199.真夏の街.3 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
数日後、思わぬ人から電話がありました、上野広小路にあるタイスナックのマリコさんでした、9ヶ月前にワタクシが冷たく捨てた女性の1人でした。



マリコさん「ピシャーイ(お兄さん)ゲンキー?」


ワタクシ「あーっ、マリコさんか誰かと思ったよ、いや元気ないよ、全部なくなって女にすてられてね」


マリコさん「ウン、ワカッテルヨ、ソレワ ピシャーイガ ワルイ」


ワタクシ「そうだね、その通りだよね」


マリコさん「ピシャーイ オネガイ アルンダケド」

ワタクシ「えっ、お金なら全然ないんだけど」


マリコさん「チガウヨー、トモダチノ イエニ イキタインダケド ツレテッテ クレナイ?」


ワタクシ「ああ、いいけど、いつ明日ね、じゃあ朝の11時ね、アパートの前着いたら電話するよ」
マリコさんはワタクシが別れた事を知っていました、相変わらずのタイ人ネットワークです、きっとワタクシの事を気にかけてくれていたのでしょう、ワタクシもその後のマリコさんの事も知りたかった、そしてマリコさんの役に少しでも立てるのであればと再会を約束したのでした。


次の朝、約束通りアパートの下から電話するとマリコさんは直ぐ降りて来ました
マリコさん「ピシャーイ スコシ ヤセタネー」
ワタクシは暇に任せて腕立て伏せ100回、腹筋100回シコシコ3回を毎日やっていたのでマリコさんには痩せたように見えたかもしれません、
ワタクシ「じゃあ、行こうか!」


マリコさん「ピシャーイト アルクノ ヒサシブリダネ」


ワタクシ「本当だね、なんか遠い昔のような気もするし、昨日のような気もする」
銀座線で上野まで行き高崎線に乗り込む二人、電車から見える周り風景と同時に時が逆走するかのような錯覚を受けるワタクシでした、
マリコさん「ツイタヨ ピシャーイ」


ワタクシ「うん、ここだ、ここだ」
駅を降りてみたものの、一時間待ち現れず、相手の電話も留守電になっており、帰ることに、用件はワタクシは聞きませんでした、人のいいマリコさんの事です、お金を貸して返してもらえなかった、多分そんなところかもしれません、
マリコさん「アーアー、ダメダネー」


ワタクシ「まあまあ、元気だして」


マリコさん「ピシャーイモ デショ」


ワタクシ「分かりましたよ、頑張ります」
そして顔を見合い笑う二人、
ワタクシ「マリコさんは今いい人いるの?」


マリコさん「ウン、イマ プロポーズ サレテル」


ワタクシ「本当に!凄いじゃない、どこの人」


マリコさん「オーストラリアノ ヒト、オカネモチ ラシイケドネ」


ワタクシ「じゃあ、結婚してオーストラリアに行くんだね」


マリコさん「ウーン、マダ ヘンジシテナイケドネ」
行きの電車では時が逆走する感覚にとらわれたワタクシですが、帰りの電車では再び現実に引き戻されたのでした、しかしワタクシは素直にマリコさんの幸せを喜びました、ひょっとしてマリコさんはワタクシに引き留めて欲しかった、或いはその為にワタクシに電話してきたのかもしれません、しかしこの時のワタクシはマリコさんを引き留める理由はありませんでした、それはワタクシの事よりもマリコさんに幸せになって欲しかった、その気持ちが強かったのです、ワタクシと一緒にいても結局は幸せになれだいろうし、幸せにする自信もありませんでした、唯一、ワタクシに出来る事は彼女の幸せを祈るただそれだけでした。


ワタクシとマリコさんはこの後、もう一度会い食事をして別れました、そして現在に至るまで会っていません、噂ではやはりオーストラリアに嫁に行ったということでした、マリコさんの背筋がピンとした姿勢良く座る姿を今でも覚えています、ワタクシは今彼女が幸せな生活をしている事を願わずにはいられないのです。



次回に続きます、いつもご訪問いただきまして心より感謝いたします。