雲雀は床に座り泣き潰れている零を膝の上へと腹這いにさせた。「えっ!何で」と驚いた。お仕置は終わったんじゃないの?更に涙が溢れ出しながら雲雀を見る。


「ん???まだ終わりじゃないよニッコリ」

「ヒクッヒクッなんでよーもう痛い」

クスッ何が悪かったのか1つずつ確認していかないと、また同じことやるでしょ。ほら自分で言ってごらん?」

けんかした」

「そうだね。それで?」

「お金とるためにやった怪我もさせた」

「それだけで傷害と窃盗だよ?」

……………。」


パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン


「アァーンヒクッいたいよーヒクッ」

「喧嘩するってことは自分も怪我するかもしれないんだよ?ましてや相手は年上の男の子でしょ?」

「負けたことないもんボソッ


パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン


「アァーンわかったヒクッもうしないから

「約束だよ?破ったらこれだけじゃ許さないよ」

「わかった

「じゃぁ他には?」

「学校のこと?」

「わかってるじゃん」

「帰ったのと休んだの

「休む時は学校に連絡しなさい」

「けーたい……ない」

(あぁー親いないって言ってたっけ。契約できないのか……)じゃぁ休めないねニッコリ」

鬼か……

「ご両親がいないのはホントなの?」

「ずっと……いない……

「一人暮らし?」

そうだけど

「じゃぁ何でお酒とタバコがこの部屋に?ニッコリ」

「あっえっと…………


パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン

パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン

パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン

パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン


「ぅぁあああアァーンアァーンヒクッヒクッ」

「お酒とタバコ何歳からだっけ?」


パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン


「ぅうう……20……ヒクッヒクッ」

「あと何回でやめられる?」


雲雀はお尻を軽く撫でたりペチペチと叩いたりして強調させた。


「もうやめるから叩かないで」

「うーん……300回にしとく?」

「やめてやめて……もうやめるってばー」

350回?」

「イヤだってば

400回?」

……………まじでやるの?」

「お仕置だからね。またお酒飲んだりタバコ吸ったりしないようにお尻に言い聞かせとかなきゃね」

……50回にして

「わかったわかった、450回ねニッコリ」

「ちちがっ……


パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン

パチーンパチーンパチーンパチーンパチーン


零のお尻には450回の平手が飛んできた。痛くて怖くて暴れたり、結局抑えつけられ泣き叫ぶ亊しか抵抗手段がなく、それでもきっちりと宣言通り。途中からは"ごめんなさい"と心から言えるようになっていた。


「はい、お仕置終わり。あいさつできるよね?」

「おヒクッおしおきヒクッありがとうございました」

「偉い偉いニッコリ。タオル持ってくるね」

「いらない…」

「冷やさないの?

「いらない…」


頭を撫でながら落ち着くのを待った。


「…く…屈辱的敗北………」

「…クスッ…なーにが敗北だよ」

「終わったんだし…もう付きまとわないでよー」

(本当は、14歳未満の子は罪に問われることはないんだけど、あれ程やらかしたら児童相談所に引渡し、親がいないとわかればここにはもう戻れなくなる。そうなったら余計に心を閉ざしてしまうだろ。この子はいつか心開いてくれるのかなぁ~)