妄想タイム


勉強会も無事に終わり、正門くんも仕事に自信がつき始めた

私の役目は一旦終了し、通常業務に戻った

戻ったら戻ったで正門くんとの絡みは減り、当然寂しくなる

この気持ちにウソはない

気付かないふりも出来たのに、先日の末澤との会話で確信した

【正門くんに小さな恋をしたことを】


正門くんは真面目で素直で周囲への心配りも丁寧で、優秀な部下を持って幸せだわ

なーんて

オイオイ!イイ子ぶっちゃって、私!

それじゃ物足りないよ、って私のなかの女の部分が叫んだ

でもよく考えろ

結構年下だろ、社内だろ、リアルじゃないだろ、目を覚ませ自分!!

この厄介な気持ちをおさめようとすればするほど、彼の仕草や幼い表情を思い出してしまう悪循環


アカン、一服してくるか…

喫煙室には、勉強会に参加した私の同期がいた

『あの説明してた正門くんって子を教育したのって、◯◯なんだってね?』

『あのあと、うちの部の女性たちが彼のこと可愛い可愛いって騒いで大変だったよ、あんな隠し球持ってたなんてな(笑)』


はぁ、ここでも正門の話題かよ

【可愛く仕上げておいたんだから、大事に扱ってよ】

と言ってその場をあとにした


彼を育てた成果が見えた一方、彼があちこちで認知されたのは悔しくもある

可愛らしい彼を独り占めしたい、なんて気持ちが大きく育つ前にどうにかしないと仕事に身が入らない

冷静になって仕事に打ち込め!時間が経てば気持ちも消えていくだろう

消えろ、消えろ、消えろと自分に言い聞かせた

身勝手だと分かっていたが、極力、正門くんを避けて過ごした数週間


ある日、残業していたら、私の好きなお菓子が突然机に置かれた

また末澤くんかな?

ありがとう、と振り向いたら正門くんだった


あれ?

『末澤センパイに聞いたんです、◯◯さんの好きなお菓子』

『こうでもしないと喋る機会がないと思いまして…』


『あの、僕、なにか失礼なこと、しちゃいましたか?』


続く