The Young Ivo Pogorelic を聴く。
ドビュッシーの前奏曲集第二巻第五番、プロコフィエフのソナタ第六番、ケレメンの変奏曲。
ポゴレリチの、おそらく十代終わり頃の録音。
これは1978年ユーゴトンから発売になったものと同じ音源だと思うのだが、
80年代初頭、私はこのレコードの存在を知りつつも、
(私のシツコさをもってしても)原盤をユーゴから取り寄せることは困難だったので、
そのかわりに、某レコード店を通じて、アメリカ輸入盤LPのほうを買ったものだった。
今回は前衛的なイラストがCDジャケットになっているが、あの当時のレコードジャケットは、
半袖Tシャツ姿でピアノにむかう、長髪のポゴレリチだった。
確かあの写真は、第十回ショパンコンクール以降に出回った、
当時のオフィシャルフォトのひとつではなかったか
(ちなみにショパンコンクールのプログラムに掲載された、
出場者プロフィールの彼の写真は、別人のような眼鏡姿だったものだ!)。
今回それがCDになったので、同内容と知りつつ、購入してみた。
記憶にある通りの、熱く猛々しい、若き日のポゴレリチの演奏だった。
彼はのちに、自分には音数の多い楽曲のほうが易しい、と語り、
敢えて困難への挑戦ということで、
バッハのイギリス組曲やスカルラッティのソナタを通じて、
音数の少ない楽曲の「間で語る」ことを追求していた時期があったが、
この若き日のポゴレリチは、たとえばドビュッシーの前奏曲などを、
どのようにとらえていたのだろうか。
そういえば、モスクワ音楽院の学生寮で、ポゴレリチの部屋を尋ねたダンタイソンは、
ポゴレリチの自演レコードを聴かされた、というエピソードがあったが、
そのときかけたのもやはり、このレコードだったのだろうか。
ダンタイソンは、なんと感想を述べたのだろう。