妄想タイム
とうとう壊れた、私のブレーキ
止めていた正門くんへの感情が暴走中
かろうじて、指だけ
正門くんの指って、少し骨っぽいけど、ごつくない
それを感じただけで充分、ありがとう、もう解放してあげよう
手を退かそうとしたら
【こういうこと、誰にでもするんですか?】と正門くんの低い声がして、不覚にも反応してしまった
【指、ビクってなりましたね(笑)】
やはりそう見えちゃうのかな、私って
違うんだけどなー
☆☆駅に着きました、とタクシー運転手の声
カチッカチッカチッ
【どうします?この指…このまま絡めておきたいですか?】と正門くんに聞かれ、流れに任せるという選択をした
【スイマセン、ここで2人とも降ります】
指を離すことなく、彼は左手で器用に支払いを済ませた
彼の右手に引かれタクシーを降りた私
はてー、どうしたもんだ?まさかの展開になってしまった
まずは弁解しないと!!
『あの、違うよ、私、誰にでもあんなことしないから、それだけは分かってね』
【分かってますよ、ちょっと意地悪言っただけです、僕の指が弄ばれましたから(笑)】
【でも、触れた瞬間、良いのかな?って】
…
正門くんの少し照れてる顔が可愛くてたまらない
『で、こうやって手を繋いだままでいるけど、どうする?』と、尋ねると
彼は笑顔を浮かべて【カップルに見えますかね?】なんて聞いてきた
いやー、どうかな?
顔をしかめた私に
【僕はカップルに見えて欲しいです、見えるように努力しますから、僕と付き合ってください】
え?いいの?コンプラ的にヤバくない?年の差どれだけあるんだっけ?
さまざまなワードが駆け巡り、湯気出そうな状態でいると、ダメ押しで正門くんの手に力が入った
【僕じゃ物足りないかも知れませんけど】
もうキャパオーバー!あぁー、どうにでもなれ!
『う~ん、付き合ってみようか?』
口では冷静に返事したものの、全く状況が飲み込めない
一瞬、アイツの顔が浮かんだ
続く
