妄想タイム


明日は明日の風が吹く、と楽観したものの

昨日、可愛がってほしいだなんて言われちゃったから、ひょかっと正門くんへの恋心が出てきちゃいそうで、怖い

まずは平常心になろう、と考えながら出社した


エレベーターホールで同期の男性が喋り掛けてきた

【この前の正門くん、元気してる?うちの部署の女性たちがさ、正門くんとご飯会したいってしつこくて、都合つけてくれない?】

面倒なこと、朝からほざくな!

『あなたの株が上がるようなこと、絶対にしたくない』

と荒めに断った


本音は違う、単に正門くんを取られたくなかっただけ

はぁ、言ったそばから、もう…


こうやって自分の気持ちに気付かされるって、神経乱されるからしんどい

リラックスしなきゃなのに


席に着いて、しばし無の状態で、正門くんが昨日くれたお菓子を食べていたら、上司に呼ばれた


【この間の勉強会の評判、凄く良いよ、でね、上の人が是非ご飯でもって言ってるから、正門を紹介がてら連れて行ってもらえる?】

評価してもらえたことは素直に喜びたいけど、上の人ってほとんど面識ないんだよなぁー


少し離れた場所で、正門くんにご飯会の件を伝えた

【金曜日の夜ですね、分かりました、僕は何か用意しておくものってありますか?】

『んー、自分をアピールするチャンスでもあるから、マジック出来るならネタ仕込んでおくとか』

え、マジックですか?


その反応!いちいち可愛いんだよなぁ(笑)(笑)

なんて浮かれちゃいけない、いけない

『いや、例えばー、の話よ、マジック覚えてこい!なんて言ってないから安心して』




ご飯会の金曜日がやってきた

いつもより、少々かしこまった服装で出社したら、目ざとく末澤くんが朝から絡んできた

【今日どっか行くんですか?】

『△△さんとのご飯会でね、正門くんも連れていくんだけど、ふむ』

【え、△△さんとですか】

『面識ある?』

【あ、いや、あのー、あの方には気…】


◯◯さーん、ちょっとこの資料なんだけどー

『あ、ごめん、またあとで』


続く