長い割につまらないと言うか、長いが故に退屈なので読まない方がいいですよ(´・ω・`)
楽天野村監督(ノムさん)解任について。
今回楽天の成績が良くて偶々問題になったけど、楽天球団はシーズン初めから「優勝しても野村監督は解任」と言っていた。
正直今のプロ野球の監督で、最下位クラスのチームを育てて優勝させられるような人は恐らくノムさんだけだろう。
という事を鑑みると普通球団側は「三顧の礼」を以て迎い入れなければならないような話で、そういう人物に対して楽天は随分礼儀知らずという事になる。
そんな「雇ってやってる」というような態度はあの巨人でさえ無かった。
その解任の理由が「高齢」というのが問題。
本人は至って健康で、やり続ける意欲も大変なものがある。プロ野球監督は肉体を使う仕事では無いので、実力があれば基本的に年齢は関係無い。つまり「高齢」を理由に解任する根拠は仕事そのものに対する評価では無い事になる。
では何かというと「イメージ」。高齢者だとイメージが悪いという事だ。
日本企業は入社も新卒一括採用だとか、退社も定年制だとかで能力や技能関係無しに「年齢」で区切ってきた。
何やら中学卒業だとか高校卒業だとかの延長という感じで、実に形式的かつ稚拙な慣行と言えるだろう。
なぜそうなったのかは日本が官僚主導国家という面が大きい。公務員の給与や人事管理は原則「年齢」によって機械的に処理されているので、民間企業もそれに準じてきたという事。
日本人自身も「公務員は良い就職先」と考えてる人が結局は多く、特に文系の大学生では就職を考える段階でかなりの人間が公務員を考慮に入れる。しかし結局は勉強が続かなくて民間企業で「妥協」する。そして就職先の企業を3年間で3割が辞める。そして契約社員かフリーター。ドンドン低きに流れていく。
しかし上記のような年齢で区切るやり方はもう難しくなってきている。
高齢化社会だからだ。
例えば若い人のバイトが集まらず、ファーストフード等でもアルバイトに中高年を採用せざるを得なくなっている。
その中でようやく「就業に関して年齢で区切るのはどうか?」というのが出てきた訳だ。
これは官僚主導政治や天下り批判の噴出と軌を一にしている。関係無い話なんだが、これは要するに「流れ」という事だ。
本来理屈だけで言えば、天下りや年齢の話はとっくの昔に批判されても良いのだがそうはならない。
結局頭を使って考えてなく、いつも「流れ」だけに頼る。だから対応が後手後手に回る。
今は官僚的で機械的な年齢制限を外すというのが非常に重要になってきている。
なぜなら特に年金の財源が窮乏してる事もあって、高齢者にも出来る限り働いてもらわねばならないのがあるからだ。
あと国際化もあって企業間の競争が激しくなり、今後は中年で解雇になったり会社が倒産したりも多々起きる。
だから中高年の再雇用や就業というのが社会に浸透していかねばならない。
リストラを食らって自殺しなくても良い社会にはしていこうと。
その数が先進国で随一というのを考えると、まだまだ過渡期ではある。
そういう状況の中で楽天球団の「野村監督の高齢を理由とする解任」というのは、反動だと言わざるを得ない。
これは法律に何ら違反してはいないが、社会に対して裏切っているとは言えるだろう。
更に今シーズンこれだけの成績を残し、選手やファン(楽天以外のプロ野球ファンも含め)の支持がこれだけありながら強引に押し切るというのは、2重3重の裏切りではないのか?
