SEXの事ばかり聞く裁判官(押尾MDMA裁判) | ЯαYの日記

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信なくば立たず

押尾被告との「セフレ」キャバ嬢の証言で、裁判官がやたらセックスについての質問ばかりしておりました。
それについては後半に書いてあります。

公判では亡くなった田中香織さんのご両親も証人として出廷しました。
そこでのやり取りの一部です。
このやり取りは前回日記をお読み頂くとより一層理解が深まります。

検察官「香織さんは以前結婚していましたが、子供さんはいませんでしたね?」

証人「はい」

検察官「その関係で香織さんはある“戒め”をかけていましたがご存じですか」

証人「娘が入れ墨を入れたことでしょうか。私も主人と一緒にそのことを聞かされたのは、娘が20歳過ぎのことでした。そのころ、娘は『どうしても産めなかった子供の命を弔った』と話してくれました。『一生その子のことを忘れずに暮らさないといけないけど、時間がたつと忘れてしまう。だから、そのときの赤ちゃんと一緒にいるために入れ墨をいれたんだ』と話してくれました」

証人(夫人)「赤ちゃんが笑った顔と花をモチーフにしてあります。そう話した娘に、主人は一言も言いませんでした。私は(このことを)胸に刻んでいました」

検察官「暴力団との交際の中で入れたのではないのですね」

証人「はい。それは10年前のことです」


田中さんの刺青は上記のような意味があったわけです。
恐らく暴力団員の夫との子供だったのでしょうが中絶したのでしょう。
この判断は正しいとしても、彼女は1人の生命を犠牲にしてしまった事を非常に悔やんでた事が解ります。
前回日記で田中さんと一緒に住んでいる女性が出産して「私がその父親になる」と言っていたのは、自分が諦めざるを得なかった生命に対する責任を果たそうとしてたわけです。
諦めざるを得なかった自分の出産に対するそういった「負い目」が無かったら田中さんも無茶しなかったかもしれません。
その意味では彼女の死は自らの責任感故の善意の結果とも受け取れます。

彼女の背中の刺青は決して軽薄な意味合いでは無かったわけですが、押尾被告の弁護人はそれを前回の日記の通り「暴力団との関係性」のように語って、田中さんの裁判官に対する印象を良くないものにしようとしておりました。
それはつまり田中さんの死に対する押尾被告の罪を軽くするのを意図しての事です。
それは弁護人としては当然の事で、この事で当事者の人格性が損なわれるものではありませんが、弁護士とは中々因果な職業ではあります。

田中さんとご両親とは関係も良好で特に荒んだ家庭では無かったようです。
以下の公判の続きからもそれを察する事ができます。

証人「香織が亡くなる1カ月ほど前に、香織の弟夫婦と私たち夫婦の4人で、香織の家に旅行に行ったことがありました。そのときの話で忘れられないことがあります。香織の父親は運送会社を定年を延長して働いていましたが、ころ合いを見て引退するつもりでした。そのことで香織から頼まれたことがあります」

「『おっ父は、大きなトラックの運転手をして育ててくれた。私はおっ父が最後と決めた日に、弁当を作って送り出したい。かならずその日を伝えてちょうだい』と頼まれました。主人がトラックを降りると決めたのは、娘が亡くなった(昨年)8月の翌9月の30日でした。知らせてあげられませんでした」


しかしこの事は全く押尾被告の罪には関係の無い内容ではあります。
私も裁判の公判内容をこんなにちゃんと調べた事はありませんが、ドラマより演劇的ではあるとの印象を受け少々驚きました。
当然の如く被害者の関係者は怒ったり泣きだしたりですし、多分次の日記で書くかもしれませんが押尾被告と取り調べの検察官との愛憎劇もございます。
これは大変な事なのだというのは分りました。

しかし幾ら田中さんに夢がありご家族との関係にも愛があったのだとしても、彼女の住まいから麻薬が見つかり恐らくは常用してた事実は変わりません。
その事は自分を信じてくれる人や、自分を支えてくれる人に対する背信行為だと指摘すれば、中絶してしまった子供に対する負い目を感じられる程の方ならば素直に認めたに違いありません。
いや、多分その事は彼女自身分っていたと思います。
多分分っていながら麻薬や薬物を止められなかったのでしょう。
これは麻薬や薬物の常習性・依存性なのか、公判で明らかになった彼女を取り巻く状況の厳しさなのかは今となっては判断できません。

