2010年に『What do you judge the case, Mr. Wells』という公演を打った.社会人サイドからユメに溺れる行為を滅多斬りにした.果たして,wanna be症候群の数人の友人と絶縁の運びとなった.
ヒトには活動欲求という本能があるという学説がある.
余暇は全面化すれば問題と化す.
定年退職した人物が,無聊を託つ手段をみつけられずに,退職した会社の後輩を助言を授けるという名目で頻繁に訪ねるという事例はよく聴く.
『Mr. Wells』上演を履行しても解決できなかった謎が解けた.
活動欲求は常に捌け口を求めている.
「歌を唱いたい」「映画を撮りたい」「上演したい」.また,町内会の活動に血道をあげるひとがいる.
演し物や町内会の活動は,他者が受益者とならなければならないものだ.
彼らは,逸る気持ちが先立っていて,受益者のことを後回しにしている.
演し物を提供することも町内会の活動も正しい.
述語としては.
だが,結果的に奉仕になっていなければ,それは社会的価値が認められず,提供者はいい物笑いの種だ.自らの活動欲求に堪えられずにその処理に外部を利用したのだから.
以上が,違和感の正体だった.