プロ野球球団のように社会的影響力が大きい組織は、このような観点も当然必要になる。
そういった倫理的な観点から鑑みると楽天はどうかと思う。
澪が楽天に対して悪印象を持ったのは、球団創設の時。
近鉄という球団が消滅するかどうかの時点から、ライブドアの堀江さんは実際に大阪まで足を運んでデモをしたりしていた。
新球団をドコに誘致するかで東北には球団が無い事から宮城県を選んだアイデアも堀江さんで、実際にかなり早い段階から現地に足を運んで計画を練っていたようだ。
とにかく堀江さんの行動が無かったら「流れ」は起きず近鉄がオリックスに吸収されて終わっただろう。
楽天はかなり後の段階で急に入ってきた。
新球団創設に関して何もしてなく、しかも全てのアイデアは堀江さんの完コピ。
もう完全な横取りと言う他ない。
実際現地の人々も「堀江さんは随分前からやってくれて、筋から言えば堀江さんのライブドアにやって欲しかった」というのを当時言っていた(報道による)。
あとノムさんに対する態度だけではなく、今季FAでアメリカ行って戻ってきた福盛和男選手についての楽天の対応。
彼怪我で2007年は殆ど仕事をしていない。そして2008年からはFAで大リーグに行った。
プロ野球選手の年俸はシーズン初めに決まるから、殆ど試合に出なくても何千万も貰える。
そして怪我してる最中もノムさんは故障に苦しむ選手に誠意を尽くし、他球団に移る時も強く慰留した。
普通他球団に行く時点で気分が悪い所を、態々慰留し必要な人材だと引き留めてまでくれたわけだ。
それなのに振り切って出てってしまった。
規約上は次のシーズンからは別の球団に移っても良いのだけど、一年何もしないで給料だけ貰って治ったら別チームに(自ら)移籍するってのは制度に反してなくても「義」に反するだろう。
そんな福盛だが、大リーグで全く通用せずおめおめ戻ってきて楽天にまた雇えと言ってきた。
その時ノムさんは「人の道に外れることは嫌い」と拒否。
これは澪もノムさんと意見が同じなんだけど「野球以前にまず人としてちゃんとしろ」という事だと思う。
ところが実力はあるから楽天側は大歓迎。
この時改めて思ったのは「楽天のフロントってのはほんの目先の事しか見れない人々なんだなぁ」と。
そういう見識だから自らの言動も、礼節義理を全く欠いたものになる。
シーズン終盤のCSに入れるか2位に入れるかの瀬戸際の時に、来季監督の話をマスコミにバラしちゃって連日その種の報道。
そういうのノムさんだけでなく、ファンや特にプレーしてる選手は相当堪えたとは思う。
これはモラル的な問題だけでなく、合理性にも反してる。
因みに楽天はヴィッセル神戸というサッカーチームも持っているが、事情に詳しい人に聞くとソコでも酷い振舞いらしい。
正直澪も日本の慣習全てが良い等とは思わない。
例えば就職活動前の学生が皆揃って髪の毛を黒くする。そのまま茶色だと印象が悪いからだ。正直それだけで就職できない。
つまり採用する側が、そんな部分で人を判断してる。しかもそれがかなり重要らしい。
学生の側からしてみれば、たった2カ月や3カ月髪の毛の色を変えるだけで評価が大幅に高まるんだから当然従う。
逆に言えば中身が何も変わらないのに、評価が大きく違うというのが澪は全く理解に苦しむ。
そんな慣習があるから、結局若い人々も表面だけ取り繕えばイイと考えてしまう。学校で校則だとかに文句を散々つけていても、表面上は実に従順だ。正直これはあまり優秀でない子達の特徴ではある。文句はあっても疑問は持たない。
しかし義理礼節に関しては別だ。
と言うより、表面的なものより相手に対する「姿勢」が大切だと思う。
相手を尊重できる精神的態度の結果が、義理礼節に繋がってくると思う。
無論ここでも実に表面だけの人もいるが、心が伴っていなければこの種の事は絶対に貫徹できない。
どこかでボロが出る。
逆に表面的な礼儀作法が不完全でも、相手に気持ちがあれば解るし大切なのはその部分で、それはこれを読んでる人も感覚的に解ると思う。
つまり気持ちがあればそれは変わらぬものだから、表面上多少の落ち度があっても義理礼節を貫徹できると。
この事は「髪の毛の色がどう」とは全然違う話。
年齢を重ねるにつれて特にこの「人の道」というものが非常に重要だというのが見えてくる。
その場しのぎの損得やつまらない感情で「人の道」に反してしまう場合が時にある。
そういう人はどこかで大失敗をする危険性が高い。
単に礼儀が無いのが原因で失敗するのではなく、運勢そのものにも影響してるとしか思えない位失敗している。
「自分は運が悪い」と自分の責任とは別の制御不能な部分がどうにもならないという人がいるが、実はこういう人は「人の道」を外してる場合が多い。
自らキチンと筋を通さないから「回避不能な不幸が襲ってくる」。
なぜそうなのか「科学的」に説明する事は不可能だが、色んな話を聞いたり人を観察したりデータを分析しても、これはほぼ確実だという結論に至った。
だから他者を出来る限り尊敬し尊重する気持ちを持っておいた方が良いだろう。
まあこう言ってしまうと損得勘定の上辺だけなってしまいそうだが、その動機だけだとやはり貫徹できない。
何か心からの誠心誠意というものが出てこないと、幾ら得だと解っていても無理みたいだ。
だから結局は損得勘定から離れて、心そのものが綺麗にならないと駄目なのではないだろうか(。・ω・。)