妄想タイム
少し横になったので痛さは引いたけど、まだピキっとお腹が痛む瞬間がある
やらなきゃならない仕事もある
末澤にも正門くんにも心配かけちゃったしなぁ
あちこちに神経使ったせいで、エネルギー不足を感じた
下のコンビニに行ってくるか
グループの人たちへの差し入れも一緒に買ってこよ
『すぐ戻りまーす』と周りに声をかけて席を立った
エレベーターに乗ると、バタバタと走って乗り込んでくる人が!
うわぁ、ビックリしたー、正門くんか!!
箱には私達だけ
【コンビニですか?】
うん、わかった?
【お財布持ってるから】
よく見てるね
と、微笑むと、抱きしめられた
【いっぱい心配しました】
段々と強くなる正門くんの腕
苦しいけど、このまま溶けても良いかな
【△△さんに運ばれた、って聞いて】
【なんで?なんで俺じゃないんやろ、って】
もぅ、正門くん、エレベーターの中で泣かないで!
『ごめん、ごめん、△△さんに話しかけられて、その時たまたま痛くなっちゃって』
【もうお腹平気ですか?】
『うん、ありがと』
今にも泣き出しそうな彼を笑顔にするために、小さな嘘をついた
エレベーターが1階につき、コンビニで正門くんに好きなお菓子を選ばせながら、しばし考えた
一緒にフロアに戻ったら、間違いなく不自然に映るよね…
『正門くん、先に戻ってた方が良いよ』
と告げると、不安がる子犬みたいな目をしてる
そんな目で見ないでくれ、頼むから、ね
彼は素直にエレベーターホールへ向かってくれた
2つのレジ袋を下げてる姿は、まるで会社帰りの私だな(^_^;)
エレベーターがフロア階に着くと、藤ヶ谷くんが通りかかった
今日だけで2回も会うなんて、今までそんな偶然なかったのに
【買い出しですか?】と藤ヶ谷くんが声を掛けてきた
うん、答えた瞬間に近付いてきた
【解けそうですよ、結びましょうか】
あ、ありがとう
今日は五分袖のブラウスで、肘の辺りに細いリボンみたいのが付いてるのを着てたんだ
さっき正門くんに抱きしめられたときに緩んだのかも
【逆の袖は大丈夫ですか?】と、わざわざ気にかけてくれた
見た感じは冷血っぽいんだけど、気遣い出来る人
友達は、このギャップに溺れちゃったんだった(-_-;)
【じゃ、失礼します】
と、一礼して去っていく藤ヶ谷くん
この場面を誰かに見られていたとは、そのときは全く気付かなかった
続く
