客離れの法則 | 豊田礼人の正しく愛される経営術

豊田礼人の正しく愛される経営術

レイマック代表で愛される会社経営コンサルタント(中小企業診断士)の豊田礼人(とよたあやと)のブログ。

週に一回、公的な仕事の関係で、名古屋駅周辺でランチを食べます。

オフィス街なので、昼時はどの飲食店も大混雑しますが、その中でいつもすいているお店があるんです。先日もその店だけガラガラだったので、仕事関係の人と3人で入ったんです。

店も清潔だし味も価格も特に問題ありません。でも、ガラガラ

なぜか?

それは、「遅い」が原因でした。

とにかく、注文してから商品が出てくるまでが遅い。これ、ランチ客にとってはすごくイヤなことですよね。ランチはパッと食べて、パッと仕事に戻りたい。

その店、なぜ遅いかというと、店員が2人しかいないんです。厨房に1人とホールに1人。(席は20席くらい)だから、僕たちの後から2、3人客が入ってくるとそれだけでもうパンク状態になる。

で、待てども待てども、料理が出てこない。すごくイライラするんです。

だから、味も価格も問題ないんですが、(むしろ注文した牛すじカレーは美味しかった)「もう2度と来るか」となってしまうわけです。こうやって、お客は来なくなるんですよね・・・。

僕たちが入る前までは、暇だったんです。でもちょっと客が入るとたちまちパンクする。客は料理が出てこないのでイライラする。

しかしその客が帰るとたちまち暇になる。2人で十分な状態になる。

だから、経営者は、「客が少ないから、最低限の人数でいい」と判断し、2人体制のまま放置する。しかし、それが顧客の不満足を招く結果となり、増々客は来なくなる・・・。

これ、店の都合を客に押し付けているんですね。

「常に客がたくさん来るようになったら店員を増やしますが、それまでは多少お待たせしてもいいでしょ?」と。

この自分都合優先の考え方が「遅さ」を招き、客離れを引き起こしているのです


さて、自分レベルではいかがでしょうか?

僕たちは、まず経費を抑えようとしますよね。

赤字が恐いから。

だから経費を抑え、まず利益を確保しようとします。売上が増えたら、人を増やそう。まずは売上増やす方が先だぞ、と。

しかしこの考えだと、先述の飲食店みたいな状況になりますよね。つまり負のスパイラルに入る。

そうではなく、顧客満足のために、どうあるべきか、を基準に考える。

先行投資は恐いけど、結局目標に早く到達できるはず。

万全の体制で、お客様を迎えよう。それなくして、成功はありえない。

応援しています。

(メルマガ 「愛される会社の法則 573号より)


【このメルマガへの感想】

いつもメルマガ拝読しております。(配信される)毎週金曜日は楽しみです。

今回のお話、特に今の状況とがっちりマッチしたので、
感動のお礼までにメールします。

勇気をもらえます。ありがとうございます。

父親が創業者で現役社長(80歳)。
55年前にサラリーマンから起業して、身の丈に合わない設備投資を繰り返し、両親はずっと、今でも綱渡り的な自転車操業中。

だけど、その設備投資した生産機械が今となっては自社の強みの最大のポイント。

両親が人生かけて手に入れた環境に感謝しつつ。

僕自身、今年40歳で、世代交代すると言われていましたが、
理由あり、自社再出発の為の体制づくりの一環で、別法人設立を目論んでいます。

その中で、新スタッフの雇用という問題があり、今回のメルマガのテーマと同様の悩みをもっていました。

要は仕事量が増えてから人員補強等投資すれば良いのでは?という考え方が多いなかで、

全てを顧客視点で考える

という原点を再提示して貰え、改めて思考がクリアになれた気がします。

今回のテーマ、タイミング的にベストで、後押ししてもらえる意見なので、最初の一歩を踏み出す勇気になります。

ありがとうございました。


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