今回は先日書いたサラリーマンの平均年収に関する記事の補足記事です。

サラリーマンの平均年収は442万円

転職サイトDUDAさんの発表によるとサラリーマンの平均年収は442万円とのことです。
インテリジェンスのプレスリリースでいつまでたっても発表されないと
時折チェックしていたのですが、DUDAのサイトにまとまっていました。

そういえば、数年前にインテリジェンスさんに登録に行ったときに初めて知ったのですが、
DUDAもanもインテリジェンス傘下になっていたのですね。
知らなかった。

ボクのブログの一つのテーマにエンジニアの待遇改善があります。

そこで、DUDAさんの発表からIT/通信系の職種に関して、
どのような変化があるのか、発表されていた5年間の推移と今年の傾向をまとめてみました。

まずは5年間、継続して発表されている、
ITコンサルタント、プロジェクトマネージャー、SE・プログラマ、
サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、テクニカルサポートの6つの職種について
平均年収の推移を見てみます。


$もと東大生もと社長の自由奔放ブログ Just do it now!-IT/通信分野職種別平均年収推移
▲IT/通信分野 6職種別平均年収推移





こうしてみると、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャーに関しては
昨年から平均年収が上がっています。
一方で、SE・プログラマ、サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、テクニカルサポート
の4職種ではほぼ横ばいしており大きな変化は見られません。

このことから、高度で全体的な提案・実行を行う、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャーへの要望が高まっていることがうかがえます。

DUDAさんの発表によると、サラリーマン全体としては低下傾向にあるようですので、
あまり大きな低下を見せていないIT業界は安定しているともいえるのかもしれません。
後は、件数が発表されていないため、件数を見てみたいところですね。

ここで、それぞれの職種に対するDUDAさんの中での定義を確認しておきたいと思います。
この業界は、業界として若いこともあり、職種に対する定義が確率されていないように思えます。

ITコンサルタント
ITコンサルタントが担う業務領域としては、
ひとことで言うならば“企業の経営課題を解消するためのIT戦略の提案と実行、
そのためのコンサルティング”ですが、
具体的な職務は非常に多岐に渡ります。
クライアントの抱える課題は何か、
またそれを解消するために最適なシステムはどのようなものか、
そもそもの業務プロセスに問題はないか…など、
クライアントとのコミュニケーションを通じて
顕在的・潜在的課題を抽出し最適解を提示しなければなりません。
技術的知識やコミュニケーション能力、
加えて経営知識やクライアントの業務知識など、
必然的に求められる能力はハイレベルですが、
その分、平均年収はIT業界でトップの水準。
ITエンジニアのキャリアとして、ひとつの頂点であることは間違いないでしょう。


プロジェクトマネージャー
システム開発プロジェクトの遂行にあたり、
名の通りそのマネジメントを担います。
プロジェクトメンバーや進捗・コストの管理に加え、
費用見積もりなどクライアントとの折衝なども担当するポジションゆえに、
技術的バックボーンもさることながら、
高いコミュニケーション能力や経営的観点など、幅広い資質が求められます。
当然ながら誰でもなろうと思ってなれるポジションではありませんが、
SEからプロジェクトリーダー(PL)へ、そしてマネジメント経験を高めて
プロジェクトマネジャー(PM)へ、といった流れでキャリアを積む方が多いようです。
ITエンジニアのキャリアにおいて、ひとつの代表的な目標地点であるともいえるでしょう。

ITコンサルタント、プロジェクトマネージャーの年代別年収分布



SE・プログラマ
一般的には、システム開発において、
もっぱら要件(要求)定義や基本設計などといった上流工程にたずさわり、
顧客折衝などを含め担当するのがSE(システムエンジニア)、
プログラミングを中心とした実際のシステム構築、実装を担当するのがプログラマ、
と考えられることが多いようです。
ただ、両者に明確な定義というものはなく、
その境界線というのはあいまいな部分もあります。
相応の技術的知識とコミュニケーション能力を兼ね備えているに越したことはありませんし、
それが実際の仕事の幅を広げ、結果としての高収入へつながりやすいことは事実でしょう。

システムエンジニア、プログラマー、社内SEの年代別年収分布



サーバーエンジニア
今なお日進月歩の進化を続けるネットワーク技術の中で、
その基幹を担うサーバーの構成やセットアップ、
運用中の各種設定変更などを担当するのがサーバーエンジニアです。
ひとくちにサーバーと言っても当然ながらその種類はさまざまであり、
Webサーバーやメールサーバー、DBサーバー、アプリケーションサーバー、
ファイルサーバー、プリンタサーバー…など、
それぞれに求められる技術や知識も微妙に異なってきます。
いまやサーバーの停止はビジネスの停止を意味するものであり、
目立ちにくいポジションではありますが、その職務の重要性は極めて大きなものがあります。


ネットワークエンジニア
コンピュータネットワークの構築にあたり、
ネットワークの設計・構築やテスト、また実際に稼働した後の保守・運用などに携わります。
いまやビジネス/コンシューマともネットワークインフラなしでは成立せず、
きわめてニーズの高いポジションといえるでしょう。
求められる技術・知識は幅広く、ネットワーク構成や通信プロトコルなどに加えて
OS、サーバーなどプラットフォームに関する技術、
あるいは昨今ではセキュリティ関連のニーズも高く、
ネットワークの高度化・複雑化にともなって求められる知識や技術も日々向上してきています。

サーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、研究開発の年代別年収分布



テクニカルサポート
パソコンや周辺機器、アプリケーション、ネットワークなど、
ITやシステムに関する問い合わせやクレームに対応することが主な業務となります。
大きく分けて一般顧客に対してサポートを行うケースと、
企業内で社員に対するサポートを行うケースとありますが、いずれの場合でも、
製品やシステムに対する幅広い知識とコミュニケーション能力が求められる資質であり、
市場価値を決定する大きな要因となります。
自社製品に精通していることは大前提ですが、
特定の製品にかたよらず、常に幅広い知識を身につけ続けることが重要でしょう。

テクニカルサポート、ヘルプデスクの年代別年収分布


その他、今年から研究開発、社内SEが追加されて、全8職種で詳細なデータが公開されていました。
これらの職種でどのような年収アップが期待できるのか、
それぞれについてまとめてみました。
また改めて記事にしていきたいと思います。


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