248.真夏の街.49 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
コロンビアーナのグロリアの東京タワーに行って思い出作りをしたいという願いをかなえる為にワタクシは一緒に行くことにしました。



錦糸町の駅でグロリアと待ち合わせして東京タワーに着いた時は辺りは暗くなっていました、夜景を見ながら時には静かに遠くを眺め、時には騒がしくなるグロリア、タイ人、フィリピン人も喜怒哀楽の落差は大きいのですが、このコロンビアーナも微妙に違うもののやはり落差は大きいのです、この落差に次第にグロリアに引かれるワタクシです、バカチョンカメラで写真を撮りまくり、東京タワーを見終わり、次は食事がてら六本木のディスコに行きました。


「フッフー」と声をあげダイナミックなアジア人とは違う大きな振りを見せるグロリア、やっぱり食べてるものが違うのか、このリズム感には日本人のワタクシは劣等感さえ抱いてしまうほどなのでした、踊り疲れディスコも3時間ほどで終了し、タクシーで送って行きます、彼女のアパートの前で
ワタクシ「どう、少しは思い出になった」


グロリア「ウン、アリガトウ、キョウワ ホントウニ タノシカッタヨ」
と言って唇にキスしてくれました。


以外とあっさりと別れたワタクシたち、しかしグロリアから入官に出頭2日前にまた電話がありました、今度は焼き肉をご馳走するので会おうと言うのです、食べ物に釣られワタクシはイソイソと出掛けました、そこは三万里と言う錦糸町に3軒ほどある店なのでした、店長は以前に韓国クラブの客引きをしていたリュウ君です、
リュウ君「レイスリー、オヒサシブリ デシュネー、アレ、マエノ カワイイ タイノ オンナノコワ ドウシタンデシュカ?」


ワタクシ「夕子とは別れて1年半位になるかなー」

リュウ君「ソウイエバ アノ タイワンリョウリノ ママ ザンネンデシタネー」
リュウ君の言う台湾料理のママとはみつえママの事です、ワタクシが恩あるママはタイ人たちを置き三度店を開き夕子も働いていたのですが、またもや入官に踏み込まれママ自体も三度目と言うことで在留資格を取り消され台湾に強制送還されてしまったのです、ワタクシが話を聞いときは既に強制送還された後でママには会えずしまいでした、旦那さんは日本人ですがやはり三度目は厳しいものだったのです、一時代、錦糸町では知らない者はいないと言われたみつえママの日本での最後は余りにも寂しいものとなってしまいました。


バイタリティー溢れるみつえママの姿はまだワタクシの瞼に残っています、ワタクシの姉とも言える存在のみつえママ、しかし、このみつえママ転んでもただでは起きません、2014年現在、元々台湾でやっていたスーパーマーケットを3店舗に拡張し「レイちゃん、あなた、いつ来るの台湾」と嬉しい声を聞かせてくれています、ひょっとしたら、日本でまた店をやる事を狙っているかもしれません、やられても、やられても立ち上がるバイタリティーあるみつえママに再会する事をワタクシも楽しみにしているのです。


焼き肉屋で好物のカルビクッパと豚足を食べ終わりワタクシたちが帰る時にリュウ君はワタクシの好物のキムチとガムを10枚お土産にくれるのでした、優しい男です
ワタクシ「じゃあ、グロリア送っていくよ」


グロリア「ネエ、オネガイガアルンダケド」


ワタクシ「えっ、何なの」


グロリア「アシタマデ イッショニ イテクレナイ」

ワタクシ「いや、いいけど」
明日は入官に行きそのまま収監されるグロリア、怖くなったかもしれません、ワタクシと最後の夜を過ごしたいと言うのでした。



次回に続きます、いつもご来訪いただき有難う御座います、心より御礼申し上げます。