昨日行われた第86回日本ダービーは浜中俊騎手騎乗のロジャーバローズが優勝しました。

同馬を生産した飛野牧場は新ひだか町真歌にある繁殖牝馬17頭の生産牧場で、「日高の馬」がダービーを勝った形になります。

2着も三嶋牧場生産のダノンキングリーで、日高の馬がダービーでワンツーフィニッシュを決めました。

猪熊オーナーはロジユニヴァースが勝ったダービーで3着のアントニオバローズを所有されていましたが、ダービーは初制覇。


日高の馬によるダービーワンツーを調べてみると、

第75回 2008年
1着 ディープスカイ 笠松牧場
2着 スマイルジャック 上水牧場

以来、11年ぶり。
その前はさらに6年前でした。

第69回 2002年
1着 タニノギムレット カントリー牧場
2着 シンボリクリスエス シンボリ牧場

ワンツーの馬はノーザンファーム育成馬ではありますが、この時代の生産牧場としては快挙を成し遂げたと思います。

※写真は北海道新聞より拝借

日高の生産者にとっては、ダービーは出走するだけでも大変な舞台。

それでも何とかという気持ちで意識を高く持ってやっている牧場さんはいくつもあり、飛野牧場もその一つです。

以前伺って飛野社長にお話を聞いた時には、ちょうどロジャーバローズの母リトルブックにディープインパクトが受胎している時でした。

当時でもディープインパクトは種付料3000万円。
中小の牧場では付けることは通常不可能ですし、ディープを付けさせて貰える社台スタリオンステーションとの関係性もないと付けられません。
それでもその年、飛野牧場は2頭ディープを付けていて種付料だけで1億だよと言っていたのが印象的でした。

繁殖牝馬も海外から積極的に導入されていて、ゴフスなど海外の繁殖セールの情報を常に取られていました。

「そんなことしてもノーザンには勝てない」
と冷めた目で言う人もいるんです。

それでも時代のせいにせず、毎年頑張ってきた飛野社長は生産者インタビューで涙も涸れましたと答えていました。

75歳、キャリア50年以上。

ただただ拍手です。