娘は異様に怪談好きだ。
彼女が学校の図書館から借りてくる本は、お化け話や幽霊譚ばかりだし、
その延長で、私の持っている『新 耳 袋』まで無理矢理に読む。
「一晩でうっかり一冊読んでしまったら百物語になるよ。お化けでるよ」
と私が脅かしてやったら、娘は目を輝かせて、
「99話でやめればいいんでしょ?」
と尋ねるので、
「いや、駄目。その本にはトリックがあるからね。
全部で99話しか載っていないように見えるけど、シマイまで読んだら百話行っちゃう。
だからもし読み終えてしまったら、今晩、幽霊が来るからね」
と言うと、もうたまらんという風情で、涙をチョチョ切らせていた。
そういう彼女だから、きっといつかは、と私が踏んでいた通り、
娘は、最近、とうとう、あの妖怪人間ベムに目覚めた。
主人が加入しているスカパーの『アニマックス』で観たのがきっかけだ。
私も実は、これが大好きで、子供の頃、欠かさず観ていた覚えはあるのだが
調べてみると、昭和43年10月7日が初回放映だったということで、
あまりにも昔で、さすがに細部の記憶までは定かでない。
その後、再放送もあったから、幾度か観ている筈なのだが、
現在進行形の娘には到底叶わない。
ベムが変身するとき、「う~がんだぁ!」と叫ぶ、
というのも、娘に教えて貰った。全然覚えてなかった(^_^;。
それにしても、ベムは率直に言ってうちの主人よりずっと人格者なのだが、
かくも聡明な彼が、なにゆえに愚かな人間の同類になりたがるのか。
『人間に近づくということは より不完全なものになるということか』
と言ったのは、誰だったっけ。
樹なつみの『OZ』の誰かだった?
さて、これほどに有名なアニメなら、きっと公式サイトがあるだろう、
と思って検索したら、あった。
http://www.waw.ne.jp/bemu/
更に、非公式サイトもいくつか見つかった。
そして、それらのひとつを見ていて、今になって知った事実。
妖怪人間ベムの出演するテレビCMが、あった!
関西地区でのみ放映された、ケン○ンの「焼きビーフン」のCM。
http://bem.fc2web.com/museum/kenmin/1.htm
♪顔は怖いが いいヤツだ♪
とミもフタもない後テーマの歌詞があったが、
食事風景がこれじゃ、到底、ベロにお友達は出来ないな(^^ゞ。
*****************
あとから気が付いたのだが、このCM画像に見る限り、
人間に化けているときの彼らは、手が、妖怪人間らしくない。
何か、理由があって修正されたのだろうか??
それと、公式サイトを見て私はびっくりしたのだが、
ベラって「27~28才位の女性の姿を仮の身体としている」という設定だったのか。
あの大胆さ、あの神経の太さ、あの厚かましさ、あの笑い声の大きさは、
人間のおばちゃんのそれだと思っていたのだが、
……ベラは人間観察が巧くないか、化け方を失敗したかのどちらかだろう。
一方、ベムが人間に化けているときは、
「50才位の男性の姿を仮の身体としている」のだそうで、これも少々意外だ。
もうちょっと若いかと思っていた。
実年齢は知らないが、人間で言うその歳だとすると、
今更ホンモノの人間になれたところで、残りの人生は、あまり長くないのでは。
2004年の現在なら、50歳から更に一花も二花も咲かせることを夢みるのもわかるが、
これの制作年代を考えると、当時の男性の平均寿命って60代で終わっていた筈。
50歳まで妖怪人間として生きてきたんなら、人生ほとんど終わってません?