妄想タイム


私さんみたいな理解者かぁ

藤ヶ谷くんに言われて気になってきた

私、正門くんの理解者になれるのかな?


あれこれ考えを巡らしたくて、少し寄り道した

地元の駅に着いたら

ん?

あのサラサラストレートは、もしや

【お帰りなさい、気になって来ちゃいました】

改札付近で待っていた正門くん


会いに来てくれて嬉しいけど、ちょっと疲れたので無言で歩いた

正門くんもしばらくは無言に付き合ってくれたが、信号待ちをしてるとき、彼が口を開いた

【藤ヶ谷さんと、どれぐらい話したんですか?】

色々聞くこともあったから1時間ぐらいかな、そのあとちょっとプラプラしてた

『あ、でも、正門くんが心配すると思って9時半までには家に帰ろうって思ってたよ』と付け加えると

【ちゃんと俺のこと思ってくれてたんだ】と小声で喜ぶ彼と自然と目が合った


『お腹減ってたりする?どっか入る?』と尋ねると

【お家行っても良いですか?】と、か細い声で答えた

え?結構お腹減ってるとか?
え?いつから待ってた?

一瞬、ハテナマークだらけになったが

『良いけど、じゃあ、コンビニ寄ろうか?』

ひとまず彼の手を引いた



部屋に着き、玄関で靴を脱いだ瞬間に、後ろから正門くんの腕が私の腰に巻き付いた

どした?
彼は黙って動かない

私は彼の腕にそっと手を添えた


【ずっと、こうしたかったです】

いつもより低い彼の声とバックハグ体勢に体温が上がった

待て待て、ここは玄関じゃ、ガマンしろ、私!

『よしよし、部屋入ってなんか食べよう』


【なんでそんないつも余裕なんですか?】と言いながら、まだ巻き付いてる


コイツ、分かってないみたいだから、分からせてやろう

『私、余裕じゃないよ、ほら、心臓ドキドキしてるじゃん』

おもむろに彼の手を掴んで、私の胸に持っていった

ハッ、ちょっと

焦る反応が何とも可愛らしい

『ね、ドキドキしてるの、分かったでしょ?』


続く