461.フィリピンの時の流に身をまかせ.1 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
皆さんも同じかもしれないが歳を取るとあちらこちらが痛くなる、50歳過ぎてからは少しづつだが更に痛いところが増え続け59歳の今は痛いところに伴い薬の種類も毎年増えている状態だ、フィリピンに渡る前に薬を2ヵ月分貰おうと医者に行くとあちらが痛いこちらが痛いと言うと「検査をしよう」となりレントゲン、血液検査、心電図、尿便検査をしたが肺は真っ白、血液もドロドロ、「煙草は直ぐ辞めなさい」と言われ、更にCTスキャンを後日受けた、どうせ調子が悪いのは長年の煙草と肥満そして寒さのせいだろうと勝手に自分診断をし、更に生まれついての間の悪さを持つダニの心臓のワタクシはフィリピンに行く前に結果を聞きに行くのが怖いので医者をバックレてフィリピンに向かう事にした。


嫁さんのジョイは去年4月に来日してからいつ帰れるか解らないのにドンキホーテや100円ショップ、友達から貰ったものを少しずつ溜め込んでバリクヤン.ボックスをパンパンにしてクリスマス前に着くように送り、更に旅行カバンに目一杯詰め込む、残念ながらワタクシの物はパンツとシャツが一枚づつ後は最低必要とするものだけだ~、これで後はフィリピンに帰国するだけと思いきやアメブロのブロガーさんで年末にやはり渡比なさる‘九州の雄,とワタクシが勝手に思っているカロさんと電話でお話していると何とフィリピンに台風が向かっているらしい、ネットで見るとワタクシたちが渡比する日12月16日にフィリピン上陸の予測らしい、「ムフフフ、引きが強いぜ、ついにワタクシも嵐を呼ぶ男になっぜえ~」前向き過ぎて一人悦に入っているが実は非常に間が悪いだけの男というだけなのだ。


病院の検査の結果は取り敢えず医者に行かない事で逃げ切ったが、台風相手では逃げ切る事は出来ない、まあ飛行機が墜ちれば旅行保険にも入ったので日本にいる息子二人に金も残してやれるのでそれもいいが、フィリピンのファミリーには何も残してやれない、そんな事を考えながら台風の進路を見ているとどうにかギリギリの15日の日に南シナ海に抜けたらしい、間は悪い男だが悪運は強いワタクシ、しかし、この台風27号では12月15日現在で70万人が避難し4人方が亡くなったらしい(19日現在では41人が亡くなり、5人が行方不明)、簡単な言葉になってしまうがご冥福をお祈りしたい、そして16日になり地元の駅から出ている羽田国際空港行きのバスに乗り一時間ほどして到着、過去に20回程海外旅行には行ったがジョイが一緒だったせいかドキドキ感が全くなく僅かにワクワク感が有るだけだ、過去は現地の空港に待っていてくれる女(ひと)がいると思うと結構ワクワクして足早になったりしたものだったが連れ合いがいるだけで「こんなにも違うのか」と思ってしまった。


免税店で医者に止められているタバコをワンカートンだけ買うとジョイが「ドウシテ、ヤスイ?」と聞いてきた、彼女も何度も海外旅行に行っているのに何故か免税店を知らない事に驚いたが教えてしまったばっかりに余計にタバコ、2カートンをワタクシに当然とばかりに支払わせられてしまった~、空港の待合室にいくと周りのフィリピン人たちから写真をお願いされている男がいた、「大したハンサムボーイでもないのに」と思って見ていたが後でサラマさんのブログに登場していたジェイソンDとかいうアクターだかシンガーだかの男らしい、アクトレスなら高速スキップで側に行きワタクシも写真を取っただろうが男には全く興味がないワタクシなのだ。

時間が来て飛行機に乗り込み座席に着くが何故か狭く感じる、いや実際に小さく古い機のようでビディオもなければ前に画面もなく何も映画やフィリピンまで後何分さえも投影されない、羽田空港は初めての利用だがたまたまオンボロ機になったのか羽田は常にオンボロ機なのか気になるところだ、ここ1ヶ月前から腰が痛くてしょうがないが飛行機のこの狭さがワタクシには拷問のように感じた、トイレに行こうとすると古株のババア.スチュワーデスが「プリーズ、シッダウン!プリ~ズ、シッダウン!」を連発「オッケー、ビッグママ」と本人には聞こえないように言うとジョイを始め周りのフィリピン人は皆笑っていて受けた事に気を良くしたワタクシ、勿論飛行機の中でマガンダを捜索さたがマガンダモドキばかりで楽しめず腰の痛みが増すばかり、やっと低空飛行に移りフィリピンの夜景が見えてきてホッとした、雨が窓に時々打ち付ける、台風の影響がまだ残っているのかもしれない、アナウンスがありやっと到着してくれた、だがこの腰の痛みが先々のフィリピンで尾を引く事になりそう気がする。


飛行機から降りてイミグレーションに向かうが、以前と違い工事をしている影響か或いは台風の影響で遠い場所に降ろされたのか、20分以上歩かされてしまい同乗者皆が「どうなってるの?」の雰囲気になっていた、だがそのぶん荷物が出て来るのが早く感じられたので行って来いだった。


