ワタクシはツカツカとお嬢様の方に近づきゲロオと肩を列べた、
ワタクシ「ゲロオ、いや、小田山くん、この美しいお嬢様を紹介してくれるかな」
ゲロオ「えっ、いいよ、彼女は塚田サユリ、俺のこうは.....」
ワタクシ「へぇー、サユリちゃんというのか、レイスリーです、宜しくね、これから授業なの?よかったら後でお茶のまないですか?もちろん皆で、どおー」
ワタクシはゲロオの紹介を遮り話し始めた、
サユリ「お茶ですか?」
サユリは友達とヒソヒソと話す、ハッキリ言って友達はブスだった、だいたい可愛い娘の友達はブスが多いと相場は決まっている、オマケに余計な事を色々と吹き込むのがこのブスなのだ、だが本命を落とすにはまず友達のブスにも好かれなければならない、ワタクシは色男でもなければ金もない、せいぜいボクシングをやっていたのでガタイがいいだけだ、だが女性に事欠く時は少なかった、本命の友達によくする事で自分に味方してくれる場合がある、フィリピンパブに通った時も気に入ったフィリピーナのベストフレンドが暇ならば必ず場内指名を入れて優しくした、この時も友達も一緒に来るように誘ったのだった。
ニコニコしながらサユリは「いいですよ」と快諾してくれた、喫茶店の場所を教えワタクシはブスの友達を相手させる為にゲロオと好きな女の娘の家の便器になりたいと言い犬のベンジーにならってベンキーと言うアダ名となった鈴木をお供に待ち合わせの時間に喫茶店に向かった、途中いつもの雀荘に顔を出すと先輩の芝サンが好物の麻婆丼を旨そうに食べていた、無精髭をはやしザンバラ髪だがいつも汚ならしくボロのジーパンを履き自ら‘雀荘の主,を自称していただけありなかなかの腕前を誇っていた、
芝サン「おー、レイスリーやろうぜ麻雀!」
ワタクシ「いやいや、また後から来ますよ、芝サンあの連中は何者ですか?」
奥の卓を囲み大声で笑いながら打っている見たことのない連中がいる、だがワタクシの頭の中はサユリちゃんの事で一杯だったので気にせずに喫茶店に行く事にした。
喫茶店に着くとサユリとブス友が待っていた、話しながらよく見るとサユリは確かに顔は可愛いが肉体的にはクエスチョン、この頃はロングドレスが流行っていて体の線が解りづらかった、基本的に肉感的な女性が好きなワタクシは彼女を最初に見た時はマグロを釣り上げたと思ったがよく見ると「カツオだったのか」と少しトーンダウンしてしまった、だが「まあ、いいか」と思い直し家の電話番号をゲットし次に会う約束も取り付ける、喫茶店を出てサユリたちと別れワタクシは猿と雉、いやゲロオとベンキーを連れて雀荘に戻った。
ドアを開けると芝サンが先程の奥で打っていた連中と手合わせしていた、すると雀荘のオバチャンが寄ってきた、このオバチャンの娘は当時少しは名の知れた美人シンガーソングライターで時々雀荘にもやって来た事があった、
オバチャン「芝チャン負けてるわよ~」
どの雀荘にもあいつは強いという打ち手が何人かはいるものだが芝サンもこの雀荘の主を広言するだけの実力者だ、その人が初めて来た連中の中で負けているのは雀荘に打ち手のレベルが低いと見られてしまう、ワタクシは芝サンの後ろに座り眺める事にした。
だが見ていても芝サンの打ち方はいつもと変わりなかった、他の打ち手はどうやら新入生らしい、言葉を聞いていると1人は関西弁でただ単に運に任せて勢いのある打ち方をしているだけのようだ、何れだけ技量やキャリアが有ろうが相手が大きな運に恵まれている時には勝てない場合がある、関西弁の男は相手が先輩だろうと物怖じせずにノビノビと打っていた、そういう性格なのだろうがそういった男は時として怖い、芝サンも関西弁の男の運に呑み込まれていた。
芝サン「レイスリー、俺バイトが入ってるから、次に代わってくれるか?」
ワタクシ「いいですよ」
本当は手の内がわかっているゲロオとベンキーを入れて確実にマネーをゲットしたかったのだが、たまには訳の解らない相手と打つのも面白いかと席についた、
関西弁の男「僕!コートって言いますんや!」と大声で自己紹介してきた、牛乳瓶の底のような分厚いレンズのメガネをかけてまるで出目金のように目が飛び出して見える、見た目も性格も特色がある男だった。
いざ始まるとやはり3人共に運のみ麻雀というのがわかった、テンパイ間際になるとドラだろうが何だろうが突っ張ってくる手の内が読みやすい相手だ、だがコートは運が継続していて、それを崩そうとワタクシは細かい手を挙がりチャンスを待っていたがコートはリーチ一発で高めの牌を積もり挙がりトップを快走していた、ワタクシは2着に入って若干プラスというところ、なかなかいい牌に恵まれない、そしてラス親のワタクシの時の事だった、牌を集めていくとどうみてもくず牌ばかりで挙がりには遠そうな手牌だ、そして最後の手牌を取ってよく見ると対子が一組有るだけで全ての牌がバラバラ、
ワタクシ「十三不塔(シーサンプトー)」
一同「エーッ、本当に!」
役満、麻雀打ちに取っては憧れの手だ、ワタクシは学生時代、サラリーマン時代に役満を50数度挙がっているが挙がれない人は生涯に一度も挙がれない事もある、ワタクシが自分は勝負強いと勘違いしてしまうのは学生時代に麻雀で勝ちまくり人がなかなか挙がれない役満を多く挙がったからに他ならない、「下手な自信は身を滅ぼす」ワタクシは仕事でも女性でも自信があったが実際に身を滅ぼしてしまった男だ、ワタクシ既にこの時にその予兆があったという事だろう。
この役満の挙がりで勝負は決した、コートたちはその後もトップを取る事もなく十分に負けてくれた、その後、この連中はベンキーやゲロオたちと共にワタクシのお小遣い元として負け続けてくれる事になる、数日後、大川から電話が入ってきた、
大川「レイスリー、ディスコ行かない?」
ワタクシ「デ、ディスコか!」
次週ワタクシは生まれて始めてのディスコに行き驚きの展開となる。
次回に続きます、いつもご訪問頂きまして誠に有り難うございます。