321.始まりはいつも雪.改訂版(32) | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
ワタクシ、成田で大事なものを探しております、キョロキョロと周りを見渡します、「あった!」高速スキップでそちらに向かいます。


中に入りドアを閉め、事を済ますワタクシは
「う~ん、やはり牛乳、トウモロコシ、枝豆の食べ合わせはダミだね~」とトイレトイレで昨日の晩御飯の組み合わせを悔いるのでした。


一応落ちついたお腹を擦りながら待合室に入ります、20分程してビジネスクラスから搭乗が始まりエコノミーのワタクシは関係なく並びます、同じようにワタクシの後ろにエコノミーの人が並びワタクシに
「並んで大丈夫ですかね?」と聞いてきます。


ワタクシ「ジェン、ジェン、(全然)大丈夫ですよ~」と答えます。


「ジェ、ジェ、ジェですか?」


ワタクシ「ジェン、ジェンです」


後で知ったのですが、この人は某テレビ局のプロデューサーらしくワタクシの言った事を盛んに繰り返すのです。


「ジェン、ジェン、ジェン、フーム、ジェ、ジェ、ジェね~」


まさか8年後にこの言葉が某テレビ局の朝ドラで使われるとは思ってなかったワタクシです、まあ、信じる良い子はいないと思いますが、念のため大ウソです。


飛び立てばほんの4時間、アッという間にマニラ到着です、手続きが終わりいつものように手荷物はリック一つとマルボロが入った紙袋一つですからサッサと歓迎口に向かいます。


前回は空港で3時間待たされたワタクシですが「オーッ」レイア今回はいました、それも1人です。

ワタクシ「レイア~、元気してたか?」

レイア「オッオーッ、ゲンキヨ、マッテタヨ」


レイアを待たせた......初の1勝です、後49回はワタクシは常に待たされていたのです、
「勝った~っ」と手で勝利のビィクトリーポーズを取っているとタクシーが横に止まります、ちょうど良かったと二人で乗り込み常宿のアンバサダーホテルに向かいました。


チェックインし部屋に入りレイアにお土産のマルボロを5カートンと香水をチョコレート5ケース、シーフードヌードル10個を渡します、前回の渡比でレイアと即即はおろか二人でいる時間が一時間しかなかったワタクシはレイアの肩に手を回し甘い甘い攻撃に出ようとしますが、レイアに
「マダ ハヤイ ディバー」とアッサリかわされてしまう悲しいワタクシ。

仕方がないので近くにあるショッピングモールのロビンソンにタクシーで二人で出かけます、僅か5、6分で到着しタクシーを降ります。


そこからモールの入り口まで約30mです、今回は順調に進み調子に乗ったワタクシは威風堂々とスキップで入り口に進んでいくのでした、そして15m程進んで後ろで振り返ります、するとレイアは恥ずかしそうにして他人の振りをしているのです、周りのフィリピン人逹も「何だこのバカタリ日本人は」という顔をして怪訝そうにこちらを見ています。


ワタクシは「カモーン」とレイアに向かって手を振ります、するとアベック連れの男がスキップをしてこちらにやって来ます、更にオジサンと子供3人がスキップでやって来てワタクシに横に並びました。


その人逹とハイタッチするワタクシに先程まで怪訝そうに見ていた人達は何かのパフォーマンスだと思い急に和やかな表情になり、その近辺に一体感が生まれたのでした。

そしてワタクシは
「やるなー、フィリピン人、ナハハハハ」と言い「アナター」とレイアは呆れながらモールの中に一緒に入るのでした。



次回に続きます。いつもご来場誠に有り難う御座います。