性版、などと言われるようだが、この人たちの場合は、
歌も踊りもやらないので、私はジャンル的に近いとは感じない。
ただ、宝塚と同じなのは、「様式演劇」であるという側面だ。
ここでは何が「格好いい」ことであるか、はっきり決まっていて、
全員がその線に沿った動き方を身につけている。
男性だけの劇団で年齢や性別を超えた役作りをしようと思ったら、
女性役は勿論、男性役とて生身の男であってはいけないのだ。
誰もがひとつの様式を踏襲した、徹底して「虚構」の存在なのだ。
Studio Lifeの「格好良さ」は劇画的な美で貫かれている。
例えば、負傷してうずくまるムトー、それを見下ろす1019、
という構図にしても、腕の角度、首の向きひとつにまで、
揺るがせにできないほど完成された美学がある。
そういう意味では、彼らはいわゆるダンスはしないけれども、
彼らの体の動きは、ひとつひとつが厳格な振り付けを受けた、
特殊な踊りのポーズであるということが言えるかもしれない。
内容的には、私は原作を細部まで知っているので、
どこをどのように選び、どう場面構成したかがよくわかった。
非常に良い出来だと個人的には思った。
ただ、原作を全く知らず、この舞台だけを観た人には、
この話が本当に理解できたのだろうか?
中身があまりに盛りだくさんで、物語を変えずに構成してあるので、
いきなり観たらどこまで伝わるだろうかという点が不安になった。
もうひとつ、彼らのその「様式」があまりに完成度が高いために、
一般の男性がこの舞台だけを観たら、
『つまり女どもが喜ぶモーホーとかヤオイの世界・・・(--#)』
としか感じないのではないか、という点も気になった。
1019が人間の心を持つに至る、ラスト近くの感動的な場面は、
原作を知っている私には号泣ものだったが、
絵的な面だけを見るなら、妙に綺麗な男ふたりが抱き合って、
この体をやる、だの、嬉しい、だのとやっている訳で、
ビジュアルに気を取られると大事なところを見落としそうだな、
と、ちょっと頭の片隅で想像してしまった。