いずれの理由であってもある種の人の業みたいなものを感じざるを得ません。
だから私の立場では、彼女を肯定も否定もしない事にいたします。
彼女のご冥福をお祈りいたします。


さて、一方の押尾被告について関係者の公判での証言を引用しつつ話を進めていきましょう。
まず押尾被告と共にMDMAを服用し「遊んだ」女性です。
やはりクラブホステスというのが証言内容で判りました。年齢的にも亡くなった田中さんより大分若そうな感じで、多分キャバ嬢かと思われます。

この女性(Eさん)に関しては法廷には入廷せず、別室からマイクやビデオカメラを通して質問に答えるビデオリンク方式が採用されたので、法廷からは誰も彼女の実物を確認出来ないようにしてやり取りが行われました。

検察官「押尾さんと知り合ったのはいつですか」
証人「平成15年の1月です」
検察官「どうして知り合ったのですか」
証人「旅行先のハワイで知人を通じて知り合いました」
検察官「そのときハワイでは肉体関係を持ちましたか」
証人「はい」

その時のハワイでの押尾被告との肉体関係が、この裁判にどう影響するのか理解しかねますが。
そこまで確認する必要があるのかどうかが未だに疑問ではあります。
更に私が理解に苦しむのは、男性がこんなにすぐに体を要求するというのは、云わばその場限りか少なくともまともな交際を求めての事では無いと思うのですが、彼女はそれで良かったのかどうかという事です。
いえ、このやり取りだけ聞けばそれで良かったようだと思うのですが、以降のやり取りで益々分らなくなってきます。

押尾被告と元妻の矢田亜希子さんは、2005年4月(平成17年)から放映されたテレビドラマでの共演をキッカケに恋仲になっております。
だからこの女性(Eさん)と押尾被告とはそれ以前に知り合った事になります。

検察官「帰国後も押尾さんと会いましたか」
証人「はい」
検察官「肉体関係は持ち続けましたか」
証人「はい」
検察官「どの程度のペースでしたか」
証人「1カ月に1回か数カ月に1回です」
検察官「押尾さんの結婚後も肉体関係はありましたか」
証人「はい」

このようにこのEさんと押尾被告との関係は、彼の結婚後も当然の如く継続していきます。
矢田亜希子さんとの熱愛が報道された時にも、結婚時にも、そして結婚以降も押尾被告とEさんとの肉体関係は定期的かつ継続的であったようです。
ここで多くの方々が押尾被告がどういう神経してるのかという疑念をお持ちになるのは言うまでもないでしょう。
以下の証言をご覧下さい。

検察官「錠剤はいつ飲みましたか」
証人「平成20年の夏前ごろ、5、6月だったと思います」
検察官「2回目に飲んだのは平成21年3月17日ですね?」
証人「はい」

途中色々なやり取りがあった後に以下の証言です。

検察官「次に押尾さんから連絡があったのはいつですか」
証人「平成21年の夏ごろでした。7月の初めでした。メールで連絡がありました」

押尾被告が事件を起こしたのは平成21年8月ですから、Eさんと押尾被告との関係はそれまで継続していたという事になります。
どうやら矢田さんは交際時にこのような押尾被告の振舞いに気付かなかったようですが(気付いていたら結婚等しなかったでしょう)、こういうのを「知らぬが仏」というのでしょうか。
矢田さんと押尾被告との交際スタートが2005年の上記したドラマの収録後半あたりとしましょう。結婚が2006年11月でしたからかなりの交際期間です。恐らく押尾被告はまた別の女性とも関係を持っていそうですから、どこかでボロが出ると思うのですが結果としては全く気付かなかったようです。
女性はこの辺の「嗅覚」はかなり鋭いのですが、矢田さんは少々「お人好し」なのかもしれません。

