227.真夏の街.28 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
フィリピーナのアイと恋人となったワタクシ、その日は日曜日でネリーが休みの為アイを指名出来ます、しかしアイは他の客と同伴の為、ワタクシは遅い時間に行きました。



店に行くと、マリアが隣の席にお客に付いていました、
マリア「クーヤ、コノヒトト ワタシ ケッコンスルヨ」
その人は一見して風采は上がらない人でした、
マリア「コノヒトワ カッコイイジャナイ、デモ ヤサシイ、スゴーイ ワタシ ノ タイプナノ」

ワタクシはその人と挨拶をしました、
ワタクシ「良かったじゃない、マリアも幸せになりなよ」

ワタクシは十数年たってもマリアのこの時の幸せそうな顔は忘れられません、この後フィリピン人達のウラオモテをこの街で見るのですが、マリアのような娘もいたという事がフィリピン人と付き合う上でワタクシの支えとなりました。


客が帰ったのかアイが来ました、実はこの日ワタクシは彼女にしばしの別れを告げにやって来ていました、江川さんとワタクシの間にトラブルが起こったからです、江川さんは相変わらず小岩のフィリピンパブに通っていました、今は小さな芸能プロダクションの社長と行っている事は小岩の店のナンバーワンのマリーさんから電話で聞いていました。


江川さんはマリーさんや他の女の子を無差別に声をかけまくっているが誰にも相手にされないでいるらしいのです、そしてワタクシに久しぶりに電話をかけてきて株式投資している600万円のうちから300万円を引き上げたいと言ってきました、借り入れ金は1300万円でうち600万円は株式投資に回したものの700万円は江川さんが持っていました、そのほとんどが半年も経たないうちにフィリピンパブや女性関係に消えた事になります。


しかし、株式に投資している株は当初700円で30000株は一時800円近くまでいったものの当時530円ほどまでに下落していました、今終わりにしてしまうと510万円のマイナスになってしまいます、勿論、江川さんは何の株をどれくらいの株数買ったかはしっています、株価は毎日、新聞に載っていて江川さんもその事は知っているはずなのです。


ワタクシが買った株は仕手株といい空売りを誘う為にかなり粗っぽく動きます、値段が下がった事で江川さんは怯えてしまった事は容易に想像つきました、ワタクシはもう少し様子を見るように言いましたが聞きいれません、結局500万円の損切りでした、残った100万円を渡しましたが江川さんはワタクシに全額を賠償するように迫りました。


詐欺で警察に訴える、ヤクザを家に送る、と怒鳴り声を上げる江川さん、そもそも600万円を投じて3ヶ月も我慢出来ない人と組んだワタクシが馬鹿でした、この株は損切りしてから上昇に転じ3ヶ月後には1700円まで上がりました、約3000万円の利益を棒にふった事になってしまいました。


ワタクシの脳裏に以前聞いた、江川さんと付き合いのあった不動産屋、設計士、友達だった花形との金銭トラブルの話が思い出されました、江川さんはワタクシに株の損失とフィリピンパブ代、計700万円を払えと主張しました、ワタクシは株式の損失は始めの時点で折半約束で損失の半分250万円プラス、フィリピンパブ代150万円、計400万円が妥当だろうと反論しました。


結局ワタクシは500万円を支払う事で合意しました、と言ってもそんなお金は勿論ありません、500万円の借用書を書かされ毎月払えるだけ払うという事になったのです、ワタクシは前の会社を閉鎖した時の借入金に加えて更に500万円が加わり5000万円ほどの借入金の返済をしていかなければならなくなったのです、フィリピンパブに行くどころではなくなってしまったワタクシでした。


そして、この日を最後にめとがつくまでフィリピンパブ、そしてアイにお別れにやって来たのでした。



次回に続きます、いつもご訪問頂き心より感謝致します。