あいさつが企業ブランドを育てる | 豊田礼人の正しく愛される経営術

豊田礼人の正しく愛される経営術

レイマック代表で愛される会社経営コンサルタント(中小企業診断士)の豊田礼人(とよたあやと)のブログ。

この写真、私のお客様でもある特許事務所の壁に貼ってある「標語ポスター」です。


豊田礼人の正しく愛される経営術



この事務所では、仕事の基本は「あいさつ」である、という経営者の考えを所員さんたちに浸透させるために、このポスターを貼っています。

お客様を満足させる質の高い仕事をするためには、コミュニケーションが重要。コミュニケーションはあいさつから始まるので、あいさつこそ顧客満足の基礎となるものだ、という考え方です。

面白いのは、このポスターを作ったのは経営者でもなく、所員さんたちでもなく、

所員さんの子供たちだということです。

所員さんの家族も同伴した社員旅行で、大人が宴会をしている時間を使って子供たちに自由に書いてもらったのだそうです。大人が飲んでいる横で、子供たちは嬉しそうに取り組んでくれたのだとか。

この子供たちに書かせるという企画は、経営者ではなく、所員さんたちの発案だったそうです。当日まで知らなかった経営者はそのサプライズ企画に、とても感動したそうです。

そして出来上がったこのポスターをオフィスに貼り、所員さんたちは毎日「あいさつ」の文字を目にするのです。

これ、すごくないですか?

この話を聞いたとき、思わずジーンとしてしまいました^^

自分の子供が書いた「あいさつが大切だよ」というメッセージを、親である大人たちはどんな気持ちで眺めるのでしょうね。

きっと、ワープロで作った標語ポスターよりも、何倍も大きな効果を発揮していることと思います。

ところで、「企業ブランド」という視点でこの話を振り返ったとき、この事務所の「あいさつを大切にする」という方針は、企業ブランドを強化するための重要な役目を担っていると思います。

どういうことかというと、企業ブランドというのは、その企業の仕事のやり方から生まれるものだからです。

例えば、「トヨタ」という企業ブランドは、「壊れない」「安心」「確実」「値ごろ感」というイメージを顧客に抱かせています。それはカイゼンやカンバンなど「トヨタ生産方式」という「やり方」から生まれているものです。

あるいは、リッツカールトンというブランドは「素晴らしい接客サービス」をイメージさせますが、それは「人材教育のやり方」や「理念浸透のやり方」から生まれています。

逆に三菱自動車や雪印は生産現場が品質管理を怠ったために、一夜にしてブランドは地に堕ちました。

つまり企業ブランドを支えるのは、高い品質を常に生み出せる「やり方=メソッド」だと言えるのです。

ですから企業ブランドはメソッドブランドと呼ばれることもあります。(参考:小出正三「ガバガバ儲けるブランド経営」)


中小企業はメソッドブランドを確立すれば、大企業に勝つことは可能です。(by 小出正三)


豊田礼人の正しく愛される経営術


この特許事務所は、あいさつを起点に仕事の質を高めることで、ブランディングしているのだ、と僕は思います。

そのメソッドが企業ブランドを作ります。

事実、この事務所は順調に成長し、多くの企業から支持されています。

さて、僕のメソッドは何だろう?

考えてみます。

あなたの会社のメソッドは何ですか?

是非、一度整理して考えてみてくださいね。

応援してます!