問題はEさんです。
押尾被告は当時のトップを争う容姿も素晴らしい女性との交際から結婚への移行していきます。
Eさんも当然それを承知でしょう。
それでも押尾被告との関係を継続していきます。
この裏にはEさんが多少なりとも外見が良いにしても、当時トップクラスの女優である矢田さん程のものがあると予想するのは難しい。
という事はEさんにとっては関係を持ってる男性が、自分より美しい女性と結婚するわけです。これに対する劣等感みたいなものは生まれないのでしょうか。
更に書くのも心苦しいですが、押尾被告は自分に対してよりも恐らく矢田さんに対する愛情の方がずっと強いでしょう。
Eさんはそれで良かったのかでしょうか。
この2点に関する疑問は最後まで晴れませんでした。
或いはEさんは大した器量のある女性だったのかもしれません。

さてこの女性に対する尋問は結構長いのですが、以下のような裁判官とのやり取りがありました。

裁判官「20年夏、7月に自宅で押尾被告と何をしましたか」
証人「セックスをしました」
裁判官「会う前からするつもりだった?」
証人「はい」
裁判官「押尾被告もそのつもりだった?」
証人「はい」
裁判官「会うときはいつもセックスをしていた?」
証人「はい」

裁判官はセックスの質問ばかりしておられます。
正直「会う時はいつもセックスしていた」かどうか等裁判に全く関係無いと思うのですがいかがでしょうか。
ただもし自分が裁判官で何を聞いても良い立場なら、同じ質問をしてた可能性はゼロでは無い事を考えますと何やら情けない気持ちにもなります。
その女性によるかもしれません。自分の好みの女性だったならば、思わず質問しまくって押尾被告に対する羨望なり憎悪なりを増大させていたかもしれません。
どちらを増大させるかは予想できませんが、少なくともその根底に「スケベ心」が存在するのは、否定すべからざる事実でございます。
という事を鑑みますと、恐らくその裁判官にとってEさんはタイプの女性だった事が推測されます。
この裁判官の法廷を利用した「セクハラ」に異議を感じつつも、分ると言えば分る所に身につまされる想いがいたしますのは、私だけではありますまい。
因みに法廷でこのEさんは見えなくなっておりますが、事前に裁判関係者は容姿を知ってると思います。

更にこのEさんの公判が続きます。
実際に薬の飲んで気分が悪くなった時の説明をしています。

検察官「飲んだ後は、どんな効果がありましたか」
証人「すごい具合が悪くなって、汗が止まらなくなって頭がくらくらしました」
検察官「口などに異変はありませんでしたか」
証人「歯ぎしりとかが止まらなくなりました」
検察官「飲んだ後、胃の調子はどうでしたか」
証人「なんかちょっと、吐きそうになったりしました。でも吐けませんでした」
検察官「その後は?」
証人「あおむけに倒れちゃって、腰を打ちました。多分、吐きたくなってトイレに向かう途中に倒れたと思います」

《女性はこの間の記憶が途切れているといい、「腰が痛いので気づいたら床の上でした」と振り返った》
《女性は2日後の3月19日にも、押尾被告に勧められてMDMAを飲んだという。男性検察官に「2日前に倒れたばかりなのに、飲みたくないと思わなかったのか」と尋ねられると、「思ったんですけど、彼のことが好きだったし、雰囲気を壊したくなくて飲みました」と答えた》

検察官「押尾さんはその時エクスタシー(MDMA)をどのくらい飲んでいましたか」
証人「多分、青を4錠くらい飲んでいました」
検察官「何が起こりましたか」
証人「彼の体調が悪くなりました。汗が止まらなくて苦しそうでした」
検察官「その後、押尾さんはどこに行きましたか」
証人「ソファであおむけになっていました」
検察官「顔色は?」
証人「とても悪そうでした」
検察官「息づかいは?」
証人「荒そうでした。とても心配になりました」
検察官「押尾さんはどんな様子でしたか」
証人「『やばい』とか言って、苦しそうでした」