歓迎口ではいつもにもまして多くの人達でごった返している、空港には車を持っているジョイの従姉夫婦が迎えに来てくれる手筈だが果たして5分で発見出来た、2年5月前に渡比した時はジョイはワタクシの事を4時間も待たせたくせに自分の時には全く抜かりがない、流石にフィリピーナだ、この迎えも従姉夫婦はアルバイトとお土産目当てで決して親切心だけではない、だがそれでも来てくれるだけで有難い、車はケソンシティに向かって走り出したが20分もするとスコールのような強い雨が降りだした、まだ台風の影響が残っているのかそれとも次にフィリピンに向かっている28号なのかは解らないが気温も低くエアコンが寒く感じた、そう言えば過去に5.6回来た時も暑く感じた事がなかったが、これはタイに行った時の暑さが影響しているのだろう、暑い国と言っても千差万別だろうがタイは飛行機から出た瞬間から息苦しさを感じた、実際の温度よりも湿度が高い為に暑く感じてしまうのだろ、最近の日本の夏も身を焦がすような暑さで異常だろうしバングラデシュでは汗が止まらないほどの暑さだった。


交通渋滞も相変わらずだがアジア各地の主要都市は何処も同じだがフィリピンは渋滞範囲事態が広い気がする、空港からケソンシティの家まで約2時間半かかった、家の側になり電話をしジョイの兄貴を迎えに来させた、家の前の道路は狭くてモーターサイクルがやっと通れるくらいのスペースしかない、車から降り従姉夫婦にお礼金と土産品を渡しどしゃ降りになった雨の中を掛けて家に入った、久しぶりのオンボロ屋だが一応一軒家が有るだけ大したものだ、入り口の直ぐ右が応接間で家族の団らんの間、ジョイの両親や弟がニコニコしながら迎えてくれた、ジョイの父親は如何にも人柄の良さそうな顔をしている、母親も笑顔だが「来た来たカモが~」と内心ほくそ笑んでいるだろう、そして弟のジェイジェイ、ジョイの子供のリアム、狭い部屋に入ってベッドに据わるとメリメリと音を立てて真っ二つに壊れてしまった、だがそんな事はワタクシを含めて気にしないファミリーの面々、その日は遅く着いた事や腰痛の為、軽い食事とシャワーをしワタクシは就寝したがジョイは遅くまでファミリーと積もる話をしていたようだ。


朝起きると足にサラサラと毛皮のような感触が、ひょっとして子供でも寝ているかと飛び起きたら猫が図々しく寝ていた、この猫の他に3匹の猫たちが家を勝手にねぐらにしている、ファミリーは食べ物を取られたり寝るところに入らない限りは特に追い出す気はないし追い出しても懲りずにやってくるので無駄な事はしない、ワタクシのところには毎晩黒ブチのシンシアが一緒に寝ている、念のため言っておくがシンシアはオスだ、しかし日本の猫に比べフィリピンの猫は静かで、爪を立ててこないし怒るところも今のところ見た事がない、環境の違いに犬よりも順応性があるのかもしれない。


さて、渡比二日目は色々とやる事が有り、まずは食事をしてウンチとシャワー、皆様ご存知の通りフィリピンではトイレットペーパーがない家庭が多くジョイの家も同じだ、出し終わったら手で拭いて水で洗い便器の中の汚物は桶の水で流すが、たまに巨大なワタクシの分身は離ればなれになるのが寂しいのかなかなか流れてくれない、ワタクシも心を鬼にして「往生してくれ~」と水を流すが、それでもカケラがブッカリ浮かび更に中腰になりながら水を掛け「南無阿弥陀仏」と唱えるのだった、腰の痛いワタクシにはフィリピンでのウンチは命懸けなのだ。


さて、この日は将来のフィリピン移住に向けてやらなければならない事が幾つかある、まずはワタクシ、ジョイそして子供のリアムでトライシクルに乗った、狭いところにデブのワタクシとブタ、いや多少ふくよかなジョイに詰められ一気に腰に激痛が走った、僅か7.8分の距離だが更に痛みは増した「イテテテ」と言いながら降りるがそこには目指すものがなかった、実はレートのいい両替場あったらしいがクローズしていた、更にもう一軒行ったがそこもクローズ、ケソンシティの中心では銀行系やショップが以前よりも増えたせいで何処か隅に追いやられたのかもしれない、かなり探したが結局モール系で35万ほど両替したがレートは良くなかった、次にメトロバンクに向かいジョイの新しい口座を開設しようとしたがパスポートの他にバース.サティフィケートが必要と言われ入金は次の日にした、次はアイパッドをフィリピンで使えるようにする事だ、Simカードとプリペイドカード、そしてポケットWi-Fiを購入しようとしたがアイパッドのSimカードはそこいらの店では売っていない、そこでgloveの代理店に行きやっと購入した。


腰も痛いのでバハイ(家)に戻りアイパッドのSimの交換やプリペイドカードをやろうとするが今度はポケットWi-FiにSimカードがいる事がわかった、弟にひとっ走り買いにいかせ近所の詳しい男に設定してもらい、やっと使える状況になったはずだが12/21現在ではまだ外でインターネットをやっておらずポケットWi-Fiが使えるかは解っていない、このアイパッドはフィリピンに移住しようと考えるワタクシには重要アイテムだ、まずは手数料は掛かるが日本の自分の銀行口座からフィリピンのジョイの口座に直ぐ送金これはチェック終了した、更に株式が出来るかどうかだが、これも日本と同様に出来る事が解った、これで生活の基盤となる金の流動性は確保出来る事となった。


そしてワタクシはフィリピン人同士の下らない争いに巻き込まれていく事になる。



次回に続きます、いつもご訪問頂きまして誠に有り難う御座います。