小学校時代の担任だったN先生が亡くなりました
今日は先生のお葬式で国分寺まで行ってきました
先生は９３歳９ヶ月で亡くなりましたが、普通であれば大往生ということでしょうが
葬儀に参列している人たち皆が最後は涙、涙で見送りました
少し先生のことを聞いてください
N先生は心優しい、生徒を分け隔てすることなく、立派な方でした
私は４年生でクラス替えがありN先生のクラスになったのですが
先生は始めに「私は君達を呼び捨てやニックネームで呼ぶことはしません
必ず、○○君、○○さんと呼びます。それは一人一人の人格を尊重したいからです」
とおっしゃり、今でもそれを守ってくださってました
先生の言葉に 「子供たちはスターです。どの子も磨けば必ず光り輝くのです」
とありますが、その言葉通り、先生はいつも私達を褒めてくださいました
「大丈夫、大丈夫！出来ますよ！」と優しい顔でいつもニコニコおっしゃってくださいました
私達の学校ではドッチボール大会、ソフトボール大会などがあったのですが
私達のクラスがいつも優勝でした
先生は私達と一緒に練習に参加してくださり、ドッチボールのボールの取り方など
丁寧に教えてくださり、先生の教えてくださったとおりに
ボールを取ると不思議とどんな玉でもとれたものです
またマラソン大会のときは、すぐ気持ち悪くなって全く走れなかった私ですが
「○○さん、朝、学校が始まる前に一緒に練習しましょう」と声をかけてくださり
頑張って早朝 練習を重ねると、本番で１０位以内に入れたのです
その時になんでも努力を重ねれば出来ない事はないんだなぁ～って思いました
私はN先生のおかげで いつも他人の立場に立ってみて
物事を考える。。。という事を学びました
N先生のクラスで先生から学べたという事は、私達の誇りです
私達のクラスには、知らない人はいないというほど 有名になった男性がいます
彼が有名になった時には先生はとても喜ばれました
でもそのときに「彼も私の可愛い生徒ですが、どんな生活をしていても
みんな私の大切な生徒なんです」とおっしゃってくださいました
今日の葬儀でその有名人が弔辞を読みましたが
彼はどんな忙しい時でも、先生を囲む会には出席しますし
どうしても無理なときには会の最中に電話をくれます
N学級の生徒全員が先生の生徒だったことが誇りであり何十年経った今でも
先生を慕っているのです
先生が８７歳の時から毎年、５月の先生のお誕生日に集まっていました
最近では車椅子で、でもしっかりとお話をしてくださり
毎年、先生を囲んで集まるのが楽しみでした
先生の大好きな宮沢賢治の 雨にも負けず を私もいつも心に留めておきたいと思います
一昨年集まった時に先生がプリントアウトしてくださった詩です
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けず
丈夫なからだをもち
慾はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の
小さな藁ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば
行って看病してやり
西に疲れた母あれば
行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば
行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があれば
つまらないからやめろといい
日照りの時は涙を流し
寒さの夏はおろおろ歩き
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
苦にもされず
そういうものに
わたしは
なりたい
今日はまじめなお話を最後まで読んでくださってありがとうございました
Reiko