このやり取りで判る通り、押尾被告はこの薬の危険性をここらで理解できたと思うんです。
一緒に使用していた女性が倒れてしまったり、自分も相当具合悪くなってしまったりで救急車が必要になりそうな局面も経験しております。
しかし相手も自分も相当危険な状態になってしまっても立場上救急車等呼べない。このような事が公になればタレント人生が終わってしまう危険性が大きい。
そういう状況をこの経験でシミュレートしてるんです。自分の頭で考える力のある人ならここで学べるのですが。
これは他に色々な人の大失敗を観察していて思うのですが、大抵事前にその大失敗を予防出来るような経験をしてる場合が多いようです。
つまり今回の押尾被告の場合なら
「もし相手や自分がこの薬でヤバい位具合が悪くなっちゃった場合、救急車も呼べないんだから下手すると相当ヤバい事になっちゃうかも」
位に考えられる経験を「させて」貰ってるという事です。
ある意味このような「神の慈悲」と言うべきものが存在するかのように。
こういった経験を活かせるかどうかが大きくなっていく人間と、躓く人間との差なのではないでしょうか。
多分神が与える「機会」に大きな差はないのかもしれません。

上記は2人でロサンゼルスに旅行に行った時の話です。
押尾被告はこの女性にMDMAを日本へ持ち帰るように言いつけます。

検察官「あなたはどうしましたか」
証人「断りました」
検察官「なぜですか」
証人「彼も私もあんなに体調が悪くなって、危ない薬じゃないかと思ったからです。(自分が)捕まっちゃうと思いました」
検察官「捕まるということについて、押尾被告は何か言っていました」
証人「『周りの人たちが知っているから…。たとえ入ったとしても出してあげる』と言われました」

ここで「たとえ入っても(刑務所から)出してあげる」と押尾被告は言っておりますが、ここでもかなりの過信というのか誤解みたいなものがあります。
それは要するにカネや権力の力で悪い事をしてもすぐに刑務所から出られるという意味合いでしょうが、流石に今の日本ではそういう事は殆ど無理です。
押尾被告の取り巻きには財界の大物や政治家までもいたそうですが、彼をここまで増長させてしまう位のものなのでしょうか。
或いは押尾被告の判断力の問題なのかもしれませんが。

さてこのEさんですが、事件直前の平成21年7月29日にも押尾被告とメール交換をしております。

検察官「7月29日にメールをした時点では、押尾さんのことを好きだったんですか」
証人「はい」
検察官「今は?」
証人「恋愛感情はもうないです」
検察官「憎いという気持ちはありますか」
証人「全くないです」

これまた裁判には全く関係の無いやり取りです。どこが必要か解りません。
ここで「恋愛感情」とこの女性が言っているのですが、そう考えると益々解らなくなる所でございます。
しかしそれは別にして「恋愛感情はもう無いです」というのは、今までの供述から見え隠れする彼女の性格からしてそれが本音かは微妙な所です。
今回の事で恋愛感情が無くなる位なら、「恋愛」という観点から見れば他の女性との結婚の方が余程大きな事だからです。
私個人の予測ですと、矢田さんはもう完全に元夫に対する気持ちは無くむしろ憎んでさえいると思いますが、このEさんは心の中では押尾被告を見捨ててはいないでしょう。

主尋問の最後に、男性検察官が「今の押尾さんへの気持ちは?」と尋ねると、女性は少し間を置いて、「申し訳ない気持ちと、頑張ってほしいなという気持ちです」とも答えております。
ここで「申し訳ない」というのは自分がマスコミや法廷で喋ってしまってる事です。
むしろEさんだって殆ど無理矢理MDMAを勧められてるような局面があり、死ぬ危険性があったにも関わらず「申し訳ない」との姿勢ですからこれは恐らく「愛」のなせるワザと考えるにそう無理はないかと存じます。

良いか悪いかは別にして、事実関係もまだハッキリしない事件発覚後2日程度で離婚表明をされた矢田さんよりも、このEさんの方が遥かに押尾被告に対する「愛」は深いと思われます。
押尾被告のEさんに対する扱いは一般に酷いものと言えそうですが、それでも彼女は5年も6年も或いは現在も貫いてるものがあるようです。
亡くなられた田中さんも含めて、女性を考える機会を与えて頂けた事件でもあるのかもしれません。

この事件に関しては次の日記が多分ラストです。
薬物について多少は書こうと思っていたのですが、別の話になるかもしれません。

長文にお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m